ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

☆キリスト教とは何か

2010年04月20日 23時50分50秒 | 文学
いま空前のキリスト教のマイブームで、雑誌「pen」の”キリスト教とは何か”特集号を買う。
しかし少し前に買った雑誌「考える人」の”はじめて読む聖書”特集と較べると厚さも内容も薄い。写真が多く、お手軽な感じ。
聖書の登場人物の関係図は便利だ。
キリスト教の音楽とキリスト教を扱った映画については載っていたが、僕が一番知りたい本については載っていなかった。そこも「考える人」との違いだ。

その「考える人」で知った、遠藤周作の「死海のほとり」を読んでいる。
イエスが奇跡を起こすひととしてではなく、奇跡を起こせないひととして、不幸なひとのそばにいて肩をたたいてくれるひととして描かれている。そうそう、奇跡で病気を治してくれる人よりもつらい時にいっしょにいてくれる人の方が実は必要なんだよなあ、と思った。負けを勝ちにしてくれる人よりも、負け試合を一緒に負けてくれる人こそ、いま求められているのかもしれない。

村上春樹の短編「中国行きのスロウ・ボート」を読んだ。
そんなに昔に読んだわけでもないのに、内容を全く覚えていないのは、「このような話」としてまとめられない話だからだろう。「このような話」としてまとめられる話も、実は内容を覚えているわけじゃなく、「このような話」という言葉(記号、符号)で記憶できているというだけなのかもしれない。
語り手の出会った3人の中国人についての話で、作りから、志賀直哉の「城の崎にて」を思い出した。それと最後の「友よ、中国はあまりにも遠い」から中野重治の詩(なんかそんなような詩があった気がするだけで実際はないのだが)と萩原朔太郎の「ふらんすはあまりに遠し」を思い出した。
今回この短編を読んだのは、「中国行きのスロウ・ボート」という曲(On A Slow Boat to China)のあることを知ったのがきっかけ。曲も聴いてみたが、小説との関連も特にわからず。
コメント