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デュマ『モンテ・クリスト伯』全巻読了

2013年04月03日 01時18分21秒 | 文学
デュマの『モンテ・クリスト伯』(岩波文庫)を全巻読んだ。
とてもおもしろかった。
なんのつながりもないが、長いというだけで比較すると、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』よりもおもしろかった。吉川英治の『宮本武蔵』よりも文句なくおもしろい。
しかし、復讐をするというのは難しい。
復讐をするというのを物語で描こうとすると、どうしても逡巡みたいな、ためらいみたいなものが出てきて、最後まで復讐の鬼であり続けることは難しい。それは菊池寛の『恩讐の彼方に』でもそうだし、テレビドラマの「サキ」でもそうなのだなあ。
私にも心に誓った復讐があるのだけれど、なかなか果たせずにいる。とどめが刺せない。(ウソです)
最後まで復讐の鬼であり続けた主人公を描き、なおかつ成功している物語というのはあるのだろうか。ここで、いやそういえばあれがあった、あの話は復讐劇に見えなくて実は主人公の幼いころの恨みを晴らす物語であった、それは井上靖の『しろばんば』、というようなことが言えたらいいのだけれど、いま思い浮かばない。そもそも『しろばんば』を読んでいないし。
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