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前記事、静岡から中部横断道トンネル工事の視察報告(報道記録) の続きです。他県からの情報なので念のため山梨県の皆様のご参考に、2017年1月30日(月) 静岡県知事記者会見記録です。中部横断道の開通遅れは国土交通省に問題があるという静岡県知事のご意見です。(編者が年月日の補足、改行、強調、参照記事など編集しています)

【中部横断自動車道 六郷IC~増穂IC間の開通】
 七つ目の発表事項でありますが、中部横断自動車道六郷インターチェンジから増穂インターチェンジ間の開通に関わることでございます。

 既に、先週(2017年1月)26日に、中日本高速道路株式会社宮池社長の定例記者会見におきまして、中部横断自動車道六郷インターチェンジから増穂インターチェンジ間、ちょうど9.3キロメートルということでございますが、(2017年)3月19日日曜日、午後3時に開通と発表されました。心から歓迎をしております。
ここに至るまでの、中日本高速道路株式会社を始めとする関係する皆さまの御尽力に対しまして、心から感謝を申し上げます。

 既に開通している中央自動車道双葉ジャンクションから増穂のインターチェンジまでの間16キロメートルとちょうど連続をいたしますので、六郷まで開通延長は25キロメートルと延伸することとなりました。物流をはじめとする経済活動の活性化や観光交流客数の増加等のストック効果が高まり、本県と山梨県など甲信越地域との交流圏域がさらに拡大することを期待しているところであります。

【編注・新清水JCT~富沢ICが中日本高速道路の担当で、国交省直轄区間の残る部分、富沢~六郷については 中部横断道の工期延長に関する国土交通省審議(2016年11月22日)と山梨県の状況 を記録してあります。】

 この件に関しましては、これは中日本(高速道路株式会社)が、25キロメートル分サービスを提供されるということなんですが、一番難しい樽峠と、それから森山トンネルというのがあるのですが、樽峠トンネル、(2016年)12月の初め時点で、約600メートル残されていたのですね。今、約500メートルになりました。ですから、2か月弱で約100メートル出来まして、大体1か月で約50メートルと言われているのですが、従って、今_2017年の秋には樽峠は貫通ですね。

【編注・樽峠が静岡・山梨の県境で、清水建設による樽峠トンネル南工事です、樽峠トンネル北工事は大林組で竣工、以下の森山トンネルは山梨県南巨摩郡南部町福士です。】

それから、森山トンネルは、前回はですね、確か、前回の数字が約870メートルだったのですが、2か月で約130メートル進みまして、残るのは約700メートルです。ですから、65メートル1か月で進むと見ますと、あと10か月弱で貫通すると。これは、難しい所とされた所です。樽峠につきましては、軟弱地盤にぶつかったと。従って、100メートルの所が、52メートルしか進めなくなったと。
それから森山トンネルの方は、重金属が発見されたと。それを処理、運搬するのに時間が掛かるということだったのですが、これ、一律200台だった所が100台以上増えて、運べることになったということでございましたので、中日本(高速道路株式会社)に関する限り、遅れを予想することはできないということです。

【編注・森山トンネル工事発生土からヒ素の検出は2016年2月に報じられました。その量は4万トン。2017年1月時点で静岡県知事のこの発言は、問題が解決途上にあったことを示しています。汚染土仮置き場やダンプ通行量増加に関わる環境保全・工事計画などの情報はどこで、どのように処理されたのか、山梨県庁、南部町など関係先の記事を確認しておきたいと思います。】

 従って、1年ないし2年の遅れというのは、もう一つ実施されている機関があります。国直轄ですね。国直轄の所で、おそらく遅れが生じているというふうに思います。それを国直轄と中日本(高速道路)株式会社が、同じ時期に同じ期間、この工事の完成が遅れると言われたのは、どちらが強い力を持っているでしょうか?言うまでもなく国です。ですから、国の方から中日本(高速道路株式会社)に圧力がかかって、そのような発表になったものだというふうに認識しております。

 しからば、どうして国の方は延長せざるを得ないのかと。それは言うまでもなく単年度予算だからですね。
単年度予算で、今まで要求された予算は全額認められているのですけれども、仮に軟弱地盤の所にきますと、今まで100メートルできた所が52メートルしかできないとなりますと、どうしても余計にお金が掛かります。しかし、民間であれば、それはともかく与えられた時間内にお客様にお返しをするのが筋だということで、人とお金を投じてですね、仕事を進めることができますけれども、国の方は単年度予算ですから、予算額が決まっていますから増やすことができないということでですね、ここは、事情が分かりましたので、静岡県の国会議員の与党の皆さま方をはじめですね、国会議員の先生方に働き掛けていただきまして、予定通り平成29年度に開通するように予算の増額をしっかりとやっていただきたいと。場合によっては、私御一緒にですね、国会議員の先生方と御一緒に陳情に上がるというつもりでもおります。遅れの原因は、国交省の直轄部分にあるということがはっきりしたということでございます。

