大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2018年10月31日 | 植物

<2493> 大和の花 (645) カラマツソウ (唐松草)                      キンポウゲ科 カラマツソウ属

                  

 日当たりのよいやや湿り気のある山地から亜高山帯の草地に生える多年草で、高さは70センチから120センチほど。葉は根生葉と茎葉からなり、根生葉は有柄で、3、4回3出複葉。小葉は長さが2センチから3センチの広倒卵形で、先が3裂から5裂する。茎葉は基部が托葉状の葉鞘になって茎につく。

 花期は7月から9月ごろで、茎頂に散房状花序を出し、直径1センチほどの小さな白色、または淡紫紅色の花を多数つける。萼片は楕円形で、早落する。雄しべは放射球状に多数つき、花糸はへら状で、花糸の先は葯より太い。実は痩果。

 北海道と本州に分布する日本の固有種で、大和(奈良県)では紀伊山地の山岳高所に自生しているが、生える場所も個体数も少なく、レッドリストの希少種にあげられている。花の姿がカラマツ(唐松)の葉を思わせるのでこの名があるという。キンポウゲ科の植物は有毒植物がほとんどで、カラマツソウの仲間にも言える。 写真はカラマツソウ(山上ヶ岳)。  ゆく秋や人生なかなか七分半

<2494> 大和の花 (646) ミヤマカラマツ (深山唐松)              キンポウゲ科 カラマツソウ属

              

 山地から深山に生える多年草で、匐枝を出し、茎の高さは20センチから70センチほどになる。葉は根生葉と茎葉からなり、根生葉は長い柄を有する2、3回3出複葉。小葉は切れ込みのある楕円形で、裏面が紛白色を帯びる特徴がある。

 花期は5月から8月ごろで、枝先の散房花序に白い小さな花を多数つける。花は直径1センチ前後。花弁はなく、萼片も早落し、多数の雄しべが放射状につき、花の中心には淡紫紅色を帯びた雌しべの花柱が数個つく。雄しべの花糸は細く、上部で急に太くなる特徴がある。実は痩果。

 全国的に分布し、東アジアの一帯にも見られるという。大和(奈良県)では深山の渓流岸の岩場に見られるが、生える場所が限られ、個体数も少ないため、レッドリストの希少種にあげられている。 写真はミヤマカラマツ(西大台)。本種も有毒植物

    柚子稔り始む身のほどはや一年

 

<2495> 大和の花 (647) シギンカラマツ (紫銀唐松)                 キンポウゲ科 カラマツソウ属

                                                         

 山地の薄暗い林内や礫地などに生える多年草で、細く弱々しい茎を出し、高さが20センチから40センチほどになる。全草無毛で、葉は2、3回3出複葉。柄を有し、小葉は長さが2センチから5センチの卵形乃至は円形で、脈が凹み、3、4浅裂する。

 花期は7月から9月ごろで、複散房状の花序に直径1センチ前後の小さな白い花をつける。花に花弁はなく、萼片も早落性で、早くに姿を消し、多数の雄しべとわずかな雌しべが残る。雄しべの花糸も葯も白色で、シギン(紫銀)の名はこの花を日陰で見るとそのように見えなくもないが由来ははっきりしない。花糸の先が葯より太いものが多い。実は痩果。有毒植物

 本州の福島県以南と四国、九州に分布する日本の固有種で、大和(奈良県)では主に紀伊山地で散見されるが、個体数が少ないためレッドリストの希少種にあげられている。 写真はシギンカラマツ(上北山村の山中)。

   人はみな人の子にして人にあり人と生まれて人を生きゐる

 

<2496> 大和の花 (648) アキカラマツ (秋唐松)                           キンポウゲ科 カラマツソウ属

               

 日当たりのよい山野の草地に生える多年草で、高さは70センチから1.5メートルほどになる。葉は2、4回3出複葉で、小葉は長さが1センチから3センチの楕円形。花期は7月から9月ごろで、枝先に円錐状の花序を出し、直径が8ミリほどの小さな花を多数つける。他種と同じく、花に花弁はなく、萼片は早落する。雄しべは多数で、花糸は細く、淡黄白色の葯が大きいので、花が黄色を帯びて見える特徴がある。実は痩果。

