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日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

橋の向こう

2011年09月18日 | 地域
           

ここ岩国に住んでいて「橋」と問えばすぐに「名勝 錦帯橋」と返ってくる。その昔、岩国城と城下町をつなぐ橋は、数回架けられているが、錦川の洪水により、たびたび流失した。吉川家3代藩主吉川広嘉は、洪水に耐えられる橋を造ることに強い思いを致した。橋脚を無くすことで流失を避けられるなど、架橋にあたって幾つもの知恵や秘話がある。

橋の起源を示す確かな証明はないという。偶然に谷間を跨いだ倒木などを渡ったことがその初めではないかという。素直に、なるほどと思える説明だ。それを学習し、丸太を倒して向こう岸へ渡ったのだろう。長い年月を経て海峡をまたぐ長大橋も完成させるようになった。

「橋がなければ渡られぬ」という。今年も地震や洪水で多くの橋や鉄橋などが流され、救助や救援活動に大きな支障をきたした。普段は何も考えづに渡っているが、橋は地域間の仲立ちをするという重要な役目を担っていることを改めて思い知る。

人と人の関係でも「橋を渡す」「橋を掛ける」「橋わたし」などという。双方の間にあって、それぞれの関係が通じあうように、渡れるものを見つけ出すことをいう。目に見えない橋で争いことが消えれば、自然倒木を渡って谷を越えて世界が広がったであろう古人は、思いもしなかった波及効果に驚いているだろう。

(写真:散歩の途中にある歴史を感じるシックな橋)
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