 以上です。

静岡県知事が言及された内容に関連する図と資料を引用しておきます。これは2016年8月19日に山梨県防災新館で開催された中部横断自動車道(新清水JCT~増穂IC間)連絡調整会議(第1回)の会議概要がソースです。

NEXCO担当区間

2016年11月22日に開催された第2回連絡調整会議のトンネル工事難航事象資料から、NEXCO中日本担当区間(新清水~富沢)と前記事に記載した国直轄区間(富沢以北)の大島第二トンネルに関係する部分の抜粋です。
 樽峠が静岡・山梨の県境で、樽峠トンネルは南工事と北工事で別々に行なわれ、北工事(山梨県南部町)は大林組で2016年01月竣工は前記事に書きました。
第1回の同じ資料と比較すると樽峠トンネル工事で「断面変形」が追加されていること、楮根第一でも湧水が発生していることです。
尚、上にも書いたように11月第2回会議で開通時期延長が決められた事は 2016年11月26日記事 中部横断道の工期延長に関する国土交通省審議と山梨県の状況 で記録、その後山梨県、静岡県知事の視察もありました。

トンネル工事の難航資料

資料にある楮根(かぞね)トンネルの重金属汚染について・・・
◇ 2014年11月15日 残土置き場のモニタリング計画、山梨県、リニア新幹線事業の発生土置き場モニタリング計画について楮根第4トンネルの汚染処理を参照しながら考察した記事です。
◇ 2014年11月12日 (仮称)南部インターチェンジ工事現場内で検出されたセレンへの対応について 地下水の利用制限解除について【第4報】、楮根第4トンネル発生土を盛土に使用した南部インターチェンジでの汚染対策が完了したことを報じる甲府河川国道事務所の広報記事です。
◇ 2014年10月25日 中部横断道のセレン汚染は残土処理の教訓になっているか、ほぼ1年が経過しても国土交通省はモニタリングを続けていることを書いた記事です。
◇ 2013年12月07日 山梨県南部町のセレン汚染とリニア残土、楮根第4トンネルの汚染土事案について書いた記事です。

中部横断道の開通延期問題は、リニア中央新幹線工事がどのように進むか考える時に参考になると思っていますので、気付いた情報はメモしておくようになりました。
新聞紙を読まない私でも、情報を多角的に確認して考えることができるのはインターネットのお蔭です。
しかし、土木工事とか環境問題などは全く知識がありませんので、事業の全体像を理解し個々の事案について整理していくことが私にはなかなか困難なのです。
とりあえずブログに記録しておいて後で全体を整理しようと試みていますので、私のブログ記事はその程度のものだとお考えください。いずれWebページで整理するつもりです。



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2017年5月27日の「しんぶん赤旗」が報じた紙面記事の画像です。赤旗サイトでは掲載されていない記事なので民間人Facebookで紹介されていた画像を引用しておきます。

この視察は「リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク」の皆さんが2017年5月初めに実施され、中部横断自動車道の新直轄区間(富沢IC~南部IC)を担当する国土交通省関東地方整備局から説明を受けたとのことです。これには本村伸子衆議院議員の仲介があったのでしょう、秘書の方が視察に同行されたようです。

中部横断自動車道トンネル工事視察

視察場所は山梨県身延町の大島第二トンネルとのことで、2016年11月末に山梨県知事も視察されたところです、その時の画像を転載しておきます。
 ① 新直轄区間・身延町「(仮称)大島第二トンネル」 ※想定以上に脆い地盤での掘削工事(掘削面の崩落、突発湧水等)  と説明されていて、この視察報告は 中部横断道問題を山梨県知事が現地視察 11月30日 として記録してあります。
静岡県知事の視察については 中部横断自動車道の開通の遅れについて、静岡県知事記者会見(2016年11月21日の知事記者会見)を書きました。この時に予定されていた視察はその後の記者会見では言及されていません。

山梨県知事視察

中部横断自動車道の開通延期について静岡県知事が2017年1月の記者会見で語られました。これについては 中部横断道開通延期について静岡県知事の見解、汚染発生土問題も と次のページにしました。



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