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トルストイ『戦争と平和(五)』

2020年06月06日 22時14分44秒 | 文学
トルストイ『戦争と平和(五)』(岩波文庫)を読んだ。
死んだと思われていたアンドレイが生きていた(二度目)。
そして偶然にナターシャと再会する。
ピエールは、何をやっているのかよく分からない。火災のなか女の子を救い出し、放火犯と間違えられてフランス兵に捕まる。
死なないと思っていたらアンドレイが死ぬ。一番好きだった登場人物だった。もはや何を目的に読んでいけば良いのかわからない。
トルストイの講釈はたまに良いことを言っている。誰かひとりの英雄の考えによって歴史が動いているわけではないという強い信念がある。
順番に処刑されていってピエールの直前でそれが終わって命拾いする話はドストエフスキーみたいだ。
彼が捕虜になって出会うプラトン・カラターエフはおそらく広島弁をしゃべっているのだけれど、焼け跡で広島弁をしゃべるという風景が被爆後の広島を描いた『黒い雨』などの小説のように思える。ここはモスクワ。
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