<562> 都介野岳 登山
春の気を 纏ひ息づく 待つものら
今日は奈良市東部、大和高原の都介野岳(つげのだけ・六三一メートル)に登った。初めてである。奈良市に編入された平成の合併までは都祁村と称していたところで、都介野岳の見える辺りは平地が開け、古代から人々の営みが見られたところとして知られる。奈良盆地の平野部よりかなり高く、標高六三一メートルと言っても歩く距離は極めて短く、思っていたよりも簡単に登れた。
山の形が円錐形で裾野が長く見えるので「都介野富士」とも呼ばれるほど形のいい山で、平地部からは何処から見てもよく目につく山である。登山道は整備され、歩きやすかったが、道の両側はササが生い茂り、自然の花を目的の私には魅力に乏しく、期待はずれだった。山頂は広場になっていて、神社らしい建物があったが、戸が閉まっていて詳しくはわからなかった。三百六十度俯瞰出来る山の形であるが、樹木に遮られて眺望が利かず、直ぐに引き返した。
この辺りは大和茶の産地で、山裾には茶畑が広がっている。少し早いと見えて、新葉は見えなかった。一ヶ月ほど先かと思われる。アセビが花盛りで撮った。高原は、やはり、平地より花が遅い。 物の音 下より聞こえ 都介野岳 概ね大和 高原の春