湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

8/9 茅ケ崎養護学校の夏祭りに巨大シャボン玉を飛ばしました

2005-08-10 19:48:20 | 引きこもり
 茅ケ崎養護学校の夏祭りに参加してきました。当初、宅配便を使って機材を受け渡しする予定でしたが、行きは伊坂氏が運んでくれることになり解決。帰りは、宅配便の個数倍を考えると大差無しということでTAXYで戻すことになった。

 今までは小学校・保育園でシャボン玉興行をやってきた。ところが養護学校となると、生徒さんの諸条件をクリアできる芸を選ぶ必要がある。安全管理もより厳密に考える必要が出てくる。

 そこで、シャボン液を飲み込んでしまわないように、息で吹く形のものは限定的に使うこととした。
> ホースの吹き口(これだと大概くわえずに息を吹き込む)

 膜面を振る形の方法を主にする。
> おもちゃバトミントン・ラケット 6本
  (ガットを切り取り,枠をつかう。)

 液だめはバケツのみ。
> 手を直接突っ込み易い平板なバット型を避ける
----------- 補 -------------------------------
> 今回は用意しなかったが、バケツの転倒防止用に広く浅い形の
> ダンボール箱の中央をバケツの外周に合わせて切り抜き
> 上にゴミ袋のシートを敷き、そこにバケツを差し込む。
> バケツの転倒防止に役立つ。これは余談。
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 大きな枠を使って「走って」膨らませる方法をやめる。
> 地味になるが、転倒・衝突事故を防止

 強アルカリ液を避け、PVA糊法を使う
> 液をなめたり皮膚につけたりの害を考える。

 見せ場はラケットの大きなシャボン玉。
 使い心地はホースの絶え間なく出るシャボン玉。

  液は今まで使ってきた液をホースにまわし、事前にラケット用の液を調合した。ところが古い洗剤が販売中止になって、かわりの洗剤を探す必要があった。
>花王台所洗剤「きゅきゅっと」を使う

 これが大失敗。泡消し成分が調合されているものと見え、液がまったく粘性を失ってしまった。間際に薬局まわりをして、3軒まわって確保。液むらが安定しないが、一応水準をクリアする液を作った。

 しかしこの手の興行は、下見が不可欠。これをしていなかった。当日参加してみて驚いた。下が敷石が敷き詰められているのだ。液がこぼれると滑るのだ。転倒が怖い。走る形の演出や、団扇(うちわ)でシャボン玉を追う遊びは中止にした。

 養護の先生たちのお世話になった.ダンボールを周辺に敷き詰めてもらった。繰り返し敷物の交換の面倒をかけてしまった。先生方、申し訳ありません。

 事前の打ち合わせをしていなかったため、養護学校の準備したシャボン玉玩具とトイザラスのシャボン液が、ホースの隣にならんだ。これで見かけの悪いホースは退場となった。

 果たしてラケットはというと、これは液量不足があったものの、一応役を果たした。直径1m弱あるシャボン玉が校舎の中庭の空へ舞い上がって行った。

 さて技術的な話はこのくらいにして、引きこもり経験者Sさんとの協働。これは予想以上に成功と言っていい。Nさんのサポートは安全面の監視を御願いしたので、興行前面はSさんと飛田のふたりの場となった。

 遊びを面白くするには、自分がまずやってみせること。これが大事。シャボン玉に寄ってくる生徒さんの満面の笑顔。これにまさるものはない。参加者の皆さんは、ラケットをバケツに浸けて振り回すが、すぐに割れてしまう。それが、数回後には「ゆっくり」やればいいことに気がつく。するとどんどん大きなシャボン玉が出来てくるのだ。ちょっとの難しさは「喜びのスパイス」だ。次々に加わってくる子が、自分にはなぜかうまくいかないと、相手を見ている。そして真似をするのだ。ここにまなびの原型がある。

