日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

間引き菜

2016年04月24日 | 生活・ニュース


 大根や人参、葉物などを植えるとき、親指と人差し指に種を挟み、両指をすり合わせながら所定の位置へ均一になるように蒔いていくことは子どものころに親から教わった。とはいってもゴマほどの大きさの種、心して蒔いても均一には蒔けない。やがて芽が出て葉が育ってくると必ず必要になる作業が間引き。生えた物を抜き取って、大根や人参が大きく育つように間隔を作る作業は複数回発生する。

 その、間引いた物を「間引き菜」と呼び店頭にも並ぶ。食べ方はいろいろあるだろうが、薄塩での浅漬けが一番美味いと思っている。和え物もいい。間引き菜は大根や人参が1本立ちする間隔ができるまで続く。だからその菜の量たるやおろそかにはでいない。1本立ちの大根や人参は蒔いた種の何分の一でしかない。間引き菜も収穫の楽しみをもたらす。

 いつだったか、間引き菜や大根葉も食べるという話の時、笑いながらではあるが「貧乏くさい」と切り捨てた人がいて幾人かは驚いた表情になった。貧しいから食べるのではなく、美味しくて栄養価もあり、なんといってもその新鮮さを食卓にのせるので、食材を無駄にしない知恵でもある。

 今は仲間内との菜園で間引き作業を体験している。本番の収穫まで、生育具合を話しながら、どれを1本立ちさせるかと見比べながらの作業は気を使うが準収穫にもなり楽しい。無農薬で栽培中の間引き菜がほかの野菜と合わせ玄関前にそっと届いていた。荷姿からその人はわかる。家内の仕事はひとつ増えたが嬉しさはそれより大きく勝る。
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