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フィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』

2011年11月23日 08時38分51秒 | 文学
大江健三郎の『読む人間』を読んで気になった、フィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』(岩波少年文庫)を読んだ。
とてもおもしろかった。
児童文学を子どものころに読んでいない。有名なものは読んでみるべきだと思った。
トムにとってはハティが幽霊のような存在なのに対して、ハティにとってもトムが幽霊のような存在であるというところに感心した。
それから甥っ子が家に遊びに来た時の、子どものいない夫婦の感じがよく出ているのではないかと思った。おばさんは甥がまだここに居たいと言うと非常に喜んだり、おじさんは子どもにどう接していいのかよく分からなかったり、というところが、自分の経験としては実際にはそういうことはないのだが、そういうものかもしれないなと思った。
児童文学は子どもが大人になるところをよく描くのだろうが、そういう場面は「いいな」と感じさせる。
しかし子どもがこの本を読んでおもしろいと感じるかどうかはよくわからない。
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