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☆文芸誌を読む

2008年11月11日 23時33分52秒 | 文学
新潮社の文芸誌「新潮」の12月号を買ってくる。
小林秀雄の講演が新たに見つかってそれが付録CDになると新聞で読んでいたので楽しみにしていた。
やはり小林秀雄の講演CDは全部買おうかなあ。

付録の講演CDはゆっくり聴くつもりでまだ聴いてないのだが、文芸誌を買うことはまずないので、ぱらぱらと読んでみた。
まず、茂木健一郎と小林秀雄の孫の白洲信哉が対談しているのを読んだ。おもしろかった。
次に、保坂和志がカフカの「城」について書いてあるものを読んだ。しかしあまり興味を惹かれず。ざっと読んだところによると、カフカの池内紀訳はカフカのカフカらしさが出てなくて好きじゃないらしい。ちくま文庫から出てる「カフカ・セレクション」はいいらしい。
大いに参考になる。
カフカを読むなら池内紀訳で読もう。
保坂和志の考えるカフカらしさというものがよく分からない。最初に読んだ翻訳に似ているかどうかという話なんだろうか。翻訳だけ読んでこっちがカフカらしい、こっちはカフカっぽくないという判断がよく分からない。
しかし、
だがしかし、そうは言っても、そういうことはある(言ってることがむちゃくちゃだ)。あの村上春樹は春樹じゃないとか、あの高倉健は健さんじゃないとか、そういうことはある。
だから言ってることは分からないではないけれど、あまり共感は持てなかった。
変なひとを「変なひと」というカテゴリーに入れて分かった気になりたくない、変なひとは変なまま楽しみたい、というような話なのかなあと斜めに読みながら考えた。
それから、舞城王太郎の小説を少し期待して読む。読んだことないので。
しかしおもしろくなくて数ページでやめる。
あとは読むものがないなあと思いながら宇野常寛というひとの「母性のディストピア」という連載(第二回)を読んだ。最初に江藤淳と片岡義男と高橋留美子の名前があったので。
ある意味で、文芸誌らしいっちゃあらしい評論だった。しかし興味を惹かれたかと問われれば否である。〈母〉とか〈子〉とか〈戦後〉とか括弧書きの言葉が頻出する。
僕には意味のわからない言葉だった「マチズモ」は括弧書きされてなかった。
「マチズモ」って外国人野球選手みたいな響きだなあと思いながら、いまから辞書を引く。
ひきひき……。
「男っぽさ。誇示された力。」か。マッチョの派生語か。
またひとつお利口になってしまったではないか!
それにしても読むところのない雑誌だ。

本屋で文庫の新刊を立ち読みした。
ちくま文庫の大塚ひかり訳の「源氏物語」はなかなか読めそう。
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