 自閉症の子がラケットを振った。うまくいかないので相手のラケットを奪った。ところがこれもうまくいかない。ラケットを投げ出して周囲を走っていたが、急に飛び込んでラケットを振った.今度はうまくいった。ところが最後に2回ほどしずくを切るためにラケットを振ったのだった。このしぐさは、うまくシャボン玉を飛ばしていた子の癖だった。つまり彼は巡回しながら、相手のしぐさを盗んでいたのだった。僕は驚いた。

 さて、ホースの側を任せたS子さんは、おもちゃに集まる子の様子を眺めていた。所在なげであるが、心はシャボン玉にむいているようだった。今回私はS子さんにアクティブな俳優役を求めてはいなかった。まずは、やわらかな人の関係の中に身をおき、願わくばシャボン玉をツールに、対話を開いてほしいと願っていた。S子さんには、ちろちろと燃える火種を感じていたので、まずはクリアというところ。

 ひとは面白いことをくぐると、表情が軽くなる。憂鬱な場ではないようだったのが救い。帰りの車内では冗談が通じて面白かった。次回は24日。よろしくと御願いした。

 興行中、通り雨があって、終わり間際に中断となった。雨は敷石を洗う。養護の先生と雨の中、敷石を洗ったのが心地よかった。

 荷物を片付けながら、他の養護の先生と話をした。下見の件と土の場所での実施の件を反省会にかけてくださることになった。

 参加してみて感じたことは、生徒さんが観客から参加者に化ける瞬間が、健常児のお子さんより、やはり一押しが必要だということ。ここを超えたとき、遊ぶ笑顔はどこの会場にも勝る素晴らしいものだったということだ。友達を呼んでくるというダイナミズムは感じられなかったものの、手ごたえあり。次回やる機会ができたら、養護学校用の別仕掛けが考えられそうだと、天井を眺めて思案のふりをしている。
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遅れていた8/8懇談会月例会レポートです

2005-08-10 05:02:32 | 引きこもり
 今回は2回分の大きな転換点があって、どちらから書き出そうかと少々迷っていた。まずは2日前の懇談会月例会から書くことにする。

 ひとつの提案があって、その提案を展開するバックアップ団体が実体を持たないとき、内容を評価され枠組み実現まで先行的に日程が現実となりつつある状態が生まれたらどうするだろうか。それはまだ片肺飛行なので辞退しますと語るか、実体化のために残りの片肺を育てる算段に情熱を込めるか、いずれにせよ道は険しい。

 今回の懇談会8月月例会はその険しい分岐点に立っていた。障害児者親の会関連の方々は、喫茶と雇用の話は、当人の自立成長と知り合いのネットワーク獲得へとつながる大きな意味合いを評価されていた。ちょっと神経質そうな「引きこもり」青年が、ケア・パートナーとして協働するとなれば、可能性はもっと押し広げられるかもしれない。

 ところが引きこもり経験者たちにしてみれば、辛気臭い爺ぃから「ラピュタ」構想なる面倒な話が出されても、そこには自分たちの都合や考えが入っていないではないかとなる。自分の悩みに手一杯なのに、障害児者という相手の悩みも抱える余地なんぞありはしない。だいいち福祉だなんて道徳臭い窮屈な要求を飲めだなんて、嫌だよ。面白くないし…知らんわ、とまあ、こんなところでだと想像する。

 飛田にとっては、これは思いつきであって全然思い付きではない、何人かの市民活動リーダーの知人が歩んだ道、いやいや自分の不登校・ニート経験が張り付いている提案なのだという思いがある。

・人は人に必要とされるとき
 自分を脱皮させることができる

・引きこもり青年はひとの生き方にこだわる。悩むからこそ
 見えるものがある。痛みを知るからこそ他者に共感しうる
 のだということ。

 いくつもの実例が頭にある。たしかに実例は何億例だそうと真実を証明することにはならない。それはそうなのだが、当時からは想像できない大胆な関係団体のリーダーになっていたり、自分の特異性を生かして個性的な職業人になっている例もある。ひとは変わる。生涯の連れ合いを見つけたときや、子を持つときも、ひとは関係の変化の中で自分を脱皮させていく。

 だから事業をひとりでやるのではなくて、相棒を作った。孤立を知る者だから、社会の偏見に対峙していけるだろう。否定的に考えることはない。常に事は逆説的なのだと思うからだ。

