気象予報士の「お出かけ日和」という言葉に促され散歩に出る。散歩は歩くことではあるが「いつまでにどこそこまで行く」などという課題は無く、好きな方向に好きな歩幅で歩いて時間や風景、思わぬ出会いなどを楽しむことと思う。いつだったか「散歩は贅沢な時間の過ごしかた」と聞いた。歩く結果として健康がくっついてくれば幸いだ。
散歩の道すがら目にして「おやっ」と感じたものは撮っておく、それをいつかブログに書いたり投稿の題材にするなど楽しみが膨らむ。投稿が載ればその日一日はいい気持ちで過ごせる。足の向くまま気の向くままに任せる散歩の付録に掲載があるようだ。
車で行くほどでではないので自転車で出かける。それがいつからか「歩いて行ってみよう」に変わった。そのきっかけは思い出せないが散歩を兼ねて歩くようになった。このときの行先は決まっているが、年金生活の身なれば課題という程の重い荷を背負って急ぐことではないので、回り道も寄り道もしている。
亀が甲羅干しをしている。雨の合間の甲羅干し、亀たちには万年もの長寿を保つためには欠かせない日光浴になる。お堀の水面の緑色が陽に照らせて白く輝く甲羅をひときわ映えて見せる。昼寝でもしているのかピクトもしない姿に安らかで穏やかな堀の中が伺える。木陰でじっと見ていると心地よくてうたた寝しそうになる。さてどちらに足を向けようかと立ち上がる。