 全国的に分布し、国外では朝鮮半島、中国に見られるという。大和(奈良県)では普通に見られる。なお、アキカラマツは他種と同じく有毒植物であるが、薬用植物としても知られる。その昔、信濃(長野県)の高遠では本種を高遠草(たかとおぐさ)と称し、腹の調子が悪いとき、全草を乾燥させて粉末にし、これを水で飲んでいた。これが後に健胃薬として本草発祥の中国にも知られ、漢方でも高遠草として認められるに至り、アキカラマツは日本発祥の健胃薬となったという。 写真はアキカラマツ(御所市)。 

 人生は思ひの丈にありながら常に齢を負ひてゆく旅 

 

 


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2018年10月30日 | 写詩・写歌・写俳

<2492> 余聞、余話 「斑鳩の里に秋の色を訪ねて」

    斑鳩や里に相応し秋の色

 秋晴れの天候に誘われ、秋の色を求めて斑鳩の里を歩いた。そこここにコスモス畑が広がる風景が見られるが、殊に斑鳩三塔の法起寺周辺と藤ノ木古墳の周辺に多く、赤、白、ピンクの花の彩が陽に映えて美しい。今が見ごろで、訪れる人を納得させる感。十一月上旬ごろまでか。

                   

 という次第で、斑鳩の里の秋の色は、まず、このコスモスがあげられる。法起寺周辺を歩くと、ほかには刈田に稲わらを立てた昔ながらの風景が見られ、畦道には野菊の一つであるヨメナが淡青紫色の花を咲かせ、アカノマンマのイヌタデがまだ刈り残された黄金色の稲穂をバックに紅色の花をいっぱいつけ、秋らしさがうかがえた。

              

 みな秋の色であるが、斑鳩の里と言えば、正岡子規の「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句のイメージが強く、柿の実に目が向けられる。この柿の実の色も秋を代表する色である。利根早生が終わりに近く、富有柿の収穫に入っている。 写真上段はコスモス畑(後方は法起寺三重塔)。写真下段は左から畦道のイヌタデ、ヨメナ、収穫を終えて稲藁を立てた刈田、熟した柿の実。


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2018年10月29日 | 写詩・写歌・写俳

<2491> 余聞、余話 「秋の曙」

     万葉のその昔(かみ)よりの大気感大和の秋の暁の空

 清少納言は『枕草子』の冒頭に「春は曙」と述べている。これは四季折々の風物の中で、春を代表する印象的な眺めとしてあげたもので、次のように続けている。「やうやうしろくなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる」と。そして、夏、秋、冬の順にその季節の印象的風物についてあげ、称揚している。

 この『枕草子』の冒頭の「春は曙」という言葉は、古典の中でも名高く、人口に膾炙しているが、青垣の山並に囲まれた奈良盆地の大和平野における曙で言えば、秋から初冬のころではないかという気がする。それは湿気の多い夏の暑さが取れ、透明感が増して来る大気感にあって曙の空が見られ、透き通るような澄んだ東雲の空の赤から紫に彩られるグラデーションの美しさが見られるから。

               

 その美しい究極の現象は炎(かぎろひ)と呼ばれ、この現象を詠んだ歌が『万葉集』に見える。柿本人麻呂の「東(ひむがし)の野に炎の立つ見えて返り見すれば月傾きぬ」(巻一・48)である。この炎(かぎろひ)は、太陽が姿を見せる前、日の光が空気中の水分に当たって屈折し、色による波長の違いによってグラデーションの美しさを現出させる。炎(かぎろひ)はこの現象をいうもので、大気が冷えるようになると起きて来る。

 この歌は皇統に寄せて詠まれた象徴の歌で、単なる叙景歌ではないが、美しい炎(かぎろひ)現象が歌の風景にはあるわけで、この歌には曙の美しい風景が想像出来る。このような曙を詠んだ歌が見える大和においては、これを置いて春の曙をとるわけにはいかない。つまり、大和では春よりも秋、冬に見るべき曙があるということになる。

