ダブログ宣言!

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片岡義男「音譜五つの春だった」

2015年02月10日 00時48分20秒 | 文学
引き続き『名探偵登場!』(講談社)。
津村記久子「フェリシティの面接」 。ミス・レモンとアップル・コンピュータという話。
木内昇「遠眼鏡」。読みませんでした。
藤野可織「わたしとVと刑事C」 。読んだが興味持てず。括弧の使い方が独特。ものすごく長い独白を括弧に入れる。
片岡義男「音譜五つの春だった」 。謎の作品。細部にこだわりがあり、文章がいいので、とても興味を惹かれるのだが、推理小説じゃない。何がしたいのかよくわからない。仮説としては、新潮文庫の延原謙訳の「シャーロック・ホームズ」を読んでその台詞を使いたい、と作中で主人公が言っているので、それを実行した作品がこれなのかもしれない。そのようなことを、片岡義男はやるはず。別の作品でそんなことをやっていた。

しかし、過去作品からの引用が多く、知らないのでストレスとなる。もう読まないかもしれない。
こんなものを読むくらいなら推理小説そのものを読んだほうが良い。
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町田康「文久二年閏八月の怪異」

2015年02月09日 23時09分33秒 | 文学
『名探偵登場!』(講談社)という本を図書館で借りてきて読んでいる。
発売されたときに読みたいと思っていたのだが、買うほどの本でもないのでそのままになっていた。最近図書館を利用するようになったので借りた。
筒井康隆の「科学探偵帆村」はまだわかりやすい話で、考えてみると恐ろしいなあという話だった。いわゆるSF。
いま町田康の「文久二年閏八月の怪異」を読んで、頭を悩ましている。
これはなんだ。
岡本綺堂の「半七捕物帳」のオマージュ作品で、主人公は半七。なのだが、お金の話をするとき「弗(ドル)」で換算して話す。長さは「呎(フィート)」。
最後はなんにも解決せずに、放り出される。
そして「ひとりだけ違う世界にいませんか」と子分に言わせる。
これはたぶん、ポーの推理小説か、チャンドラーの推理小説か、あるいはその他いろいろなものの引用なのだろう。さまざまな名作推理小説の場面を思わせる事件が起きていて、それを半七が解決しようとするところで終わる。わかるひとにはわかるでしょ、という作品。
しかしこれはわからない。
推理小説をあまり読んでいない僕のような人間にはわからない。
NHKの「岩井俊二のMOVIEラボ」では「1分スマホ映画ロードショー」というコーナーがあり、若い人がスマホで作った作品を見るのだが、説明不足でわからんという作品が多い。それに似ている。

初の町田康作品ですが、残念な出会いでした。
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片山杜秀『クラシックの核心』

2015年02月09日 21時36分57秒 | 文学
片山杜秀『クラシックの核心 バッハからグールドまで』(河出書房新社)を図書館で借りて読んだ。
吉田秀和亡きあと、クラシック音楽評論界を担っているのは片山杜秀だと、どこかで聞きかじったので読んでみた。
語ったものを文字に起こしたもので、読みやすい本ではあった。取り上げられるのはバッハとかモーツァルトとかの作曲家やカラヤンなどの指揮者。
バッハ、モーツァルト、ショパンまではきちんと読んでいたが、だんだんと飽きてきてあとは適当に読んだ。
ショパンのところで、ショパンはテレビドラマでよく取り上げられるという話があって、語られるテレビドラマは知らなかったが、たしかに僕の経験でも昔見たテレビドラマ「少女に何が起こったか」で小泉今日子が紙の鍵盤で一生懸命ショパンを練習していたのを思い出した。
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二ノ宮知子『のだめカンタービレ』読了

2015年02月08日 02時28分42秒 | 漫画

二ノ宮知子『のだめカンタービレ』の最終巻の25巻まで読み終える。
日本にいたときの話とパリに行ってからの話を分けて考えると、日本にいたときの話のほうがおもしろい。
パリの話はわりと行ったり来たりでちんたら続いた印象がある。
それでも終わりのほうのシュトレーゼマンとのだめのショパンのピアノ協奏曲はとても良い見せ場だった。あのまま終わっても良かったような気がする。(そのあとに「風の谷のナウシカ」の巨神兵の引用があり、非常に笑ったのだが。)
思えば、日本にいたときのライジングスターオーケストラの千秋の「やるならここだろ」の場面と、このショパンのピアノ協奏曲のピアノの入りでの非常に遅いという場面が特に好きな場面だ。

またいつか、時間が経ってから読みたい。
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ジョン・パウエル『響きの科楽』

2015年02月07日 01時03分53秒 | 文学
ジョン・パウエル『響きの科楽』(早川書房)を図書館から借りてきて読み、読了。
音楽についてはほぼどのような当たり前の知識もなく、学校で習ったと言われることも全く記憶にないのだが、いまであれば結構わかる気がする。そのくらいこの本は良い本だった。しかし急速に忘れてしまいそうな気がする。
ドレミファソラシド

