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長山靖生『日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで』

2011年03月26日 15時10分52秒 | 文学
長山靖生『日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで』(河出ブックス)を読んだ。最初から読んでいたが、明治の歴史に飽きて、途中ぱらぱらっとめくって昭和あたりの歴史を読んだ。日本のSF小説でもっとも偉大なのは小松左京なんだろうなと思った。
もっと昭和に入ってからのSF小説の歴史を知りたかったが、そんなに書かれていなかった。
読みたいと思った小説はなかった。谷岡一郎の『SFはこれを読め!』のほうがブックガイドとしてはよかった。

読んでいて、この人は本当にSFが好きなのだろうなと思った。
SF好きのひとはこのような発想で考えるのだなと思わせるところが結構あった。
三島由紀夫の『美しい星』を江藤淳が賞賛した言葉「SFが科学という固定観念を前提にしている」について批判している部分があった(199頁あたり)。科学が固定観念というのは間違っているという話だったが、読みながら「科学っていうのは固定観念だよなあ。江藤淳のほうが正しい」と思った。
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