みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

バラムの最期

2016年02月29日 | 民数記

民数記31章1−24節

 きょうの箇所は、25章に続くものです。約束の地を目の前にして、イスラエルの人々はモアブの娘たちと淫行をし、その結果バアル・ペオルを慕うようになり、主の燃える怒りにさらされました。さらにこのことと関連があることとして、シメオン部族のかしらひとりが敵のミデヤン人のかしらの娘と結婚したいとのことで、イスラエルの宿営に彼女を連れて来たのです。あれもこれも…という中で神は当事者たちを怒って打ち、二万四千人が殺されてしまいました。

 そこで主は、イスラエルの民を巧妙に誘惑したミデヤン人を打てとお命じになったのです。ここには、イスラエルの民がミデヤン人と戦って勝利を収めたことが記されています。そして、この出来事の中で目に留まるのは、8節の「彼らはベオルの子バラムを剣で殺した」との一言。

 モアブの王バラクがバラムにイスラエルをのろうように頼むのですが、かえってバラムは三度もイスラエルを祝福してしまいます。ところが、バラムはバラクにイスラエルの民を巧妙に誘惑するという企てを進言しました。バアル・ペオル事件は、バラムの進言がモアブにとってみたら「うまく行った」ということなのです。

 前にも書きましたが、バラムは新約聖書では散々な評価です。イスラエルの民を三度も祝福した男が、「不義の報酬を愛したベオルの子バラム」(2ペテロ2章15節)とか、「バラムはバラクに教えて、イスラエルの人々の前に、つまずきの石を置き、偶像の神にささげた物を食べさせ、また不品行を行なわせた」(黙示録2章14節)と評価されています。そのバラムがついに殺されたのです。

 イスラエルの民を祝福したバラムの本心は、まったく別のところにあったのですね。人の心の中の闇を垣間見てしまいます。

 


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