もう50~60年も昔、私の祖母も“貼り薬”を日常的に貼っていました。
加齢臭などという言葉は聞いたことがない時代で
個人的な記憶では多くの年寄りからは
タンスの防虫剤の臭いとこの貼り薬の臭いがしたものです。
祖母は「サロ〇パス」ではかぶれてしまうので
富山の薬売りが置いて行く箱の中の「ロイヒ膏」なる貼り薬を愛用していて
薬部分がサロ〇パスは白なのにこちらはこげ茶色だったのを今でもはっきりと覚えています。
ちなみに、ネットで検索すると「ロイヒつぼ膏(ニチバン製)」なるものがありますので
現在でも形を少し変えて生き残っているようです
医学の進歩と伴にいずれはなくなってしまうのだろうと思っていた貼り薬ですが
さにあらず、むしろ臭いのない無臭性と肌色のものが登場したり
新商品がどんどん売り出されて、ドラッグストアでも一つのコーナーを形成しています。
もしかしたら健康志向から来るスポーツの普及も原因の一つなのでしょうか。
私はと言えば、もう6年になる“加齢による半月板損傷”は
ヒアルロン酸局部注射で日々快調に過ごせているものの、3年ほど前から
ソフトバレーやスキー、そして畑仕事の後にやはり腰が痛むようになり
オフクロから医者の処方箋で手に入る「パテルテープ40」の余分な分を回してもらっていました。
ただ、これも定期的に手に入るわけではなく
かと言って市販のモノを自費で買えば結構高いのでとても賄い切れず
我慢しつつ少しずつ大切に使っていました。
そこで先日、膝の注射治療の際にI医師に
腰痛のための貼り薬を所望したところ、特に治療を受けていないのに
「セルタッチテープ70(一般名:フェルビナクテープ)」という
大判・7枚入り(1袋100円)の処方箋を出してくれたのです
1枚の処方箋で10袋・70枚まで購入できるそうで、10袋を1000円で手に入れましたので
3カ月後の通院まで1週間に5枚は心おきなく貼ることができるというものです。
例えば、香取慎吾のCMで有名な同じフェルビナク成分の「フェイタス」など
同じ大判・7枚入りの定価が1386円()もするのですから。
ところで、この貼り薬の名前は「経皮吸収型鎮痛消炎剤」という治療薬で
冷感タイプと温感タイプがあり基本的には同じものだそうです。
違いは、温感にはトウガラシ成分が含まれているとのことで
風呂直前に剥がしたのではヒリヒリしてとても湯船に浸かることができません。
慢性的な痛みには温感、急性には冷感を使うのが基本ですが
I先生の説明では「貼ってみて効果のある方を使えば良い」のだそうで
結構アバウトなのかもしれません
このためか、市販のものには袋の表面に冷感または温感の表示があるのに
手許にある処方薬2種類にはありませんし
温感タイプが処方されることはあまりないような気がします。
結局は根本的治療ではなく
言うなればその場しのぎの痛み止めに過ぎず
少なくても私には内服薬のようにはっきりと痛みが退くのではなく
「前よりいいか…」程度ではあっても手放せないのですから、剥がすのを忘れて風呂に入り
腰に突然、火が点いたような熱さを感じて飛び上がった
温感タイプは特に注意する必要があるからでしょうか。