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銅のヘッドガスケット

2008年03月01日 | ガスケット

人気blogランキングへ  気圧配置がまた冬型に!さほど寒くないのがありがたい。

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この画像は”グース腰上オーバーホール②”で紹介したものですが、ココが狭くてもトラブルがなければ良いのですが、オイルで濡れていることを見ると、そのままにしておくわけにはいきません。

オイルの内部リークは目に見えるわけではないので、実際に起きているかどうかも判断しにくものですが、燃焼室にオイルが入ると排気煙が白くなったり、程度によってはIGプラグに不具合が生じます。この場所では圧縮洩れもあるかもしれませんね。

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ノーマルシリンダーとどのくらい違うかと言うと、①が今回のもの、②は残念ながらフルノーマルではなく、以前リリースされていた380程度にボアアップするキットに合わせて加工したシリンダーです。

①はスリーブを交換してありますので、こうした事態になっています。

え?①のシリンダーに疑問がありますか?

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そうです。シリンダーは以前にも紹介した井上ボーリングさんに加工に出し、仕上がってきました。

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この部分に気が付きましたか?

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ヘッドガスケットは前から使っているのは銅製です。

スーパーグースプロジェクトの残りが2枚ありました。中央は表面が酸化していたので酸系の液剤でクリーニングしておきました。

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以前は気にしませんでしたが、どうも銅板をレーザーカットしてあるようです。

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話は逸れますが、これは以前にハーレーの規制対応マフラーを販売していたときの販促グッズです。エクトス・プレートと呼んでいました。

フェンダーレールに取り付けて、革のサイドバッグをくくりつけると便利なグッズです。

端面を見ると、青矢印はバフで磨いてありますけれど、赤矢印はレーザーカットの痕跡が残っています。よく似ているでしょう!

今ではレーザーカッターも比較的普及価格で手に入りますが、20年近く前にアメリカではこうしたチューニングパーツの製造に利用されていたかと思うと・・・・。

日本でも、こうしたパーツや廃盤になったものが手軽にできるようになれば良いのですが。

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シリンダーヘッド面の加工はこういうことです。

①は量産車の状態で、各部の寸法とヘッドガスケットの設計はトラブルのないようになっていて、無改造では数万キロ走っても問題がおきることは、まずありません。

②はスーパーグースでとった方法で、スリーブを入れるときに適切な突き出し寸法を指定することにより、銅のガスケットの部分的な面圧を上げて効果も悪くないです。しかしスリーブは赤矢印のようにツバ付きになっていて固定されていますが、心配なのはこの部分の座屈です。

レーサーのようにレース毎にオーバーホールすれば不具合もチェックできますが、公道使用ではそうも行きません。ランニングコストも考える必要がありますね。

③はドラッグレーサーの超ハイコンプエンジンでとる手法で、銅製のOリングを埋め込み、ガスケットに食い込ませて対処します。

④が今回の方法です。高さ0.2mm、幅1mmの突起を残して研磨してあります。高ければ効果は高いのですが、ヘッドやシリンダーの変形も有り得ますので、慎重に考えました。

*エクトス・プレートはまだ残っています。ご希望の方には差し上げますので ご連絡ください。ただし、お送りすると送料がバカになりませんから取りに来られる方に限らせてもらいます

人気blogランキングへ 今日は長い記事になってしまいました。応援クリック宜しくお願いします。  


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