<2946> 余聞 余話 「節分祭の福寿豆撒き式」
人数多大神神社節分祭
三日の今日は節分の日。各地の社寺では恒例の節分祭や節分会が催され、招福除厄の追儺式や豆まきの鬼追いの行事が行われた。桜井市の大神神社では節分祭である福寿豆撒き式があり、出かけてみた。節分は四季の変わり目に当たる立春、立夏、立秋、立冬の称であったが、年初に当たる立春の前日乃至は当日に限定して呼ばれ、今日節分と言えば、暦などにも記されているように、立春の前日であるのが一般の認識するところ、節分の行事もこの認識に従っている。
言わば、節分は大晦日の除夜と同じで、この日に災厄を除き、福を招いて新年を迎えたいとする願いが込められ、災厄を鬼に見立て、豆撒きによってその鬼を追い払う行事が行われる。つまり、新春を迎えるに当たり、災厄を除き、新しい年がよい年になることを祈願するわけである。という次第で、節分祭に災厄の鬼を追い払う豆撒き式が恒例となっている次第である。
大神神社では拝殿に紅白の幕が巡らされ、午前十一時から年男や年女ら百五十人が参列し、招福除厄のご祈祷式典が行われ、続いて正午ごろ、太鼓の合図とともに、宮司の「福は山」の発声により年男や年女らによって豆撒きが行われた。拝殿前の広庭には多くの参拝者が詰めかけ、撒かれた福豆や福餅に歓声が上がった。一般では「福は内」と言われるが、大神神社は三輪山自体が神という所謂神体山であることから「福は山」と言うようである。
今年は月曜日であるということと、中国に発して今問題になっている新型コロナウイルスによる肺炎の広がりが心配されるからか、関係者によると、例年に比べ、参拝者が少ないということだった。私も同様であるが、マスクをつけた参拝者が多く、目についた。やはり、コロナウイルスによる肺炎の影響と思われる。まさに、除ウイルスを願いたい豆撒き式の光景ではあった。 写真は節分祭の豆撒き式(大神神社、マスクをつけた参拝者が多く、目についた)。