保護猫と暮らす隠居爺の“自然農法”野菜作りとスキーの日記

5~11月は自然農法による自給用野菜作りと冬に備えた体力作り、12~4月はスキーに明け暮れ、保護猫活動は1年中無休です。

Ski-Lesson(5) in サンバレー&丸池・・・4泊5日の長丁場

2017年12月31日 | 冬はもっぱらスキー三昧

シーズン数回行われる首都圏のスポーツ塾が主催する子供向けスキー教室ですが
毎回キャンセル待ちが出るほどの盛況分ぶりです。

1泊少ないショートとこのロングステイが、例え中クラスとは言え
それぞれ別のホテルでの分宿になることからもその人気ぶりが窺えます。

やはりSAJ検定またはこの会社独自のクラス検定を目指す目的意識を持たせることで
あるレベルに到達するまでリピーター化させることに成功したのでしょう。

担当したのは6名、1人中学生1人は一般の4級、小学校低学年2名を含む
その他はjr2級を今回目指しました。

1日目午後:雪
2日目:雪
3日目:雪
4日目:曇り時々雪
5日目午前:曇り

5日のうち3日はほぼ吹雪、残りの2日も時々雪の降る
氷点下10度を下回る日が続き、こうした検定という目的がなければ
本当に厳しい天候が続くなか、結果は4級1名とjr2級1名が合格となりました。

2日目に予定されていたナイターは悪天候のため中止
3日目は実施されてこの時は天候も回復し晴れていたので
皆さん、結構楽しんでくれたようで良かったです。

小学校低学年が含まれるといつも以上に気を遣い、正直疲れ果ててしまうのは
私自身のイントラ経験がまだ浅いからでしょう。

スキーシーズンは始まったばかり、まだまだ勉強の日々が続きます。 

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4th Skiing in 菅平・・・雪の少なさにビックリ

2017年12月26日 | 冬はもっぱらスキー三昧

孫娘のHちゃんを今季2度目、昨季に始めてから
10度目となるスキーに連れて行きました。

行き先を戸隠と迷った末に菅平にしたのは、いつものカレー屋のカレーを
食べたかったからですが、画像のサンタクロースがすぐ前で
お菓子を配っていたレストランのカレーで済ませてしまいました。

以前、友人とここで昼食をとったこともあり
インド人も働いていて、まあ、それなりに美味かったですし。

それにしてもい年末年始休みまであと数日というこの時期に
バーンの半分以上が滑走不可という雪の少なさには正直ビックリで
戸隠へ行けば良かったなぁ、と内心、少し後悔したことは確かです。

とは言え、今回初めて私が買って上げたヘルメットを装着したHちゃんは
少ない雪で硬い「天狗」上部の上級斜面をもろともせず滑り下り
その下の平坦部は直滑降さえするようになったのですから
ターンが決まった時の快感や風を切る爽快感に代表される
スキーの楽しさを感じ始めているのでしょう。

もちろん、ケガには充分注意させなければイケマセン。

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Ski-Lesson(4) in 横手山・・・快晴が3日も続いた

2017年12月25日 | 冬はもっぱらスキー三昧

東京のK学園中高女子校が実施した任意参加のスキー教室でした。

担当したのは中1"経験日数10日"の経験班10名。

1日目午後:晴れ
2日目:晴れ
3日目:晴れ
4日目午前:小雪

なんと3日間も快晴が続いたのは、この時期の私のレッスンとしては
初めてのことかもしれません。

 

実際は11名だったのですが、この学校はSAJ検定が予定されていたこともあり
プルークがままならない1名は初心者班に移動してもらったのは
ストックが転倒の原因になっていることが一見して分かり
かといって一人だけ持たせない指導はあり得ないからです。

中1はジュニアからレギュラーに変わる年齢であり
全員4級を目指すとのことで
彼女以外は最初から
ほぼ合格させられるレベルでしたし、せっかく班移動が可能なのに
無理してこの班に留めておく必要はないと判断したのです。

