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吉村昭『私の文学漂流』感想

2011年09月28日 21時57分14秒 | 文学
吉村昭『私の文学漂流』(ちくま文庫)を読んだ。
最近はあまりこういうことはないのだけれど、熱中して読んだ。おもしろかった。
吉村昭が会社勤めをしながら同人誌に小説を書いて苦労する姿がきちんと書かれてあった。同じく作家である奥さんが芥川賞を受賞したときに、記者たちに「離婚するんじゃないですか」などと失礼なことを言われる姿が、恨みに思っている風でもなく書かれてあった。
自身の作品が芥川賞候補になったときに兄弟がやってきて、落選してみんなが家に帰る姿もたんたんと書いてあった。
脚光を浴びていない作家の生活がよくわかる。
太宰治賞をとったときのことや『戦艦武蔵』を執筆しているときの話も詳しく書かれていた。
いまから『戦艦武蔵』を読む。
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