「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案」を略称して「ヘイトスピーチ法案」と呼ぶようです。(これは法案提案者の一人、矢倉克夫(公明党)議員が自身の Facebook 4月27日記事で書いていたので、この略称を使います)
参議院第190回国会議案情報から ヘイトスピーチ法案 は平成28-2016年4月8日に議員発議として「愛知治郎君 外2名」により提出され、参議院先議として法務委員会で4月19日から審議が始まっています。
発議した議員は、愛知治郎(自民党)、西田昌司(自民党)、矢倉克夫(公明党) の3名。
参議院インターネット中継から2016年4月19日、4月26日を開くと録画があり、下記の概要が書かれています。発議した議員3名はこれで確認できました。
4月19日
本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案(参第六号)について発議者参議院議員矢倉克夫君から趣旨説明を聴いた後、同西田昌司君、同矢倉克夫君、政府参考人及び最高裁判所当局に対し質疑を行った。
4月26日
本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案(参第六号)について発議者参議院議員西田昌司君、同矢倉克夫君、河野国家公安委員会委員長、岩城法務大臣、武藤外務副大臣、政府参考人及び参議院法制局当局に対し質疑を行った。
参議院法務委員会で会議録は 平成28年4月14日第7号 が出ています(2016-04-28 現在)、ゴールデンウィーク明けには4月19日、26日も公開されるでしょう。
西田昌司議員は 2016.04.28 に YouTube で質疑応答を公開しています。
ヘイトスピーチ法案全文は参議院の議案情報にPDFファイルでアップロードされていますので、ここでは掲載しません。
以下は、この法案に対する意見が述べられている記事です・・・
◇ 時代の正体〈289〉「違法宣言」で実効性を 与党法案(上)(2016.04.12 神奈川新聞)
◇ 時代の正体〈290〉 国際人権基準に照らし 与党法案(下)(2016.04.13 神奈川新聞)
◇ 自公提出の「ヘイトスピーチ法案」のなかで、明らかに容認できない「適法居住要件」とは何か。(伊藤和子 2016.4.22)| 人権は国境を越えて-弁護士伊藤和子のダイアリー
◇ 「適法居住」要件の見直しを――国会で審議中の「ヘイトスピーチ対策法」与党案(韓東賢 2016.04.24)
外務省の「外交政策」 > 「人権・人道」のページに・・・
あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約
先日書いた関連記事・・・ヘイトデモをめぐる警察の過剰警備、4月5日参院法務委員会
それにしても、この法案が自民・公明の発議者3名だけで立案されたとも思えません。会議録からそれを読み取れるかも知れませんので、公開されたら読んでおこうと思い、ソースなどリンク集としてメモしておきます。
法務委員会で修正する事は出来ないでしょう、修正したら意味が無くなるような裏がありそうに思えます。それをあぶり出すことが野党委員の仕事でしょう。マスメディアがそれを的確に報じるかどうか。
そう言えば5月3日は憲法記念日ですが、既に憲法を介錯してしまった自民・公明とそれに同調する人々にはカンケイナイか。