日々のことを徒然に

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教科書

2024年05月30日 | エッセイサロン
2024年5月30日 中国新聞「こだま」掲載
                 (私作の復刻版より)
 おはなをかざる/みんな いいこ。/きれいな ことば/みんな いいこ。/なかよしこよし/みんないいこ。
 平仮名書きの、この詩は、私が小学校に入学した昭和22(1947)年度の国語教科書に載っていた。子どもたちが遊ぶ様子を描いた挿絵とともに今もはっきりと覚えている。
 この詩を載せたページが岩国市の岩国学校教育資料館に展示されているのを先日、見つけた。黄土色に変わり何力所もテープで補修されていた。77年の歳月を感じさせる姿だった。
 戦前に使われた国定教科書の最後になる第6期(昭和22、23年度)と紹介されていた。平和と民主主義の教育が読み取れるとも記していた。
 22年といえば現在の6・3・3・4の学制が始まった年である。それまでの教科書では片仮名をまず習っていたが、この年から平仮名が先になったという。
 ということは、私は戦後の大きな変革の年に1年生になったわけだ。 50人余りの級友と、どんなふうに授業を受けていたのかは忘れてしまった。教室にあった2人がけの机、教卓そばのオルガンは記憶にある。夢と希望に燃えて勉学に励んだことが懐かしく思い出される。

 (今日の575) 平仮名に平和民主の姿着せ
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