4級合格のみならず出来れば次の3級で要求されるパラレルの導入部まで
ステップアップしてあげたかったですし・・・。

かくして講習内検定の結果、全員4級合格と相成りました 

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墓じまいと改葬・・・⑦戻った遺骨

2017年12月20日 | 離檀・墓じまい・改葬・仏壇の処分

3年前頃から墓じまいをする人が増えてきたと言います。

我家には"分不相応"と思われるS寺は、檀家としての経済的負担が大きく
かつ現在の住職と付き合う上での精神的負担に嫌気が指し
同時に、嫁いだ娘2人に祭祀継承を無理強いすることを避けるため
私の代の責任として行動を始めた墓じまいと改葬でした。

墓石業者や自治体の調査では、すでに約40%のお墓が無縁墓化しているそうで
10年後には約60%以上のお墓は継承者不在で
無縁墓になるという調査結果もあります。

我家の墓じまいについては、石材店の更地に戻す工事に次いで
乾燥作業を終えた先祖代々の遺骨7柱は紙袋に納まってすでに手元にあります。

さすがこの人数分となると結構重さがあるのでビックリしていますが
こうして乾燥した状態でも多分、7~8㌔はあるのではないでしょうか。

 そしていよいよ来週早々には善光寺雲上殿納骨堂の「合葬納骨」を利用して
全てが完了することになります。

*合葬(がっそう)=合祀(ごうし)

墓を含めたこのS寺との付き合い、さらに言えば、江戸時代の檀家制度に
端を発する葬式仏教との関わりを長年とても重荷に感じていただけに
これで肩の荷が下りて気持ちが楽になるに違いなく
そうしたら次は、自分の終活として、まずはどう葬られたいか
白紙の状態から考えれば良いことになります。 

(続く)

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3rd Skiing in 戸隠・・・一人、快晴に誘われて

2017年12月19日 | 冬はもっぱらスキー三昧

前日、横目で眺めただけの上級バーンが気になっていたこともあり
降水確率10%の快晴に誘われて2日連続の戸隠となりました。

リフト1日券が18~22日は「初すべりサービスウィーク」として
シルバー2300円という格安料金も利用しない手はないと思いましたし。


(上級チャンピオンコース山頂から)

この未圧雪バーン、画像から感じる以上に今の私の腕前では
難敵であったことは確かで、隣りのシルバーと合わせて
4本滑ったうちで2回も転倒・・・。

ストックが20~30㎝程度ズボッと突き刺さるこの雪質は
今はまだクローズドの中社の未圧雪バーンと同じで、ノンストップだと
3分の2程度下った辺りから、右ターンの左外足荷重が甘くなり
それを補うため左肩を回し込むので次の左ターンが遅れる悪癖があるのです。

本来はピステンが入り圧雪されるこれらのバーンですので
そのままの今の内にもっと何本も練習すれば良かったのですが
圧雪バーンの高速大回りをついつい何本も楽しんでしまったこともあり
私には腰と膝に掛かる負担が半端でない未圧雪は、今後のレッスンに
影響しないよう僅か4本で止めてしまいました。

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2nd Skiing in 戸隠・・・孫の初滑り

2017年12月17日 | 冬はもっぱらスキー三昧

戸隠のスキー場開き特別割(小人500円、大人1500円)を利用して
孫娘Hちゃんを初滑りに連れて行くことはかなり前から決めていたことです。

心配だった天気も数日前の雨から徐々に快方の予報に変わり
実際はかなり綺麗に晴れ渡ったのですから
彼女にとってまずは最高のシーズンインとなったはずです。


(メインバーンとされる白樺コース)

私の記憶が正しければ、ここ2、3年のオープン段階の滑走可能エリアは
第4高速ペアリフトの初級バーン&第3クワッドの白樺コース(中級)だけだったと
思うのですが、今季は中社エリアを除いたすべてのリフトが一斉に動き
第6クワッドで上がる瑪瑙山コース2本まで滑れたのですから
この特別割の2人で2000円は、なんとも素晴らしく高いコスパと言えます。

もっとも、昼食にカツ丼1200円、彼女が唐揚げカレー1000円
さらにミニソフトクリーム2個600円をしっかりと使わせて頂きましたので
スキー場としては決して損はしていないはずです。

