友ヶ島 戦争と平和(平和編)

2017-11-14 00:00:53 | たび
友ヶ島は和歌山市の沖にある大小四つの島からなるが、基本的には最も大きな沖ノ島のことを指す。いずれも現在は無人島である。ちょうど和歌山の加太港と淡路島の中間に横長に存在するため、淡路寄りの友ヶ島水道(紀淡海峡)は多くの船舶にとって大阪・神戸と太平洋をつなぐ重要航路になっている。

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そのため、特に外航船の大型船は、この友ヶ島沖で大阪湾パイロットが乗船し安全航海の指示を出している。西側の明石海峡でも瀬戸内パイロットと大阪湾パイロットの交代が行われる。つまり太平洋から岡山方面まで大型船が行こうとすると友ヶ島と明石で、のべ2人のパイロットを雇わないといけない。帰りも含めれば4人になる。といって瀬戸内海を西から行こうとすると備讃瀬戸という浅瀬があって岡山県にも行けない。

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行き方は、和歌山市の加太(かだ)という駅で南海電車(運がいいと「おさかな電車」に乗れる)を降り、10分強わかりにくい道を歩いて加太港から船に乗る。クルマは加太港そばの駐車場に置いておくしかない。そもそも友ヶ島には舗装道路はナッシングである。

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存在は前から知っていたのだが、最近急に日本人観光客が目をつけたようで、大騒ぎになる前に突撃した。前もって書いておくと、大変タフな場所だ。上陸定年は55歳?。全島が登り坂と下り坂。靴は特に注意したい。フェラガモの靴を履いていくと、誰かにおんぶしてもらわないといけないが、平らな場所は船着き場と断崖の下にある海の上。大部分は森であり、写真にはとても写せないが大型のリスがいる。目の前を通り過ぎたサイズはネコか小型犬。

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そして現在はキャンプ地としても有名だが、さすがに阪和地区だけあって、ゴミの山になっている。海にもゴミが流れている。外国人観光客が殺到するまでになんとかしないと恥ずかしい限りだよね。

それで、この島には表の顔と裏の顔があるが、題して「戦争と平和」。本日は平和の方の話。

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まず、灯台がある。無人灯台。明治5年から光を放ち続けている。冒頭に書いたとおり和歌山と淡路の中央を航走すると、必ず島に乗り上げる。

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しかも砂浜ではなくゴツゴツした岩場である。日本の東西を走る中央構造線がすぐ南にあるが、本島を含めた島々には45度に傾いた岩場による地層があらわになっている。傾いただけでなく、縦ずれも起こしたわけだ。

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そして思いもしなかったのだが、東経140度線がこの島の西側を通っている。数か月前に明石に行った時に子午線の上に立ち、この南はニューギニアと承知したのだが、この島の西端が引っかかっていた。


平和の話を書こうと思っても全然平和的に書けないついででなんだが、友ヶ島から帰ってきて数日後、沖合で遊漁船から転落した釣り客を助けようと何時間も必死に手を握っていた老船長の方が亡くなられた。

テレ東のうた番組の公開収録を観に行った少しあと、司会の福田アナが、転倒して顔面損傷したり(その後、回復)。どうも悪運を振り切れない。


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