 因みに、『枕草子』があげる夏は夜であり、秋は夕暮、冬は早朝としている。夏の夜と秋の夕暮はともに異論のないところ。冬は霜などの一面に降りた早朝の眺めも味わいではあるが、昼間の日溜まりの風景もよかろうと私には思える。そして、秋冬の曙も大和においては外せないという次第。それにしても、秋が深まり、だんだんと透明感を増す曙の美しい空の大気感が思われる昨今の奈良盆地ではある。 写真は今朝の大和平野よりの曙の空。炎(かぎろひ)現象の片鱗がうかがえる。


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2018年10月24日 | 植物

<2486> 大和の花 (640) シュウメイギク (秋明菊)                  キンポウゲ科 イチリンソウ属

        

 中国原産とされる多年草で、古い時代に渡来したと目されている。花がキクに似て秋に咲くのでこの名がある。観賞用として庭に植えられることが多いが、野生の個体がときに林縁などで見られる。花は紅紫色と白色とがあり、野生のものは紅紫色で、雑草の中に生えていることが多い。

 草丈は30センチから80センチほどで、葉は根生葉と茎葉からなり、根生葉は柄を有する3出複葉で、小葉は3裂から5裂し、不揃いの鋸歯が見られる。茎葉は2、3個が輪生状につき、上部の葉ほど小さく、ほとんどが無柄である。

 花期は9月から10月ごろで、上部の枝先に1花をつける。花は直径5センチほどで、花弁はなく、30個ほどの花弁状の萼片があり、花を形成している。萼片の外側は厚く、淡緑色で、内側の萼片は紅紫色乃至は白色で美しい。普通結実せず、地下の匐枝によって殖える。

  英名はJapanese anemone。漢名は秋牡丹。京都の貴船神社との所縁によりキブネギク(貴船菊)の別名でも知られる。 写真はシュウメイギク。左は野生の紅紫色の花の個体。右は植栽による白花と紅紫色の花。  

  生に負ひ生に基づくこの身とは人のこの世の外にはあらず

 

<2487> 大和の花 (641) カワチブシ (河内附子)                               キンポウゲ科 トリカブト属

              

 山地の林縁や草地に生えるトリカブト(鳥兜)の仲間で、その名にあるカワチ(河内)は、河内(大阪府)と大和(奈良県)の境に当たる金剛山(1125メートル)の西面(河内側)で最初に見つけられたことによる。また、ブシ(附子)は、母根のウズ(烏頭・カラスの頭に似る塊根)に対する子根をいうもので、この仲間は、子である子根のブシ(附子)が出来ると、親である母根の塊根ウズ(烏頭)は枯れ、ブシ(附子)が後を継いで芽を出し、次の世代に移る。つまり、多年草ではなく、分離型地中植物擬似1年草)としてあり、この特徴をもってつけられたものである。

 草丈は60センチから180センチほどで、草原に生えるものは概ね直立し、林縁などに生えるものは斜上する傾向が見られる。草原の直立するタイプについてはアシブトウズ(足太烏頭)の別称がある。葉は長さ幅ともに数センチから20センチほどで、3全裂または3深裂する。花期は8月から10月ごろで、葉腋に散房状の花序を出し、青紫色の花をつける。花は長さが数センチの大きさで、5個の萼片に被われ、上萼片は三角状の烏帽子形、側萼片は左右1対、下萼片も左右1対になっている。花弁は上萼片の中に1対あり、蜜を貯める長い距を有する。雄しべは多数。雌しべは少数で、実は袋果。花柄が無毛の特徴がある。

 本州の関東地方から近畿地方の太平洋側、四国に分布する日本の固有種で、大和(奈良県)では標高700メートル以上の山地に見られ、紀伊山地の亜高山帯を含め、深山、山岳に多く自生している。アルカロイド系の物質を含む有毒植物の代表格で、シカも食べないとあって紀伊山地の山々ではよく見かける。全草有毒で、特に塊根の毒性が強く、これを口にすると、食後10数分で発症し、痺れ、嘔吐、腹痛、下痢、不整脈をともない、遂には呼吸困難に陥って死に至ることもあるという。アイヌでは狩りをする毒矢に用いたほどである。