こちら怪無山の上級バーン4本は全て未圧雪だったこともあり
今回は入りませんでした。

昨季から彼女に教え始めたスキーですが
菅平、戸隠、飯綱、志賀高原と日帰りのみ合計8回連れて行きましたので
最低25日の滑りで可能になると言われるパラレルまであと17日。

なんとか小学生のうちにこのレベル、つまりSAJジュニア2級
あわよくばジュニア1級(成年2級に相当)に持って行ってあげたいと思うのは
あと2年で70歳になる私は、その後1年ごとに年齢的な衰えが顕著になるはずで
その前に出来ればコブ斜面の基本まで教えたいと思うからです。

今でさえ、コブはかなり腰に来てしまうのです・・・

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Ski-Lesson(3) in 横手山・・・氷点下13度の世界

2017年12月14日 | 日々の暮らし

大分県K高校の修学旅行生40名の皆さんのほとんどは男子で
担当したのはもちろん初心者の11名。

1日目・2日目午前:ともに曇り時々雪

氷点下13度+毎秒2~3m風なのでさらに体感気温は2~3度低くなるとは言え
まだフルシーズン前なのでガラガラ、毎晩10~20cmずつ
サラッサラの粉雪が補充されるという最高のコンディションの中
覚え立ての
プルークボーゲンを何本も楽しんでいただきました。

道の駅「北信州やまのうち」から志賀高原方面に3、4㌔上がると
国道292号線はすでに積雪があり、特に夜間の黒光り部は
昼間の融雪が凍結してツルッツルですので
走行には充分注意してください。

ここ横手山は19ある志賀高原のスキー場の中でも
一番気温が下がりますので、正直な話"イントラ泣かせ"でもあり
私も作シーズン、右手人差し指の先端が軽い凍傷に罹ってしまい焦りました。

その際、ついでに診てもらった整形外科のI医者に言われたのは
「軽くて良かったね。重けりゃ指を切断することになるよ」ですと。

冗談じゃない!スキーで右手人差し指をなくしたんじゃ
洒落にもなりません

ゆえに今季は、最初からBURTONグローブの甲部ポケットに
しっかりホッカイロを入れ、かつブーツ内の靴下つま先にも張り付けて
血管末端の冷え性を少しでもカバーすることに努めています。

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Ski-Lesson(2) in 横手山・・・すばらしい快晴の中

2017年12月09日 | 冬はもっぱらスキー三昧

1st-Lesson 2日目終了直後の午後5時から
鹿児島県S高校修学旅行生240名をお迎えしました。

担当したのは初心者女子10名。

このスキー場はナイター設備がないため
なんとピステンや乗用車のヘッドライト、投光器を灯した中で約1時間
スキーを付けての歩行やカニ足登行をしたのは
私自身は初めての経験でした。

1日目夕方:晴れ
2日目:快晴

 

2泊、丸1日ではあってもスキー体験の後は
TDKを訪れるおなじみのコース日程とのこと。

1日目夕方と2日目朝は、生徒の多くが生まれて初めて経験する
氷点下10℃近くの凍える世界にテンションはMAXに。

多分、TDKへの想いに比べたら、ほとんど期待はしていなかったに違いない
スキー体験だったのでしょうが、たった1日で全員が約1000mの初級バーンを
ノンストップで滑り下りれるようになり「楽しぃ~!」と叫ぶまでになりました。

こうしてスキーが楽しい思い出となりニコニコ顔になった生徒さん達を
無事送り出すことこそが我々イントラのお仕事と言えます。

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Ski-Lesson(1) in 横手山・・・すでにここも滑走可

2017年12月08日 | 冬はもっぱらスキー三昧

今季最初のレッスンは例年通り
熊本県K工業高校の修学旅行生370名でした。

ただ例年は人口降雪機が稼働する熊の湯で行っていたのですが
今季の横手山スキー場はもう天然雪がたっぷり40㎝あって、標高1700mから
2300mの山頂までの3本のリフトのうち第1と第2がすでに運行していますので
最初からこちらでのレッスンになりました。

1日目:曇り時々晴れ後雪
2日目:曇り時々晴れ

今どきの山の天気予報は、主体の中にも混在する
正直、どうとでも受け取れるはっきりしない日が多く
実際は出たとこ勝負で一喜一憂することになりますが
事前の予報の割には良い天気でした。

