茅ケ崎養護学校の夏祭りに参加してきました。当初、宅配便を使って機材を受け渡しする予定でしたが、行きは伊坂氏が運んでくれることになり解決。帰りは、宅配便の個数倍を考えると大差無しということでTAXYで戻すことになった。
今までは小学校・保育園でシャボン玉興行をやってきた。ところが養護学校となると、生徒さんの諸条件をクリアできる芸を選ぶ必要がある。安全管理もより厳密に考える必要が出てくる。
そこで、シャボン液を飲み込んでしまわないように、息で吹く形のものは限定的に使うこととした。
> ホースの吹き口(これだと大概くわえずに息を吹き込む)
膜面を振る形の方法を主にする。
> おもちゃバトミントン・ラケット 6本
(ガットを切り取り,枠をつかう。)
液だめはバケツのみ。
> 手を直接突っ込み易い平板なバット型を避ける
----------- 補 -------------------------------
> 今回は用意しなかったが、バケツの転倒防止用に広く浅い形の
> ダンボール箱の中央をバケツの外周に合わせて切り抜き
> 上にゴミ袋のシートを敷き、そこにバケツを差し込む。
> バケツの転倒防止に役立つ。これは余談。
--------------------------------------------------------
大きな枠を使って「走って」膨らませる方法をやめる。
> 地味になるが、転倒・衝突事故を防止
強アルカリ液を避け、PVA糊法を使う
> 液をなめたり皮膚につけたりの害を考える。
見せ場はラケットの大きなシャボン玉。
使い心地はホースの絶え間なく出るシャボン玉。
液は今まで使ってきた液をホースにまわし、事前にラケット用の液を調合した。ところが古い洗剤が販売中止になって、かわりの洗剤を探す必要があった。
>花王台所洗剤「きゅきゅっと」を使う
これが大失敗。泡消し成分が調合されているものと見え、液がまったく粘性を失ってしまった。間際に薬局まわりをして、3軒まわって確保。液むらが安定しないが、一応水準をクリアする液を作った。
しかしこの手の興行は、下見が不可欠。これをしていなかった。当日参加してみて驚いた。下が敷石が敷き詰められているのだ。液がこぼれると滑るのだ。転倒が怖い。走る形の演出や、団扇(うちわ)でシャボン玉を追う遊びは中止にした。
養護の先生たちのお世話になった.ダンボールを周辺に敷き詰めてもらった。繰り返し敷物の交換の面倒をかけてしまった。先生方、申し訳ありません。
事前の打ち合わせをしていなかったため、養護学校の準備したシャボン玉玩具とトイザラスのシャボン液が、ホースの隣にならんだ。これで見かけの悪いホースは退場となった。
果たしてラケットはというと、これは液量不足があったものの、一応役を果たした。直径1m弱あるシャボン玉が校舎の中庭の空へ舞い上がって行った。
さて技術的な話はこのくらいにして、引きこもり経験者Sさんとの協働。これは予想以上に成功と言っていい。Nさんのサポートは安全面の監視を御願いしたので、興行前面はSさんと飛田のふたりの場となった。
遊びを面白くするには、自分がまずやってみせること。これが大事。シャボン玉に寄ってくる生徒さんの満面の笑顔。これにまさるものはない。参加者の皆さんは、ラケットをバケツに浸けて振り回すが、すぐに割れてしまう。それが、数回後には「ゆっくり」やればいいことに気がつく。するとどんどん大きなシャボン玉が出来てくるのだ。ちょっとの難しさは「喜びのスパイス」だ。次々に加わってくる子が、自分にはなぜかうまくいかないと、相手を見ている。そして真似をするのだ。ここにまなびの原型がある。
自閉症の子がラケットを振った。うまくいかないので相手のラケットを奪った。ところがこれもうまくいかない。ラケットを投げ出して周囲を走っていたが、急に飛び込んでラケットを振った.今度はうまくいった。ところが最後に2回ほどしずくを切るためにラケットを振ったのだった。このしぐさは、うまくシャボン玉を飛ばしていた子の癖だった。つまり彼は巡回しながら、相手のしぐさを盗んでいたのだった。僕は驚いた。
さて、ホースの側を任せたS子さんは、おもちゃに集まる子の様子を眺めていた。所在なげであるが、心はシャボン玉にむいているようだった。今回私はS子さんにアクティブな俳優役を求めてはいなかった。まずは、やわらかな人の関係の中に身をおき、願わくばシャボン玉をツールに、対話を開いてほしいと願っていた。S子さんには、ちろちろと燃える火種を感じていたので、まずはクリアというところ。
ひとは面白いことをくぐると、表情が軽くなる。憂鬱な場ではないようだったのが救い。帰りの車内では冗談が通じて面白かった。次回は24日。よろしくと御願いした。
興行中、通り雨があって、終わり間際に中断となった。雨は敷石を洗う。養護の先生と雨の中、敷石を洗ったのが心地よかった。
荷物を片付けながら、他の養護の先生と話をした。下見の件と土の場所での実施の件を反省会にかけてくださることになった。
参加してみて感じたことは、生徒さんが観客から参加者に化ける瞬間が、健常児のお子さんより、やはり一押しが必要だということ。ここを超えたとき、遊ぶ笑顔はどこの会場にも勝る素晴らしいものだったということだ。友達を呼んでくるというダイナミズムは感じられなかったものの、手ごたえあり。次回やる機会ができたら、養護学校用の別仕掛けが考えられそうだと、天井を眺めて思案のふりをしている。
