「球春(きゅうしゅん)」、ごくごく一般的な言葉と思っていたが、あにはからんや載っていない辞書がある。ある辞書には「プロ野球のキャンプやオープン戦などが開幕する春先のこと」とあり、まさにこの時期の言葉。最近は新しい季語として「球春」が使われているとか。
岩国には広島カープ球団の2軍練習場がある。球場のある地元の皆さんの熱の入れようは大変なもので、ウエスタンリーグ選の日は地域総出で観戦者の世話をされる。瀬戸内海沿いにあるJR由宇駅舎への階段や扉にはカープが陣取っている。そこからふた山み山超えた新幹線の新岩国駅にも「カープ2軍の街 がんばれカープ」の応援横断幕が架かっている。
その幕の前で偶然出会った光景。何のグループか分からないが中年以上数名の連れが「カープだカープだ」と言いながら、一人づつ幕を背に写真を撮り合ってから、駅舎へ向かった。根っからのカープフアンか否かは分からないが、関係者が目にしていたら喜びだろうと、ちょっと無邪気に見えた団体さんを見送った。
そのカープ、オープン戦はなかなかの出足で喜ばせる。5試合で4勝1分けで今のところ12球団のトップ。チーム打率はなんと3割1分3厘でこれもトップ。防御率は3.0で3位だが、まあライバル球団に比較すればチーム力は好調に見える。でも、まだオープン戦、公式戦まであと19日、4連覇日本一が目標、楽しませてくれ。