担当したのは男子9名の初心者班。

特別に運動が苦手な生徒さんは一人もいなく
1日目夜間の積雪が10㎝程度あったこともあり、2日目は
最高のゲレンデコンディションとなったので、午後には
2000mまで上り中級バーンを下りる第2リフトに乗せてあげました。

ただ1本下った後で全員に訊いたところ、ほとんどがコケたここは
もういいので、第1初級バーンを気持ち良く滑りたいとのこと。

この選択は過去に何度も尋ねたことがあり、8~9割は同じく
これまで身に付けた範囲の滑りで充分な初級バーンを希望することを
実は把握している上での質問だったのです。

ただ、特に男子に多い好きに吹っ飛ばして滑りたい気持ちを理解しつつ
自由滑走はあくまで禁止の範囲内で楽しませてあげることに
いつも腐心をしています。

特に今回は、友人Aが受け持った班の男子の腕の複雑骨折が1日目夜に
判明して病院に担ぎ込まれ、その時の状況をいつも自由に滑らせている
Aが全く把握していなかったことを朝ミーティングで注意されていたので
普段以上の気遣いが必要でした。

とにかく、ケガをさせてしまったら何の言い訳も出来ませんから。

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墓じまいと改葬・・・⑥善光寺・雲上殿・納骨堂

2017年12月06日 | 離檀・墓じまい・改葬・仏壇の処分

「創建当初から宗派を問わない善光寺には、古くから納骨の風習があり
善光寺如来様のお慈悲に包まれたこの地に故人の遺骨を納めて
その遺徳を偲び極楽浄土を祈りました」
(雲上殿パンフレットより抜粋)

これが新たに納骨する予定の善光寺雲上殿納骨堂です。

善光寺の北方約1㌔、善光寺平を一望できる地附山の中腹に
昭和24年に建立されましたのでちょうど私と同い年です。

その後、納骨数の増加に伴い西納骨堂、さらに2年前に
下の東納骨堂が増築され今回の改葬による納骨先はここになります。

宗教全般はもちろん、神社仏閣についての知識が欠乏しているので
地元住人でありながら自信はまったくありませんが、この善光寺は
「牛に引かれて善光寺参り」のキャッチフレーズのように、宗派を問わず
老若男女を受け入れていることから分かるように檀家は持っていないはずです。

善光寺は天台宗の「大勧進」と25院、浄土宗の「大本願」と14坊によって
護持・運営されています。

そして「大勧進」住職は「貫主(かんす)」と呼ばれ
天台宗の名刹から推挙された僧侶が務めていますが、一方の「大本願」は
大寺院としては珍しい尼寺であって、住職は「上人(しょうにん)」
と呼ばれ代々公家出身者から住職を迎えています。

僧侶を派遣して給料をもらっている形に見える
これら門前にある39軒の宿坊にも檀家っぽい信者がいるそうですが
それぞれの宿坊に墓地があるわけではなく、この雲上殿の正面に向かって
左側に個別墓用墓地があり、それなりの金額(具体額不明)を出せば
入ることができると聞きました。

ただ供養を依頼する場合、持ち回りの順番を崩すことになるので
お経をあげていただく僧侶の指名は一切出来ないと言うのですから
檀家とは言えないような気もしますが・・・。

また、今回初めて知ったこととして、善光寺及びその周辺関係では
いわゆる葬儀・葬式は執り行えずあくまで「納骨から後の供養」が役割とのこと。

さて、こうなってくると「葬式・葬儀とは?」「供養とは?」という
無知から来る疑問と、世間一般で目にする葬式・葬儀の形が
頭に浮かんでしまって今一つその意味が理解できません。

「終活」の大事な一つである宗教色のない自分の葬式の
あり方を考えるためにも、この辺りの状況を今後学んでみるつもりです。

(続く)

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1st Skiing in 熊の湯・・・今季も始まりました