今までは小学校・保育園でシャボン玉興行をやってきた。ところが養護学校となると、生徒さんの諸条件をクリアできる芸を選ぶ必要がある。安全管理もより厳密に考える必要が出てくる。
そこで、シャボン液を飲み込んでしまわないように、息で吹く形のものは限定的に使うこととした。
> ホースの吹き口(これだと大概くわえずに息を吹き込む)
膜面を振る形の方法を主にする。
> おもちゃバトミントン・ラケット 6本
(ガットを切り取り,枠をつかう。)
液だめはバケツのみ。
> 手を直接突っ込み易い平板なバット型を避ける
----------- 補 -------------------------------
> 今回は用意しなかったが、バケツの転倒防止用に広く浅い形の
> ダンボール箱の中央をバケツの外周に合わせて切り抜き
> 上にゴミ袋のシートを敷き、そこにバケツを差し込む。
> バケツの転倒防止に役立つ。これは余談。
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大きな枠を使って「走って」膨らませる方法をやめる。
> 地味になるが、転倒・衝突事故を防止
強アルカリ液を避け、PVA糊法を使う
> 液をなめたり皮膚につけたりの害を考える。
見せ場はラケットの大きなシャボン玉。
使い心地はホースの絶え間なく出るシャボン玉。
液は今まで使ってきた液をホースにまわし、事前にラケット用の液を調合した。ところが古い洗剤が販売中止になって、かわりの洗剤を探す必要があった。
>花王台所洗剤「きゅきゅっと」を使う
これが大失敗。泡消し成分が調合されているものと見え、液がまったく粘性を失ってしまった。間際に薬局まわりをして、3軒まわって確保。液むらが安定しないが、一応水準をクリアする液を作った。
しかしこの手の興行は、下見が不可欠。これをしていなかった。当日参加してみて驚いた。下が敷石が敷き詰められているのだ。液がこぼれると滑るのだ。転倒が怖い。走る形の演出や、団扇(うちわ)でシャボン玉を追う遊びは中止にした。
養護の先生たちのお世話になった.ダンボールを周辺に敷き詰めてもらった。繰り返し敷物の交換の面倒をかけてしまった。先生方、申し訳ありません。
事前の打ち合わせをしていなかったため、養護学校の準備したシャボン玉玩具とトイザラスのシャボン液が、ホースの隣にならんだ。これで見かけの悪いホースは退場となった。
果たしてラケットはというと、これは液量不足があったものの、一応役を果たした。直径1m弱あるシャボン玉が校舎の中庭の空へ舞い上がって行った。
さて技術的な話はこのくらいにして、引きこもり経験者Sさんとの協働。これは予想以上に成功と言っていい。Nさんのサポートは安全面の監視を御願いしたので、興行前面はSさんと飛田のふたりの場となった。
遊びを面白くするには、自分がまずやってみせること。これが大事。シャボン玉に寄ってくる生徒さんの満面の笑顔。これにまさるものはない。参加者の皆さんは、ラケットをバケツに浸けて振り回すが、すぐに割れてしまう。それが、数回後には「ゆっくり」やればいいことに気がつく。するとどんどん大きなシャボン玉が出来てくるのだ。ちょっとの難しさは「喜びのスパイス」だ。次々に加わってくる子が、自分にはなぜかうまくいかないと、相手を見ている。そして真似をするのだ。ここにまなびの原型がある。
自閉症の子がラケットを振った。うまくいかないので相手のラケットを奪った。ところがこれもうまくいかない。ラケットを投げ出して周囲を走っていたが、急に飛び込んでラケットを振った.今度はうまくいった。ところが最後に2回ほどしずくを切るためにラケットを振ったのだった。このしぐさは、うまくシャボン玉を飛ばしていた子の癖だった。つまり彼は巡回しながら、相手のしぐさを盗んでいたのだった。僕は驚いた。
さて、ホースの側を任せたS子さんは、おもちゃに集まる子の様子を眺めていた。所在なげであるが、心はシャボン玉にむいているようだった。今回私はS子さんにアクティブな俳優役を求めてはいなかった。まずは、やわらかな人の関係の中に身をおき、願わくばシャボン玉をツールに、対話を開いてほしいと願っていた。S子さんには、ちろちろと燃える火種を感じていたので、まずはクリアというところ。
ひとは面白いことをくぐると、表情が軽くなる。憂鬱な場ではないようだったのが救い。帰りの車内では冗談が通じて面白かった。次回は24日。よろしくと御願いした。
興行中、通り雨があって、終わり間際に中断となった。雨は敷石を洗う。養護の先生と雨の中、敷石を洗ったのが心地よかった。
荷物を片付けながら、他の養護の先生と話をした。下見の件と土の場所での実施の件を反省会にかけてくださることになった。
参加してみて感じたことは、生徒さんが観客から参加者に化ける瞬間が、健常児のお子さんより、やはり一押しが必要だということ。ここを超えたとき、遊ぶ笑顔はどこの会場にも勝る素晴らしいものだったということだ。友達を呼んでくるというダイナミズムは感じられなかったものの、手ごたえあり。次回やる機会ができたら、養護学校用の別仕掛けが考えられそうだと、天井を眺めて思案のふりをしている。