<563> う か ら
晴れやかに 痩身一軀 ストイックの 父のおはせり 一枝(いっし)のうから
< 思うところ常ながらあり 玲瓏としてあらんことを >
ここに一系譜 一群の人々のあり
それは うから
天のもとにあるものとしてのうから
地に立つものとしてのうから
風の中の 光の中の
知と感を有してあるところのうから
生の つまり 生きとし生けるものの
尊厳と矜持と真摯とを自覚のうちに持ち得て
歩む存在たらんと欲するところのうから
その意志に加えて
覚悟と勇気と一途を秘めて行くべくある
はかない存在のうから
はかないゆえに愛の滲む
涙ぐましいやさしさの持ち主たる
生命の本源と末端に思いを致すべくあるうから
願わくは 玲瓏として あらんことを