2009年2月19日の日本経済新聞甲信越版で「山宝、宝飾産地へ無料招待 バイヤーやデザイナー」という記事がありました。
甲府市徳行にある(株)山宝(サンポウ)はKoo-fu(クーフー)プロジェクトにも参加されている会社です。自分で作っておいた宝飾産業リンク集が早速役に立ってくれました。日経の記事には以下の事が書かれていました、
宝飾品製造卸の山宝(甲府市、田中由美社長)は宝飾品店や衣料品店のバイヤーやデザイナーを対象にした宝飾産地巡りの無料ツアーを始める。研磨や彫金を手掛ける山梨県内の工房を案内。ワイナリーや富士山など山梨ならではの観光や飲食も楽しんでもらい、ブランド力向上につなげる。
第1弾として19日、東京都内のテレビ通販会社の女性バイヤー2人を招待する。山宝の営業担当者がJR甲府駅で出迎え、終日同行して地元の宝石研磨工房を案内。原石から傷のない部分を取り出し、砥石で削り、ブリリアントカットなどの研磨を施して仕上げる一連の作業工程をじっくり見学してもらう。
バイヤーやデザイナーでも原石やすべての工程を見学する人は少ない。現場を見てもらうことでイメージを共有し、斬新なアイデアにつなげたり、店頭販売時に産地ならではのうたい文句を加えたりできるとみる。
私がこの記事に強く引かれたのは、「作業工程を見せる」という事です。「つくっているところが面白い!」、これは百武ひろ子さんの2月8日のブログです。雪祭りが始まる前の札幌に出かけられた日記ですが、そのご感想から更に『近頃は、商店街でも何かをつくっている姿をみることがあまりないように思います。かつては、お豆腐やさん、和菓子屋さん、コロッケをあげるお肉屋さん、魚をさばいているお魚屋さんなど、何かをつくっている様子が感じられるお店が多かったような。手際のよい手つきから次々と生み出されるものに子供達の好奇心に満ちた瞳は釘付けとなり、街には活気をもたらしていました。』と続きます、ここに至ると私もハタと膝を打つ。百武さんのお仕事はプロセスデザインというもので、これまでも何度がこのブログで書きました。
更に私の想いは走り出します、NPOなどサポートしている時にイベントの計画段階が一番おもしろい、出来上がりのイメージから終了後の撤退、イベントの記録作業までを踏まえて最初から組み立てていく、何人かのチームで意見交換しながら、当日動いてくださるスタッフ中におられる不慣れな方々の事も考えてマニュアルを作る・・・私はプロセスを工夫する面白さを皆で共有しているのだと考えているのです。そのことがイベントの成功に必ず結びつきます。
甲府市中心市街地活性化事業にもいくつかの問題がでてきているようです(紅梅地区再開発ビルに影響するようなどこかの会社の問題がネットには書かれていますが、私は知りません)。
しかしこの中心市街地活性化事業は、計画段階の「作業工程を見せる」ことから始まりました。そこでは百武さんの合意形成に関するセミナーもあったのです。その後も今動いている事が上手に広報されながら、市民の意思が活性化に向かうベクトルに集約されるなら必ず成功すると思います。山宝さんの記事を読みながら「街づくり」に想いが走りました。
私は「**がありました」というだけの記事は読み捨てにしています。