二人の文学者が逝く

2005-06-14 22:05:00 | 書評
6月9日:塚本邦雄、現代短歌の雄。
    代表作:日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係も
    84歳
    寺山修司の盟友。
    寺山の短歌が叙情性の上に成り立っているのに対し、塚本邦雄は社会性を基盤にしている。

塚本邦雄風愚作:あおによし なら女子大に降るあめはアメリカ育ちのセンチメンタル

6月10日:倉橋由美子
    明らかに、カフカの後継者
    69歳
    もっと、カフカが読みたかった。
    安倍公房と近い線をいく。私には倉橋の方が読みやすい。
    すぐに生き返りそうだと誰もが思いたくなる存在。
    
弊愚作:Kが亡くなったと新聞で読んだからといって、たやすくそれが信じられるようなことはないのだ。なぜなら、Kは生前に何度も、「私は死んだ、そして生き返ってきて小説を書くのだ」と宣言をしていたからだ。


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