2017年12月04日 | 冬はもっぱらスキー三昧

先月18日には第2ペアリフト、初級バーンの長さ600m、幅30m以上が
滑走可能になっていましたので、昨季より確実に
2週間程度は早いシーズンインの感じでした。

道路もすでに丸池付近から積雪があり、地元ナンバー以外の車は土日
チェーン規制の対象となっていることからもそれが分かるというものです。

何かと気忙しかったし空いていた日の天候が悪かったこともあり
初レッスンが間近に迫った昨日、雲一つない快晴の中
ようやく用具の確認を兼ねた足慣らしをすることが出来ました。

中級"馬の背"&上級"第4イベント"の各コースがこの時期から
滑走可能になったのは、ここでの3年前からの初滑りでは記憶になく
つい調子に乗って3~4本ずつノンストップで楽しんでしまい、左腰がちょっと
ヤバイ状態なのでロキソニン貼付薬5枚のお世話になっています

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墓じまいと改葬・・・⑤離檀料+閉眼供養代

2017年12月02日 | 離檀・墓じまい・改葬・仏壇の処分

現時点で葬祭センターや仏壇店でも、顧客から話題に挙がる割に
墓じまいを実際に進めた話はあまり聞かないそうで
特に田舎であるこの地方での具体例はまだごく少ないと言います。

昔から伝わる伝統的な考え方に基づく祭祀が受け継がれている中で
それに沿わない事をして周囲から後ろ指を指されるのは嫌だし
なかなか親戚の同意が得づらいこともある上、寺との話が面倒臭そうなので
つい現状維持にしてしまうことが多いらしいですのが、その伝統が
将来も維持できるのであれば別に変える必要性など全くありません。 

問題なのは実家のように、祭祀継承をすべき子供がいない
そして我家のように、子供が娘のみですでに嫁いでいるうえ遠方に住んでいる等の
物理的理由によって現状を維持するのが困難と推測できる場合
はたまたは経済的、精神的に多くの負担を強いる可能性を懸念する場合は
身内で話し合った上で、現実に目を背けず、出来る範囲の道筋を
付けておいてやらないと結局ツケを回すことになるというものです。

さて実際に墓じまいと改葬に一歩踏み出す時の一番最初の壁は
日頃何かと口喧しかったり、祭祀の際などは必ず采配を振るうような
親戚がいる場合は、この方の同意を得ておかないと
後々揉めて付き合いづらい事態に陥る可能性があることでしょう。

もっとも、終わった後の結果報告だけをするという
強行突破もないわけではありませんが、他人と違って親戚
特に近しい身内とのゴタゴタは、何かと顔を合わせる機会を避けられず
そのたびにお互いが気まずい思いを抱くという精神的負担が大きいので
出来れば避けて円満解決を図る方が良いことは確かです。

冠婚葬祭に関してではなかったにしろ、実父とこの種の争いが元で
長年の確執に陥った私が言うのですから間違いはありません。

親戚の次に、今回のように菩提寺に墓がある場合で
より高いことがあると言われる壁は、例の「埋蔵許可証」に
寺の署名捺印をもらわなければならないことです。

檀家のままでその寺の永代供養墓(碑)に移す場合は別でしょうが
墓じまいの多くは遺骨を取り出し檀家を離れることが前提になるので
いわゆる「離檀料」も原則として必要とされます。

この離檀料、法的根拠はないと法律の先生方は言いますが
それは争いになった場合の話であって、円満に話を進めるためには
必要なお金と考えた方が良いのではないでしょうか。

元を辿れば江戸時代に、参拝者の絶えない大きな有名寺院を除いて
町内の小規模寺に担わせたこの檀家制度、現在の戸籍に当たる
「宗門人別改帳」など重要な役目も果たしたそうですが、一方で
檀家だけの葬祭を生業とするいわゆる「葬式仏教」を根付かせてしまったと
雑学の本で読んだことがあります。

そんな歴史的経緯を加味しつつ、これまで祖先の墓を護っていただいた感謝を
形に表したものとの解釈もあるようですが、そこは人それぞれ
感謝していないから払わないとの理屈も成り立ってしまうのですから
いっそ後腐れないための「手切金」と考えた方が分かり易いかも知れません。

寺から数十、数百万円単位の高額な金額を要求されたなどの情報は
ネットでしか見たことがなく、絶対数が少ないこともあってか
これまで身近で聞いたトラブルめいた話は
永代供養碑を勧められたりしてなかなか離檀に応じてくれず
ずいぶん苦労したという話の1つだけです。