なお、減毒して草烏頭(そううず)の生薬名で、強心、鎮痛などに用いるが、一般には毒性が強いので使用すべきでないと薬草図鑑等では注意を呼びかけている。花は美しいが、手を出してはいけない。ところで、カワチブシにはマルハナバチなどのハチやアブの類がよく蜜を求めて花の中に入り込む様子が見られる。人間には猛毒を発揮するが、ハチには影響しないのだろう。これは植物と昆虫のともに生きる姿の一端で、自然界におけるその関係性が思われるところである。 写真はカワチブシ。左から草地に生える直立型、林縁に生える斜上型、しきりに花の中に入るハチの類(大台ヶ原山ほか)。 何にせよ無事こそよけれ稔る秋

<2488> 大和の花 (642) ヒメウズ (姫烏頭)                                         キンポウゲ科 オダマキ属

          

 山足の草地や道端、或いは石垣などに生える多年草で、地下茎は長楕円形の塊状で、草丈は20センチから35センチほどになり、地上茎には軟毛があり、上部でよく分枝する。葉は根生葉と茎葉からなり、根生葉は多数に及び、長い柄を有する3出複葉で、小葉は2、3裂して更に2浅裂する。表面は無毛、裏面は粉白色で、基部に軟毛がある。茎葉は上部のものほど柄が短くなる。

 花期は4月から5月ごろで、枝の先に下向きの一花をつける。花は小さく、直径数ミリ。外側に花弁状の萼片5個があり、内側に花弁が5個つき、雄しべと雌しべを囲んで筒状になる。萼片は白色で、わずかに紅色を帯びるものもある。外からは見えないが花弁の基部には距がある。雄しべは9個から14個、雌しべは2個から4個で、実は袋果。

 本州の関東地方以西、四国、九州に分布し、国外では朝鮮半島と中国に見られるという。トリカブトに似て、全体に小さいので、この名がある。漢名は天葵(てんき)。中国では全草を乾燥して解熱、利尿に用い、薬用植物にあげられている。なお、以前はヒメウズ属としてあったが、現在はオダマキ属とされている。 写真はヒメウズ(五條市小和町の金剛山の麓ほか)。

   稔る秋予祝の悲願と祈願経て

 

<2489> 大和の花 (643) サラシナショウマ (晒菜升麻)         キンポウゲ科 サラシナショウマ属

             

 山地の林内や林縁に生える多年草で、高さは60センチから120センチ。地下茎が発達して横に這い、群落をつくることが多い。葉は2、3回3出複葉で、柄が茎を抱き、互生する。小葉は長さが3センチから6センチの卵形で、不揃いの鋸歯があり、先が尖る。

 花期は8月から10月ごろで、直立する茎の先に長さが20センチから30センチの穂状に総状花序を出し、小さな花を多数つける。花は両性花と雄花がつく。花にはごく短い柄があり、柄に細毛が密生する。萼片、花弁、雄しべ、雌しべともに白色で、雄しべは多数に及ぶ。実は楕円形の袋果で、花柱が残存する。

 北海道、本州、四国、九州に分布し、国外では中国北部に見られるという。大和(奈良県)では低山帯から標高1600メートル以上の深山にも幅広く見られる。漢名は升麻(しょうま)で、昔から若芽を水に晒して食用にして来た。サラシナショウマ(晒菜升麻)の名はこれに由来するという。

 また、ショウマ(升麻)は薬用植物として知られ、本種は名高く、葛根、生姜、芍薬、甘草、当帰、大黄などと処方し、煎じて解熱、発汗、解毒、消炎などに用いられる。昔から薬種業が盛んだった宇陀市では、鳥見山(740メートル)の植林帯に群生するが、これは漢方の薬用に植栽された品種で、花期にはまるで吹雪が舞っているように見えるというフブキショウマ(吹雪升麻)の異名で知られる北升麻(ほくしょうま)ではないかと考えられるが、定かではない。 写真はサラシナショウマ(鳥見山。純然たる自生かどうか)。   無事ゆゑに得しもの稔る稲穂かな

