センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

災害とストレス!

2011-03-26 00:00:40 | 感覚、五感
私たちはストレスという言葉をよく耳にしますが、中にはストレスという言葉を聞くだけでストレスに感じる人もおられるほどです。
では、ストレスとは何か?ストレスはもともと物理学者で、物体表面に加えられる圧力のことを指す用語として使われていました。それを人間に当てはめたのは。アメリカの生理学者ウォルター・キャノン「1871~1945」や、カナダの医学者ハンス・セリエ博士(1907~1982)だと言われています。
セリエは「ストレス」のことを「外的からの刺激に対する生体の反応」あるいは「反応した状態」を指すものとして定義し、そのような反応を起こす刺激のことを「ストレッサー」と呼んでいます。
現在ストレスという言葉は、曖昧な意味で使われるようになっており、明確な定義が難しくなっています。ですから「生活上の出来事とストレスの強さ」アメリカの精神科医らが患者の発病前の起きた生活上の出来事を調査し、ストレスのかかる出来事と病気との関連の強さを統計的に纏めました。
例えば、ストレスの強度は、配偶者の死→100、離婚→73、別居→65などと成っており、不安感や恐怖などは最もストレスを強く感じます。今回の東北関東大震災ではまさしく、最大の強いストレスを何度も感じている状態です。
配偶者の死だけでなく、自宅や財産をなくし、絶望感だけが残るのです。ましてやここから立ち上がる。復興することは極限のストレスを感じながら生活することは並大抵のことではありません。強い精神力が求められます。
※ストレスと身体への影響について!
ストレスが身体に与える影響について説明します。今回のような大震災に直面すると人は、強い恐怖を感じます。同時に命を落とすのではないかと極度の不安と恐怖を同時に体験します。
このような状態時は人の脳内では「ノルアドレナリン」が分泌され、恐怖心に感じ、一瞬に瞳孔が開き、心臓が激しく鼓動します。これらが、胸がドキドキするのです。また、唾液分泌を抑制するので、喉が渇いた状態になります。
他に、胃の運動を抑制するので胃酸過多になります。これらが長期的に続くと胃潰瘍や脱毛なども起こるのです。これらの作用は「自律神経の働き」です。
※ストレスと脳の関係について!
ストレスを感じた人の脳では、視床下部を経由で「下垂体」に指令を出し、下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)というホルモンを放出させます。
ACTHは血液の流れに乗って全身を巡り、腎臓の上にある「副腎」という組織に到達します。すると、今度は副腎から「コルチゾール」というホルモンが放出されます。
副腎から放出されたコルチゾールが血液に乗って全身を巡ると、白血球などの免疫細胞や肝臓、筋肉などの作用する。その結果、免疫力が落ちるのです。
血糖値が下がるなどの反応が起きるのです。
コルチゾールのように、ストレスによって分泌量が変化するホルモンを「ストレスホルモン」と呼びます。
これが視床下部→下垂体→副腎という経路でストレスに対する内分泌の反応なのです。
ストレスは個人差があります。私のようにあまり感じない人、僅かなストレスにも反応して強く感じる人など様々です。
日本人はプレッシャーやストレスに弱いのは、日本人に多く持っているある遺伝子に関係している。その遺伝子とは「不安遺伝子」S遺伝子とも言われ、何と日本人の97%もの人達が持っているのです。
ですから、日本人はプレッシャーに弱く、ストレスを感じやすく神経質と総じて言えるのです。
例えば、私のように社会適応能力が高く、苦しいことや悲しいことがあっても「早く立ち直る」という、意識(精神力)が高く、強い人はストレスにも強いのです。ですから,一見すると私のことをストレスを感じない。鈍感なヤツとか、冷たい人間だと思われることもあります。
但し、今回の東北関東大震災では、世界最大級の死者と行方不明者を出しています。例え命が助かっても、体力的に弱っている高齢者、持病を抱えている人達が弱った体に強いストレスを抱えています。現に救助され、避難所で非難している高齢者が災害から10日以上が経ち、すでに100人以上の人達が死亡しております。
他に、私が危惧しているのは「後追い自殺」がこんな状態が長引くと、配偶者を亡くし、財産も失う、辛い思いと強いストレスからうつ病になり、自殺を考えてしまう人達が増加するのです。そのため、今後は援助の他に「心のケア」が重要になるのです。心理カウンセラーの専門医が必要なのですが、今回の災害ではあまりに被害者の人達の数が多すぎて、日本人では到底間に合いません。ですから、私は海外からこれら心理カウンセラーの人達の応援、支援を望みたいと思います。言葉の壁はあるが通訳を通じて、話を聞いて貰うだけでも違うのです。癒されるのです。
このような災害には、一次災害、二次災害とそして三次災害があるということなのです。
これらを鑑み、私共は大手企業、大学などの協力、連携によって、勿論、日本政府からも支援、援助を受けて「命のネットワークプロジェクト」を組織化し、立ち上げ、災害に備える、感知する、予知する、察知する、知らせる、移動するなどの開発、研究に今後、全力で取り組み、何時何処で起きるか分からない災害に対して、私共は戦って参ります。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする