開眼式にたどりつく

2016-07-07 00:00:55 | 市民A
開眼という字は「かいがん」と読みそうだが、仏事では「かいげん」と読む。辞書によれば、「かいがん」と読む場合は2つあって、「目が見えなかった人が、目が見える状態になった時」と「かいげんを読み間違えた場合」ということだそうだ。

なぜ「がん」ではなく「げん」か、というと、中国から漢字が伝わった時代と、中国の他の場所から仏教が伝わった時代が異なるからだろう。

岡山県の交通不便な場所では、墓参りもできないし、共同墓地だったので、墓の手入れも自分でしなければならないということで、人口流出地区でもあり墓地全体が無縁化しているような状態でもあり、放置するわけにはいかず、八代前から一代で一基という大墓地を撤退し、新たに横浜市内の新設霊園に移設することになったのだが、調査を始めてから、ちょうど1年かかることになった。

寺院の了解、移転元の墓地組合の了解、新設霊園の契約、両方の市役所の手続き、移転元の石材店との墓石整理の打ち合わせ、新設霊園との墓石の設計などで、それぞれ現地確認があり、また順番が決まっていて、間違えるとストップとなる。

そして、何度も「思わぬ事態」が発生し、直前にも大慌ての事態が発生。なんとかお骨をほとんど墓地におさめることができた。

7月の太陽はすでに暑く、都会に残るわずかな緑地の一部を削って中規模の墓地としたため、蝉の声の代わりに頭上を各種鳥類が飛びまわり芝地の中の昆虫をついばむという殺生の場と化していた。

当日お願いしたご住職様より「檀家にならないか」というような非常にうっすらとしたお誘いがあったが、もっとゆっくり考えたいので気付かぬ風を装ってしまった。