DNA鑑定に協力するこわさ

2016-03-14 00:00:16 | 市民A
女性劇団員殺人事件の容疑者がDNAの一致により逮捕された。

最初に書いておくと、犯人が永久に捕まらずに、のうのうとしていてほしかったとか書くつもりではなく、捜査段階で近所の人にDNAの提供を要請していたことについて。

もともと、被害者の爪に犯人と思われる皮膚が残っていたことと、男性の知人と部屋で激しい言いあいの喧嘩をしていたということから、思い込み捜査が始まり空振り。結局、DNAの提供を求めたというように思える。

一方、個人的に何カ月か前にDNA検査による健康情報の分析をしたのだが、その情報に接する時のいくつかの注意事項にDNAの秘密性の説明が書かれていた。

捜査のためのDNAの提供となると、仮に断ると疑われるし、本件ではなく別件の罪を犯しているものは見つかるかもしれない。あるいは、何らかの理由で、今後、軽微でも罪を犯すとすぐに捕まるかもしれない。ラーメン店でうっかり代金を払わずに帰ってしまい、丼に残った唾液から窃盗罪で捕まるかもしれない。もちろん、罪さえ犯さなければDNA情報なんか秘密じゃない、と思うかもしれないが、そうではないわけだ。

「あなたのDNA情報はあなただけのものではない」ということ。

つまり、こどもがいれば、そのこどものDNAの約半分はあなたと同一のわけだ。だから、同一ではないものの親と子の関係であることがわかるわけだ。

親の場合も同じだ。親のDNAの半分がこどものDNAと考えれば、親子関係がわかる。1/4が一致なら、祖父母か孫と推定できる。

だから、何らかの事件で残されたDNAがあなたのDNAと1/4だけ同じだったら、祖父母か孫が重要容疑者となるわけだ。そんなことに使われたくないだろう。


ところで、自分のDNAの分析結果だが、一読した後、まだ心の整理がついていない。あまりかんばしくない感じだが、もっと若い時に知っていたら、違う人生の設計をしていたかもしれない、と思う。