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司馬遼太郎『播磨灘物語(一)』、「軍師官兵衛」第五回

2014年02月03日 22時30分48秒 | 文学
司馬遼太郎『播磨灘物語』(講談社文庫)の一巻を読んだ。
黒田官兵衛とその周辺のことがよくわかる。
以前司馬遼太郎の『国取り物語』などを読んだことはあるのだが、戦国時代は幕末ほど興味を惹かれなかった。今回NHKの大河ドラマを見ているせいもあり、なかなかおもしろい。
黒田官兵衛の妻は大河ドラマ「軍師官兵衛」では光(てる)だが、『播磨灘物語』ではお悠となっている。こういうわからないことはそれぞれで勝手に決めてしまっているのだなと思う。
勝手に決めている、といえば、いま読んでいる『播磨灘物語』の二巻では、官兵衛が実は人一倍臆病で毛利に攻められたときに厠でぶるぶる震えていた、という話を司馬遼太郎が書いていた。こんなことはたぶん、どこにも書いていないだろうと思うので、司馬遼太郎が勝手に決めているのだろう。
歴史小説は史実と物語のあわいを愉しむものなのだなと改めて思う。

大河ドラマ「軍師官兵衛」の第五回を見たが、黒田家周辺の話は必要のない話だと思った。信長周辺の話はおもしろい。足利義昭が興味深い。このころ将軍になるというのは、いったいどういう手続きを踏んだら将軍になるということなのかが疑問だ。天皇の許可みたいなものがあったのだろうか。言ったもの勝ちなのだろうか。これについては司馬遼太郎の小説でも解決されない謎だった。
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