いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

おっさんトーンポリシング

2020-05-25 06:24:30 | 特選いぶたろう日記
「何を言うか」よりも、
「誰が言うか」「どう言うか」ばかりを問題視して、
やれ表情がどうの言い方がどうの言葉選びがどうの…と
ネチネチとケチをつけるのは、いかにもおっさんぽくって好きじゃない。
もっとも、この話題自体「おっさん」が「どう言うか」を問題にしているので、
いささか自家撞着のキライもあるわけだが。
ここではそれは都合よく無視する(笑)。

若者が一生懸命発したメッセージを正面から受け止めず、
すぐそのスタイルだけを上から目線で批判したがる。
そして「もっとこういう言い方をすれば…」みたいな、
ありがた〜い「アドバイス」を与えたがる。
それで「鍛えてやってる」だの「期待してるからこそ厳しく」とか言っちゃって、
肝心の「相手の言いたかったこと」については極めて鈍感だったりする。
そしてそんな自身への反省や自覚はてんでなかったりもする。

特におっさんから若者へ、
それも女性に対してはかなり多い気がするんだが、
あれは一体何なんだろう。

自身が若い頃から組織の中で強いられてきた自制や、
その積み重ねで老獪に変質したことを、
正当化するにはそれしかないのだろうか。
我慢したり、遠回しに言い換えたり、
根回ししたりするばかりが正しいスキルなんだろうか。
思うままに怒りや悲しみを発露することがあってもいいんじゃないのか。
評価しないのは勝手だが、わざわざ批判するようなことなんだろうか。
しかも半ば冷笑的に。
いかにも自分はモノが分かっているとでも言いたげに。

前半生を振り返って、僕は何度も組織の中で悶着を起こしては飛び出してきた人間だ。あんまり偉そうなことは言えないな、という自虐もあって、
僕はまず若い子たちと話すときに、よく聴くようにしている。
そりゃあ言葉が足りなかったり、
言い方がキツかったりすることはよくある…てかほぼデフォでそうだ。
でも僕は話の内容に優先して、そのことに一方的なダメ出しなんかしない。
ストレートな物言いはそれだけ本気でものを言っているということだし、
本気でモノが言える相手だと信頼を寄せてくれているということでもある。

無論、状況にもよる。
言いたいように言わせることも大切だし、
行き過ぎや勘違いに気づかせることも大切だ。
でもそれはダメ出しや説教じゃなくてもできる。
否定じゃなくて、疑問をぶつけて、黙って耳を傾けてればいいのだ。

「それはさ、こういう意味かな?」
「それはこうともとれるけど、君はどんな意味で言ってるの?」

そう、「聴く」ということにもう少しウェイトを置いていいと思うのだ。
僕の知る限り、賢い人は聞き上手だなという印象がある。
言い方やら言葉選びやらにゴチャゴチャ言いたがる人は、
相互理解よりも上位にマウンティングがある気がする。
要は俺の方が上だと示したいだけ。

念のために繰り返すけど、そりゃもちろん、状況や場所によりますよ。
専門性の高い分野では議論の余地なく先達が圧倒的な場合もあるし、
組織において緊急性の高い案件を扱う場合なんかもあるでしょう。
あくまで僕は僕のいるフィールドでしか語れないので、
教室、家庭、飲み屋程度の範囲にしか適用されないかもね。
あとは温暖化問題とか(笑)。

でもおっさんは、みんな気をつけた方がいいと思う。
上から気持ちよくダメ出ししてケチつけてもの言って、
みんなそれをおとなしく納得・感心しながら聴いているように見えるでしょ?
内心、ビックリするくらい嫌われてるからね。
だって僕から見たってウザい、メンドクサイ、感じ悪いおっさん、いっぱいいるもん。

自分は違う、って思うでしょ?
若い子らから見たら変わりないんだよね。
もちろん若い子ともスマートに付き合えるおっさんもいるので、
お手本にさせてもらおうとは思うけど。
僕はもう自分がおっさんであることは受け容れながら、
少しでも「ヤナおっさん」にならないようにするので精一杯だわ。

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