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☆ベネディクト「菊と刀」、丸山真男「超国家主義の論理と心理」

2009年04月09日 22時32分01秒 | 文学
菊と刀 (光文社古典新訳文庫)ルース・ベネディクトの「菊と刀」(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
日本人ってこうだよなあと思いながら読んだ。
ふしぎな国だなあという思いで読んだ。ふしぎだと感じるのは僕が戦後の教育を受けてかなり、「菊と刀」執筆当時の日本人よりも、アメリカ的な考え方になっているからだろう。
アメリカ人は善と悪のふたつで考えるが、日本人は義務と義理のせめぎあいで考えるというあたりはなるほどと思った。
いろいろと面白い本であった。

さて戦後日本を考えるのはそろそろ終わりにして(というかその続きなのだが)、丸山真男を読む。
やはり戦後日本の思想家で丸山真男を忘れるわけにはいかないのだろうと、ジョン・ダワーの「敗北を抱きしめて」を読んでつくづく思ったので。「敗北を抱きしめて」には吉本隆明は登場しないが、丸山真男はよく出てきた。
丸山真男の「現代政治の思想と行動」(未来社)を図書館で借りてきて、最初の「超国家主義の論理と心理」を読んだ。
日本では、天皇との距離が近いほうが正しく、より遠いほうが間違っていることになる。論理的な正しさで判断されているわけではない。というような話だったと思う。
ちょうど今日のNHKの「クローズアップ現代」で、直轄事業負担金(国が行う公共事業の費用の一部を都道府県などが負担すること)について放送していて、この考えも天皇に近いほうが強く、遠いほうが弱いという日本の伝統の表れかもしれぬ、と思った。
大西巨人の「神聖喜劇」についてのNHKの特集番組を見ていた時に(つくづくNHKばっかり見てるなあ)、軍隊の無責任体制は最終的に天皇に行きつくというような話があって(あったと思うのだけれど)、読んでいてそれも思い出した。
丸山真男はきちんと読んで、こまめに感想を残すこととする。
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