先を読む頭脳

2010-08-14 00:00:23 | しょうぎ
羽生名人の頭脳構造を解き明かそうと脳科学者たちが立ち向かった記録というか、立ち向かっても完全には解明できなかった記録と言ってもいいかもしれない。



羽生さんがインタビューに答えたり、ある課題についてしゃべったりしたものを科学者が意味を解き明かすといった趣向なのだが、羽生さん自体が、自分の考えていることを体系的に解明してしまうので、どうも分析そのものが重複感がある。

思っていたように、それほど何万手も読んでいるわけでもなく、深く読む時間に備えて、あまり頭を使わないという方針は、よくわかる。以前、彼が大山15世と対戦した時に、大山先生はまったく考えていないように思えたとそうだが、そういうことなのだろう。

しかし、最大の驚きは、持ち時間の使い方で、最後に2分残しておく、とのこと。まったく読んでいないような手にも余分に1分あれば対応できるとのことだ。さらに100手までいったら両者に10分を追加するというような新ルールを提案している。

だが、勝率7割を超えるような大棋士が、さらに自分に有利なようなルールを提案しても、たぶん同調者はいないだろう。

さて、7月31日出題作の解答。



▲2九金△ 同玉 ▲3九金 △同玉 ▲3八金 △2九玉 ▲2八金 △3九玉 ▲3八金打 △4九玉 ▲4八と △5九玉 ▲5八と △4九玉 ▲4八金 △3九玉 ▲3八金右寄 △2九玉 ▲6九飛 △1八玉 ▲1八香まで21手詰。

何となく、暮れの大掃除で本棚の整理をしているような感じ。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。




とにかく動き回ることに尽きる。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ正誤判断。