<2490> 大和の花 (644) イヌショウマ (犬升麻)                      キンポウゲ科 サラシナショウマ属

                               

 やや湿り気のある山地の林内や林縁に生える多年草で、地下茎が発達し、横に伸びる。花茎の高さは50センチから80センチほどになり、葉は根生葉のみで、茎葉はなく、1、2回3出複葉で、柄を有し、互生する。小葉は長さが5センチから10センチの卵円形で3裂から5裂し、不揃いの鋸歯が見られ、葉先は三角状になる。

 花期は8月から9月ごろで、ほぼ直立する花茎の先に長さが20センチから30センチの花穂を伸ばし、小さな白色の花を密に連ねる。花に柄はなく、有柄のサラシナショウマとの区別点になる。萼片と花弁は早落し、花には雄しべと雌しべが残る。実は袋果。

 本州の関東地方から近畿地方に分布し、国外では朝鮮半島と中国に見られるという。大和(奈良県)では山道の傍などで散見される。なお、学名はⅭimicifuga japonica。英名はJapanese Bugbane(ともに日本産サラシナショウマの意)。イヌ(犬)は犬侍の犬と同じ劣るという意か。 写真はイヌショウマの葉と花。下から順に開花する(金剛山ほか)。

 身の丈のゆく秋自由と孤独との或るはこころ旅の身の上

 

 

 


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2018年10月23日 | 写詩・写歌・写俳

<2485> 余聞、余話 「 青 虫 」

       我が敵となりし青虫潰すなり潰す理由をもって潰せり

 我が家のことで失礼。我が家では猫の額ほどの庭に野菜を作ることをして十年以上になる。主に妻がやっているが、最近、私も手を出すようにしている。今年は夏が暑かったが、トマト、ピーマン、ナス、オクラを十二分に収穫出来た。トマトやピーマンは毎年植えているが、毎年よく出来る。トマトは連作を嫌うので場所を変えて植えているが、狭いので、二、三年おきにしか変えられないが、毎年よく出来る。昔と違って苗がしっかりしているからだろうと思う。

 トマトは早くに終わったが、ナスはまだ生っている。所謂、アキナスで、「秋茄子は嫁に食わすな」と昔の御仁は言った。はたして二番生りの小振りで見映えはよくないが、美味しい。ピーマンも次々に花を咲かせ、こちらも小振りながら赤と緑の実を供給してくれている。オクラは終わりに近いが、オクラもよく実を提供してくれた。

               

 これからは、冬野菜や春野菜であるが、ブロッコリー、サニーレタス、ハクサイ、ミズナ、シュンギクを植えた。加えて今日はイチゴの植え替えを行なった。多分、四月の終わりごろに実をつけるだろう。今年は手入れが足りず、出来がよくなかった。来春はどうにかしたいところである。ところで、 秋本番になって青虫が発生し、ブロッコリーとハクサイが集中的に攻撃され、ハクサイは全滅してしまった。植えつけたとき、防虫網を被せたので虫対策は出来ていたと思っていたが、どこから入ったのか、中の葉まで食い尽くされ、全滅してしまった。

 ブロッコリーもほとんどの葉が食われ、悲惨な状態に陥り、何回か青虫退治をしたが、次々に現れ出て、まともな葉がないほど食われた。もしかするとブロッコリーも駄目かも知れない。ハクサイもブロッコリーもアブラナ科の植物で、青虫の好物のようである。ハクサイはかなり大きくなっていたので、鍋の季節も近いし、楽しみにしていたが、抜き取ってしまった。その姿はあまりにも無残で、写真に撮る気持ちになれなかった。

 虫の対策では農薬を用いる方法もあるが、農薬は一切使わないことにしている。ハクサイは二回目の挑戦であったが、二回とも失敗に終わったわけである。という次第で、今冬はサニーレタスとミズナとシュンギクということになる。シュンギクは種を蒔いたばかりで、まだ芽がでていないので何とも言えない。 写真は左からまだ生っているナス、植え替えたイチゴ、ミズナの若芽、サニーレタス、青虫に食われたブロッコリーの葉。