地球最後の日(コナン・ドイル著)

2015-01-27 00:00:16 | 書評
finaldayコナン・ドイルといえばシャーロック・ホームズということになるのだが、実はドイル自身は、それほど探偵物が好きではなかったらしい。さらに踏み込んで言うと、小説家であることすら好きでなかったようだ。元々は医者の道に進み、余技で小説を書いていて、さらに、戦地にいったり、政治家を目指したり。

そして、小説と言えば、推理小説、歴史小説、SF小説と分野は広い。本著は「地球最後の日」と題されているが、それは間違った訳で、The Poison Belt という正しいタイトルを訳せば、「毒ガス帯」ということになるが、ちょっと冴えない。

まず、別著「失われた世界」の中で登場したチャレンジャー教授が、「地球がまもなくエーテルの塊の中に突入する」といって酸素ボンベを持って数人の知人と部屋に立てこもる。

そして、窓から見える凄惨な人類滅亡劇を詳細に記述。さらにボンベの酸素が減っていき、悲壮感が漂うことになる。

で、実際には約1日で、エーテルの塊から脱出できるのだが、世界は死体ゴロゴロ状態。しかし、ここにスーパーマンが現れたりはしない、とある理由で、死んだはずの人間たちが、蘇生することになる。

全体に、厭世主義が漂っていると言えると思う。


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