3歳くらいの女の子が何か言いながら水仙に顔を近づけたり離したりしている。匂いを嗅ぐにしては変だな、そう思いながら見ていた。
ほどなく、口をとんがらかして頬を膨らませた。なんと、もの言わぬ水仙とにらめっこをしていたのだ。しばらくそのままの姿勢が続いた。勝負は引き分けだったのか、女の子は立ち上がり水仙にちょっと触ってかけていった。
風に揺れる水仙を見て思いついたにらめっこだろう。たったこれだけのことだが嬉しかった。ゲームで遊ぶことの多いといわれる現代子の中で、身の回りで目に触れたものを使って遊びを発見した女の子、間違いなく先が明るいとひとり納得していた。
水仙も初めての経験で驚いたのではとカメラを向けた。風に吹かれて心なしか揺れる水仙は嬉しかった、といっているように感じだ。
(写真:嬉しそうなにらみっこをしていた水仙)