日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

諭しかた

2015年06月05日 | エッセイサロン
2015年06月05日 毎日新聞「はがき随筆」掲載



  歩道沿いの植え込みに白いものが見える。近づくと「けなげに一生懸命咲いている花を抜いたり切ったりしない事です」と書かれ、抜き取られたくぼみのそばに置かれている。
 
 「花泥棒は罪ではない」といわれているが、丹精込めたそれを黙って持っていかれて、美しさを評価されたと喜ぶ人はいない。
  
 一文を置かれた人は、持ち去りを直に責めず、小さくても生き物の命の大切さを話しかけている。私なら「盗むな」とだけ書いただろう。
 
 効果ある説き聞かせには、相手の気持ちに優しく入り込める言葉が肝要と教えられる。
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