最近ではこうした時代背景から行政書士などのプロも関わってくれますので
そこに依頼する方法もありますが、まだ揉めてもいない初めからではなく
せめて、まずは自分の口から想いを伝えてみたらどうでしょう。

田舎では第三者やプロに頼んで事を進めることを"ケンカ腰"と捉え
ならばこちらも、と構えられて円満な話し合いが
遠のいてしまうケースが無きにしも非ず、だからです。

いずれにしてもまだまだ具体例が少ないですし相手のある話ですから
ケースバイケースになることは止むを得ず、とりあえず話し合いの場を持ち
こちらの意向に対する菩提寺の住職の出方を掴まなければなりません。

我家のように"悩むより産むが易し"に驚くこともあるのですから。

さて、同時に必ず悩むことになるのはお布施額
つまり墓じまいと離檀に伴うその具体的な金額についてです。

まずは会員になっている大手仏壇チェーン店Hではなんと全く情報なし。

別途尋ねた葬祭センターGさんも手持ちの情報はまだ少な過ぎるので
付き合いのある業者仲間など数人に当たってみますとのこと。

そして後日の電話での回答は「上限で10万円程度では」。

同時に教えてくれた、現在の墓に祀られている先祖の遺骨を取り出す際の
「御霊抜き(みたまぬき)」とも呼ばれる「閉眼供養」のお布施額は
上限で5万円程度ではないかとのこと。

この魂を抜く理由は、新たに墓を建立して遺骨を埋葬する際に行った
「開眼供養」によって家の名前などが彫り込まれた一番上の
縦長の竿石(さおいし)に宿った仏様の魂を鎮めて抜き取り
ただの石に戻すためとされています。

かくして、離檀料+閉眼供養代を合わせたお布施の総額は
隣り合っているからと言っても別家の墓なので弟と2家、2基分として
それぞれ15万円ずつと弟と申し合わせていました。

日本仏教協会では、お布施に定価はなく「料」だの「代」も使わない理由は
"対価ではないから"との立場を取っているようですが、理屈は分かるにしても
それが故に毎回、とても悩むことに繋がるわけで、こうした心労を
敢えて民衆に強要する意味をどう説明するのでしょうか。

さて、菩提寺を訪ねて墓じまいと離檀の意向伝える場合
一般的に決定事項として住職に伝えると気分を損ねることが多いので
当初は"相談事"として話を切り出した方が良いとの情報を得ていました。

そこでまずは弟1人が菩提寺を訪ねて実家の事情を伝え、墓じまいをしたいのですが
いかがでしょうか?と、とりあえず疑問符を付けて形ばかりの相談事の体裁を
取って住職の出方を見たのは11月中旬のことでした。

そして特に否定的な方向の話は何もなかったそうなので一日二日置いて
すぐに続いて今度は私が、隣り合う女房家も同時に墓じまいをしたい事情と
その意向を伝えたところ、こちらも全く問題なさそうな感じです。

ただし、どちらも再検討して日を改めて伺うことにしたのは
戦術として相談事の形を取っていたからです。

3~4日後に2人揃って訪問し、離檀としての墓じまいと
改葬の方向で決まった旨を伝えると「すっきりしていいんじゃないの」

当方は間違いなく「すっきり」しますが
寺側の何が「すっきり」するかは敢えて尋ねませんでした。

そしてその場で打合せ通りのお布施額を提示してこれでお願いしたい旨を伝え
21日に閉眼供養を執り行う予定まで話を持って行くことが
出来たのは11月16日のことでした。

これで最大の壁は乗り超えられる見込みが立ったことになり
当日供養が終わった後にお布施を渡し、一番大切な埋蔵証明書の署名捺印を
その場で受け取る段取りまで念のため確認しておきました。

ちなみに閉眼供養さえ終えておくと後は石材店の仕事となり
その費用は、墓地が山の傾斜地にあってどうしても人手に多く頼るため
相見積もりの結果の安い方でも2基合わせて約50万円。



積雪を避けて年内には終わることになっています。

(続く)

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