かつて「人口当たりの飲み屋数が全国で何番目かに入る」と言われた通り、飲み屋街。現役のころの後半は週に複数回はその通りにある店を利用したりお世話になったりした。私的でも仕事でもいわゆる「つけで飲める」店も何軒かあった。時には「今日はおごるでよ」といい恰好をしたことも思い出す。
完全リタイヤしてからは年に数回くらいの夜歩きだったが、コロナ禍になってからは、30数年以上も続くクラス会をはじめ旧友らとの酌み交わしが全くなくなった。幹事役から、残念だが感染の恐れありで飲み会延期の連絡は続いたが、行動制限は解けたが復活の連絡はまだ来ない。大方が八十路を超えた仲間なら、卒業してもおかしくはないのかも。
そんな通りを、車で通ることはあっても店のことまでは気にせず安全運転で抜けていた。雨の日だったが、そんな懐かしい通りに今も続いている店である会の昼食会が開かれ参加した。超久しぶりにその通りを歩いてみた。なじみだった店の名前は見当たらなかった。店じまいかと思わせる跡もいくつかあった。
客待ちのタクシーが列をなし、ネオンがまばたきしてしながら誘う下を会話しながら酔客が行きかう、そんな賑わいは無くなったと話すのは年配のタクシー乗務員。このごろは雨の日、店からタクシー予約しても30分もかかることがあるという話、かつての賑わいを客待ちの車内で思うと聞かされた。
(今日の575) 端っこですみませんねとママの顔