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猪瀬直樹『黒船の世紀 あの頃、アメリカは仮想敵国だった』

2012年12月14日 22時13分13秒 | 文学

猪瀬直樹『黒船の世紀 あの頃、アメリカは仮想敵国だった』(中公文庫)を読んだ。
日露戦争に日本が勝利した後、アメリカと日本でそれぞれ日米が戦争するという小説がいくつも出版されたという話で、興味深い話だった。
当たり前の話だが、戦争というのは勝手に始まるわけではなくて、世界の雰囲気というものを反映して始まるものなのだなと思った。
この文庫本の腰巻に、夏目漱石やコナン・ドイルが登場すると書いてあって、そこに興味を引かれたのがきっかけで読んだのだが、夏目漱石とコナン・ドイルはあまり登場しなかった。コナン・ドイルの「最後の挨拶」はつまらんと書いてあり、ついこの間『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』を読んだばかりなので、確かにな、と思った。
ペリーが日本に来たあとにイギリスに寄り、そこで『緋文字』のホーソーンに会ったという話が最初のほうにあり、ペリーとホーソーンといういままで並べて考えたことのない人物が同時代であるということに驚いた。猪瀬直樹の本はそういうことに驚くための本だ。

しかし、猪瀬直樹の本も読み続けているので少し飽きてきた。
あと三冊読みたいと思っているのだが、読まないかもしれない。菊池寛の話と、ジミーの話と、昭和16年の敗戦の話を読みたいと思っているのだが。

司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読んだときに初めて思い、今回もまた思ったのだが、僕は戦闘シーンが苦手だ。特に海戦が苦手。何が行われているのかを読んで追う気がしない。結論だけ教えてくださいという気分になる。いや、結論すらたいして知りたくない。
こんなことでは『坂の上の雲』も『レイテ戦記』も読めない。
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