あの日から78年が過ぎた。冷戦が終息し平和な地球にしようとその方向に向かっていた。だが、今は新冷戦といわれる難しい国際情勢になっている。これに供応するかのように、世界が軍拡に向かっている感じだ。
軍拡で最も恐ろしいには核兵器。核のない世界を目指す被爆者やその活動をする人々の願いは「核廃絶」。国は核廃絶ではなく、核所有を認め核抑止力に頼る核拡散防止条約を支持し、核禁止条約は国の方針と相いれないとし参加を拒否している。
核禁条約は核兵器の「開発、製造、使用、威嚇までのすべての行為を禁止する」としている。そのうえで核兵器の存在を否定し、核兵器の使用は壊滅的で非人道的な結末を招くとしている。拡散防止と言いながら保有国は時々の国の判断で、自国に都合よい解釈ができる。現にウクライナに侵攻したロシアを見ればわかる。核禁条約に対する日本政府の否定姿勢の影響で、核禁条約の「要」の諮問機関に今回日本は選ばれなかったと報道された。被爆国の惨禍の知見を活かすことが困難になっと言う。
政府は、核保有国と非保有国の橋渡しは日本にしか出来ないと繰り返し述べている。国民が理解できるようその役を担って欲しい。今日の広島平和記念式典の平和宣言で「日本は一刻も早く核兵器禁止条約の締約国となり、核兵器廃絶に向けた議論の共通基盤の形成に尽力するために、まずは本年11月に開催される第2回締約国会議にオブザーバー参加していただきたい」とされた。拡散防止条約の無力も訴えられた。今後に期待をする。
(今日の575) 核無くすまずは削減進めよう