10月27日、神田の当社オフイスで(社)琉球島嶼文化協会の代表を務める山城幸松さんが「沖縄の深淵」タイトルで講演されました。内容は琉球史から明治維新、昭和天皇、日本国憲法と多彩ですが、最も印象に残ったのは氏が明治大学在学中に起こした皇居乱入事件。動機は天皇の戦争・沖縄への責任追及裁判起訴があったが、上手く行かなったとのこと。その原因は天皇が憲法上訴訟対象外で、訴訟要件の苗字がないということ。天皇苗字有無の訴訟要件とは今一よくわかりませんが、氏独特の価値観と人生スタイルにはいつも困惑、戸惑います。と言うのは徹底した反資本主義言動、著作活動の一方で、生涯数十の会社を立上げる一方、息子さん、お嬢さんは共に会社経営成功者として育成しておられる。また、数多い氏の著述書で歴史上の人物や沖縄の現役政治家を忌憚なく批判弾劾しつつ、最後に微妙な理解やシンパシーが滲む。この日も、痛烈な昭和天皇糾弾の末文に「思わざる病となりぬ沖縄をたづねて果たさんつとめありしを」という有名な天皇短歌を紹介しています。当日は狭隘な当社会場、立錐の余地もない30数名の参加者で賑わいました。