定年退職後帰省され、趣味の写真展を開かれているのは近くの人。写真は現役時代から今も続けて撮られておられる全国各地の「日本の祭り」で、今回で14回目の写真展が始まった。今回は東北・関東・関西・中四国・九州のダイジェスト展、約70点の迫力と意気のある作品が並ぶ。
いずれも日本を代表する祭どころ、その光景はニュース映像でしか見るのとはない。それを切り取った1枚1枚は、毎回のことだが舞う人の衣装や表情、お囃子方の陶酔した顔、神輿を担ぐ力強い迫力、喜びあう観衆の顔、それをじっくり見れる。そして準備される方の苦労が結実していることもわかる。
近くの伝統芸能の写真もある。中には知人の顔もアップで写っている。鑑賞に見えていた年配の婦人が声を出して「あっ、〇〇さんだ」と喜ばれていた。こういう、人と人の出会い方はあまりないだろう。次に出会われたら大話になるのではなかろうか。
撮影の苦労を聞いた。コロナ禍で各地とも3年間の空白があり、レンズ越しに見る風景に、これが3年間の空白か、思う違和感を持つこともあるそうだ。町内で世話役の知人からも似たような話しを聞いていた。祭りが連続して続くうちにこの空白期間が埋まることを願いながら会場を後にした。
(今日の575) 裏方の活動ありて祭りあり