ライブドア球団のビジネスモデルは?

2004-09-15 14:09:40 | スポーツ
9242327c.jpgライブドア新球団設立の一連の流れの中で堀江社長の気になる発言がある。正確な表現は記憶にないが、「選手については、他球団で配分したあとの余剰選手だけでいい」という主旨の発言である。
この件について、前から頭の中に引っかかりを感じていたが、最近確信をもってきたことがある。

それは、わざと「弱いチーム」を作るというビジネスモデルということなのだろう。

まず、近鉄から引き取るのは、大阪ドーム使用権と多数のファンだけなのだ。そして12球団からの余剰選手ばかりであれば、ペイは相当低い。外国人選手も低額選手に絞ればいい。他球団にくらべて維持費は格安だ。スカウト活動だって、一流新人を狙わないならコストはかからない。ただし、看板選手を一人くらい連れてくるかもしれない。以前、近鉄にいたメジャーリーガーのことだが。
しかし、問題はそんなチームでは弱いじゃないかということだ。たぶん、そうだろう。最初の年は10勝くらいかもしれない。だが、よく考えれば、近鉄ファンはもともと優勝など考えて長年ファンをやっているわけではない。試合の結果よりもプレーのひたむきさが好きなのだろう。以前の阪神ファンだってそうであった。負け続けてもお客様を集めるということだってできるのだ。MLBだって、今は普通だが、以前は最弱だったメッツはニュヨークではヤンキース以上の人気と聞く。もっとも何年も10勝では困るのかもしれないが、連敗続きの競走馬が人気の出る時代だ。
そういえば、彼の出身大学は東京六大学の圧倒的定番の最下位チームだ。なるほど。

一方、まったく逆の考え方もある。MLBとの差を、「実力の差」と捉え、弱いチームを淘汰する考え方だ。1試合だけでは時の運だがMLBの普通のチームと100試合すれば、かなり実力の差はあるのだろう。普通のチーム同士なら35から40勝位かもしれない。もちろんMLBには世界中から選手が集まるので選手層の厚みも違う。
そのために、12球団からチーム数を絞って、試合の質を上げるという考え方だ。8チームが妥当か、6チームか4チームが妥当なのかはわからないが、密度の濃い試合をして、ファンを集めようという考え方だ。これも一理ある。

しかしこの超ハードな考え方の最大の問題は、選手も、OBも、オーナー企業も、地元も、切り捨てられるファンも、誰も賛成しないことがあきらかなことである。

堀江社長のやり方で関心するのは、早めに打ち上げるところだ。私の好きなビジネス格言で「バスに乗るなら一番先」というのがある。今回の件だって、最初に「俺が買う」といったから、世間が動いている。他にも球団を買いたい人がいるかもしれないが、後回しだ。二人目の破綻者が出るまで席はあかない。先にバスに乗って、一番前の席に座る。降りるときも一番だ。

スーツかTシャツかの話題は重要度は100番目だ。これから冬になればTシャツでは寒い。そんな話題は忘れてしまう。それに彼の体型はスーツ向きじゃない。


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