よれよれ職団戦

2009-04-18 00:00:16 | しょうぎ
4月11日に将棋職団戦に出場。5人1チームの団体戦。場所は綾瀬の東京武道館。綾瀬という地名は神奈川にもあるが、東京の綾瀬はずいぶん遠い。遠いから参加希望者が少なくなり、補欠選手に声が掛かるということを補欠選手は知っている。春の大会が綾瀬で、秋の大会が千駄ヶ谷。結果として、綾瀬の大会だけに出席している。



今回は、Eクラス。(S、A、B、C、・・・)全7クラスの上から六番目。今まで、S以外のすべてのクラスで指しているが、このEは、奇襲とか変則とか、そういう人が多い。定跡型なら途中までは楽なのだが、変則型だと最初から読みを入れないと危ない。一局一局はいいのだが、何局も指すと脳が疲れてくる。しかも、前日、ある事情で乗り物酔いしてしまい、朝から目が覚めない。気合を入れて、会場までの電車の中で、浦野七段の5手詰集を112題まで解いたら、さらに疲れてしまった。

そして、第一局は奇襲攻撃を受ける。四間飛車に突破されるが、一応、駒得。2八の飛車を竜で狙ってきたので囮に使う。飛車を取らせた瞬間に、次の一手を着手。

shokudan『▲5五角』

後手は、飛車を取られては勝てないから、△2九竜に、▲8二金、△同玉、▲6一馬、△7一金、▲7二金、△同金、▲7四桂、△9二玉、▲7二馬で完全必死となる。罠にはまった、と相手が感じたのか、局後、色々言っていたが、まったく記憶にない。

第二局。今度は正統的振飛車穴熊と対戦。こちらも穴熊にして、じっと隙を待つ。相手も慎重になり戦いを起こさないので、ついに乱暴狼藉を決行。お互いに駒をはがしながら寄せ合いが始まり、こちらが詰ませにいった局面。ここで、うっかり▲6四桂と打つと、△同飛で負ける。かといって▲7七桂では△6一玉で、たぶん負ける。「勝った」と思った相手を詰めるのは心苦しいが、手筋を放つ。

shokudan『▲6三角』

打たれれば、5秒以内に詰んでいることがわかる。つくづく「悪いなあ」と思ってしまう。5人1チームなので、3人勝てばトーナメントの次に進むわけだが、ここまでの2局は一番先に終わり、長い感想戦になるのだが、感想戦ではいつも負けてあげるのである。

「これでも、あれでも、何をやっても私の負けですねえ」とか、「お強いですねえ、実力が出なかったですねえ」とか、そんな軟弱な感じなのだが、実は、周りへの目配りは怠っていなかったのだ・・

三つ離れた席の対局で事件発生!!

相手方の選手が金を斜め後ろに動かしたのを、見逃さなかったわけだ。その選手は、指を離した後、あわてて正しい位置に差し直したわけだ。むっとした気の弱い味方選手。

さっそく態度豹変して、加勢に出る。

「反則です!!」

なんとなくごまかされそうな気配を感じたので、追い討ち。

「斜めに下がった反則」と「指し直したのが『待った』」の反則2回です!
「有名企業なのに・・・!」

これで一件落着である。実は、相手の会社は、新聞紙面を時々、賑わせる建設会社。まさか自分たちが恫喝されることなど、思ってもなかっただろう。一人で二人分勝ったわけだ。この2勝にあと1勝が上乗せされ、3勝2敗で三回戦。

三回戦以降は、局面とか覚えていないのには理由がある。疲れ果てたのだ。なぜかというと、三回戦の最終盤に至って、金銀打ち換えタイプの8手一組の千日手となる。指し直し局は優勢だったのだが、混戦になり、入玉されそうになる。持将棋はまっぴらなので詰めにいって中段玉を仕留める(本当は詰んでなかったのだが、相手があきらめて投げてくれた。やれやれ)。

四回戦では、またも終盤で千日手になりそうになる。こちらに選択権があるのだが、手を変えると切れてしまう感じだ。しかし、他の選手よりも既に一局多く指していて、脳は爆発寸前である。しかも、既に当方のチームは3勝上げているので、頑張る意味はまったくない。わざと負けたとは言いたくないが、1敗。

そして、トイレに行く暇もなく五回戦。実は、近くで日本女子プロ将棋協会(LPSA)のチームが指していて、代表の方をはじめ女性棋士の方多数が、あれこれとお話合いをされていたのだが、まあ、女性が集まると、ついうるさくなるのが世の常で、疲れた頭がさらに混乱の窮みに落ち込んでいく。しかも、相手は変則駒組みから石田流へ。こちらは矢倉から穴熊へ変化。いくつかの石田崩しの秘伝を駆使し、ややポイントをかせいだところで、相手が無茶攻めに来る。そして、受け間違えて、勝てなくなってしまい、長い一日が終わる。

チームが勝っていれば、LPSAチームと戦うことになり、※ナガグループと抗争中と聞くmtmt氏ことMT氏に激励の一勝をプレゼントできたかもしれないが、「上のクラスで会いましょう」ということだろうか(抗争中の方々同士の場合は、「東京地裁で会いましょう」というのかもしれないけど)。

さて、4月4日出題詰将棋の解答。



▲6九金 △4八玉 ▲5九銀 △同飛 ▲同金 △同玉 ▲6九飛打 △4八玉 ▲3七銀 △5八玉(途中図1) ▲5九歩 △4九玉 ▲4七飛 △3九玉 ▲5八歩まで15手詰。

途中、あぶない変化が、9手目の▲3七銀のところで▲3九銀という手。



以下同様に、△5八玉 ▲5九歩 △4九玉 ▲4七飛に唯一△4八角(失敗図)と合駒が登場。以下、▲3八銀直 △3九玉 ▲5八歩に△5九角(銀)打できわどく詰まない。玉側の2七歩の配置は、このためである。

初手から6手もかけて駒を取る(それも金と銀を打って飛車を取るような通俗的な手で)なんて作者の意地悪以外何者でもないという批判には、「その通り」ということにしておく。

動く将棋盤は、こちら




今週の問題は、少しだけ難しいと思う。というのも、少しの間、格安旅行中なので、たぶん、十分なネットフォローができず、解答を寄せられても対応できない事情があるから。




とは言っても、いつものように最終手と手数をコメント欄に書き入れていただいたり、漠然とした評価をいただくのはご自由にということ。帰ってから対応予定。最終手と手数を知っても、途中の筋道は想像できないと思うし。ただし、最後の王将の位置は内緒で。


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