 そこにはひと味違った情報があふれている。社会活動をしている大人たちのそばで、自分の世界を形作っていく場が、ぼくらの喫茶なのだと思う。

 障がいにしてもそうだ。臆することはない、障がい者当人と会ってみればいい。いかに自分たちが幻影を作ってきたかがわかるだろう。自分の速さで生きていくことを僕は否定しない。しかし普通と標準の虜になっている者と手を組むことだけが道ではない。自分の孤立を生み出しているのと根のものが、障がい児者も社会の周辺に押しやっている。その押しやりの眼差しを自分持つことはない。

 まずは福祉系への誘いの偏りを持って、引きこもり青年に接したいと思う。

 こんな願いをこめて、今回の月例会は「カフェ・ドゥ・そうじゃん」の湯田さんをゲスト講演者に招いて、そうじゃんの運用の歴史や、運用の枠組み(コーディネーター・じゃん員会議etc.)そして私から協働の提案をするという場になった。

 傾聴ボランティアから始めて、現在のフリースペース展開に至る「そうじゃん」の経過、そして自治組織じゃん員会議が安定展開するまでの経験、就労支援の経験などを湯田さんから伺った。

 参加者は自閉症親の会関係者とSOF代表の伊坂氏だ。だから「そうじゃん」の歴史が同時期に教育活動や市民活動をしてきた私にとって、話の隅々が記憶を伴っていたが、他の方は引きこもり領域との接点がない方々ばかり。喫茶の運用上の参考という聴きかたというより、引きこもり青年の実像を求めていた面が大きかったように思えた。

 しかしこのまま日程が次々と進行し、構想を空中分解させてしまうことは絶対に避けたいという合意だけはできたように思う。これから保健所・療育センターやリロード・ヒッキーネットなどをまわることになる。引きこもり青年に直接訴えたいと思うがそれが可能な場所は、やはり「そうじゃん」だろう。湯田さんに「会議にかけてください」と話を託してその場は終わった。

 次回の協働まちづくり研が8/22にある。それまでに基礎資料を集め企画書を作っていくことになった。9/6の全体会までに、片肺飛行を片肺半飛行まで持っていく必要がある。予算は何をさせてくれるかによって決まるという受動的な思いが強いが、ここまではという絞り込んだ提案が完成しなくてはならないのだ。

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 今回の話はまだ他にも何点かの議題が重なっていた。

 そのひとつが「ストリングラフィー上演実行委」への主導的な参加実現の件だ。上演は来年2・3月だが、その前に会館を借り、ネットワークを作る必要がある。この逆算した作業日程が懇談会にかぶさってきていた。

●ストリングラフィー上演実行委第一回
 8月31日(水)19時~ 茅ヶ崎サポセンにて

 とりあえず実行委スタートの話となった。これは自閉症児者親の会関係の筋からスタートを切ることになった。そしてじゃん員の皆さんあてに,呼びかけとデモDVDを託した。

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 次に「8/24 横浜上郷森の家の一日」(主催:『茅ヶ崎・寒川やまびこ』)の件。これは時間切れっぽかったが、バーベキューとプール遊びのサポートを行い、特バーベキューの材料買出し補助と炊事を行うことになった。

当日はSさん親子、もし気持ちが持続していたら、そうじゃんからMくんが合流する。大船駅で買出し別働隊をやる事にした。

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「10/15 横須賀・猿島行」(主催:ドーナツの会)を行う。このサポートを請け負うことにした。その下見を9月に予定したが、日程は時間切れ。話は中途で途切れてしまった。

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 「懇談会ピックアップ」の発行部数は8/8時点で350部。配布回収を差し引いた実績が130部となった。やっと定期購読者が出始めたというところだが、どうも行政関係者が読んでくださっているような気配ある。さらに推し進めて当事者が読んでもらえる方策はないかとルートを思案中。


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次回は
●フォーラム懇談会臨時月例会
 8月18日(木)19時 茅ヶ崎サポセン

となった。

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