出会い頭だったので横方向からの応力で
両サイドメンバーをモッテいかれた上、ラジエターまで達していましたので
保険見積もりは40万円を超えてしまい
時価評価額29万5千円の“全損扱い”となりました。
「来年12月の車検まで乗れれば良いから」とO様がおっしゃるから
見える部分だけを形にするいい加減な修理をご提案して
2週間で完成させましたが
お相手の過失分が2割、と言うと5万9千円で
残りのO様の自己負担額を、当初目標にした10万円で
なんとか収めることができました。
ボンネットパネルを中古で交換して
これを基準にツジツマを合わせていくのですが
寸法を採るわけではありませんから
この修理はこの方法なりに難しい部分もあります。
こうした事故車の入庫に際しては
別の車へのお乗り替えをお奨めするのも1つの方向なのですが
お支払額が10万円、総額約16万円で“来年12月までの車検付4WD”は
選択肢が少なく、その上整備代の枠もほとんど見込めませんから
かなり難しい車選びになることは簡単に予想できますし
他方、商売上の立場からすると、板金でのお付き合いのお客様は
そもそもその車を当店でお買いいただいてはいませんので
お乗り替えをお奨めして、他店でご購入になってしまわれるケースを
何度か経験してからはここだけの話
「まず修理」のご提案をするようになった経緯もあります。
「どちらがお客様にとって良いか?」は
あくまで結果次第ですから、お乗替えの車の不具合の時など
「安いからは別途です」と“保証なし”でお売りしているにも拘わらず
大概は恨まれることになってしまいますので
その部分の危険を回避できる「修理」をお奨めする方が
無難でもあるのです。