CDEFGABC

ハニホヘトイロハ
の三種類の呼び方の対応になかなか慣れることができない。ハ長調は「ドだな」とすぐにわかるが、イ短調と言われても「イはなんだっけ、最初だからAか。ラ?」くらいの迂回をしている気がする。音楽家ではないので即座にわかる必要もないのだが、無駄に難しい。「ド長調」とか「ラ短調」と呼ぶか、音階をドレミではなくハニホで押し通したほうが良かったのではないかと思う。

以下、理解できたことを忘れないうちに漫然と書いておく。
音程が周波数で決められているということが知れてよかった。しかもそれは、1939年にロンドンで決められた。案外最近である。
110Hzの音の倍数の音をラ(A)とした。
1オクターブ高いということは周波数が倍になっているということで、110Hzのラの一つ上のラは220Hzである。周波数が倍になっているので響きの相性が良い。倍音とは周波数が倍のこと。
1オクターブを12の音に分ける。しかし12の音は多すぎるので(?)、そこから7つの音を選ぶ。周波数の関係が1と1/2や1と1/4など、相性の良い音に近いものを選んだ。それが長調や短調。
長調(長音階)は音の離れ方が全全半全全全半の順で離れている。
短調は三種類あり、
自然短音階は全半全全半全全
旋律的短音階の上昇形は全半全全全全半
和声的短音階は全半全全半全半
となっているらしい。(短調がよくわからなかった。三種類あったら困るんじゃないかと思った。自然短音階しか使われていないということだろうか。)
それぞれどこの音から始まろうが、長調であれば全全半全全全半の順で離れるということは変わらない。
そして、ハ長調とト長調の本質的な違いはない。それぞれの調に独自の気分があるというのはただの神話である。
転調して、調が揚がればその一時気分が高揚する、というだけのこと。
長調と短調はもちろん違う。
和音は隣同士は合わないので少し離れた音が選ばれている。
全音符の長さは決まっていない。
縦線のあとに最初に来る音は他の音よりも強調する。

こんな感じです。わりと真剣に読みました。
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「岩井俊二のMOVIEラボ」ドラマ編

2015年02月06日 00時16分57秒 | テレビ
NHKの「岩井俊二のMOVIEラボ」は毎週見ているが、今回はゲストの大林宣彦がしゃべり過ぎだなあ。ひさしぶりに見たが相変わらず話が長い。しかも内容がない。飲み会では絶対に隣に座りたくない。
なんで呼んでしまったんだろう。
もっと『ゴッドファーザー』について話すべきだったろうと思うのに、残念な回だった。
次回で終わりなので、続編を期待する。
そして、ゲストはそんなに多くなくていいので、内容のあることを話せる人を厳選して呼んでほしいものだと思う。岩井俊二に司会をさせるのであれば、アシスタントが誰かいるのではないかとも思う。映画好きのNHKのアナウンサーって誰がいるのか知らないけれど。

新潮社が期間限定のサイト「村上さんのところ」を開設していて、村上春樹に質問などを送ることができたのだが、僕も送ってみた。
採用されるかどうかわからないが、楽しみだ。
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ヘミングウェイの語らない主人公

2015年02月03日 23時20分09秒 | 文学
ヘミングウェイの『海流のなかの島々』は下巻に入って読むペースが落ちている。
「ビミニ」はおもしろかったが、「キューバ」は退屈だ。何が行われているかもあまりきちんと追えていない。
と思っていたら今日急に興味を惹かれ始めた。
この物語は長男を戦争で失った主人公が、それを誰にも告げずに生きている姿を描いていたのだ。
「誰にも告げずに」というのは物語のなかの他の登場人物に、という意味だけではなく、読者にも。
読者にずっと黙ったままで、長男を失った悲しみを、悲しいとも言わずにここまで(たぶん百ページ近く)生きて来たんだと思うと、主人公のハドソンに深い愛情がわいてくる。
語りたいことを語らずに、悲しみを抱えたまま生きている主人公には昔からとても興味を持ってしまう。
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のだめ14巻まで

2015年02月02日 00時56分02秒 | 文学
二ノ宮知子『のだめカンタービレ』は14巻まで再読。今日21巻から最終巻の25巻まで買って来た。
どんどん聴いてみたい曲が出てくるかと思ったがそんなにはない。出て来たらたまにYouTubeで聴いている。
クラシック音楽というのは長いので、なかなか漫画を読む速度と合わない。一曲が二ページくらいの描写で終わってしまう。しかし実際に聴くとなると、短くても三十分くらいかかる。速度が合わない。急いで聴くものではないのだろうな。
速度が合わないことがクラシック音楽が聴けない一番の原因だと思う。

NHKの「The Covers」に井上陽水が出演することを知る。
これは見なくてはいけない。
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