いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

バレンタインデーという慣習を考える

2003-02-25 01:14:08 | 似非哲学の部屋
今日、ついに。
バレンタインデーに頂いたチョコレートをようやく食い尽くした。
毎日毎日ちょっとずつ食べ続け、約半月かかった計算である。
貰う時だけは笑顔で貰って、あとは人目のないことである、
チョコの好き嫌いや体型維持を理由に喰わないという選択肢もあろう。
しかしバレンタインなどまるで縁がなく、
女神に見放された呪いの一日に過ぎなかった俺自身の前半生を思う時、
そんな贅沢は、戦時中雑草を喰って生き延びたばあちゃんの前で、
コンビニの廃棄をゴミ袋いっぱい棄てるが如き悪魔の所行であると思うのだ。
食べないのなら、あらかじめ断って貰わなければいいのだ。
つまらない見栄から貰うだけ貰って個数を競ったり、見せびらかそうなど、
性根の貧しい係長クラスの男がすることだ。ROCKでない。

とはいえ、バレンタインデーの帰りの電車は勝ち組と負け組を色鮮やかに塗り分ける。
かくいう俺もここ数年はバンドのおかげで勝ち組だ。
負け組諸君の、視界に勝ち組のチョコ軍団を入れていながら、
決して目を合わせようとしないその微妙なプライドが痛い。
俺もかつてはあの中にいたのだ。
しかし今ではこうして無数のきらびやかな色彩の中にあって、
貧しい愚民どもを……はっ!!
こ、こういう根性がだな、い、い、いかんのだ!!まったく。
バレンタインデーはかように男を狂わせる。
菓子業界の一大プロモーションとはいえ、げに恐ろしき国民的行事である。

さて、半月間チョコを食べ続けて思った。
なんぼなんでもきついと。
とはいえ、ひとつひとつにファンのみんなの愛情や慕情や親愛や体温や同情や義理や義務感や使命感やネタ根性やらが詰まっているのを感じ取ることが出来る。
だけに、粗末に扱うわけにはいかない。丁重に頂く。
俺は幸いにしてチョコレートが大好物だ。
しかし、それにしたって毎日チョコ尽くしはきつすぎる。
しかも俺は他に何も入ってないミルクチョコレート、
例を挙げるなら明治の板チョコみたいのが大好きだってのに、
バレンタインのチョコは必ずと言っていいほど混ぜものがしてある。
アーモンド。ヘーゼルナッツ。洋酒。
高級感を演出するためか知らないが、俺はこれらのものが食べられないのだ。

俺が酒大嫌いというのはさすがに認知されてきたらしく、
ウイスキーボンボンなどの類はついに姿を消した。
しかし、好き嫌い無くほとんど何でも食べるこの俺の数少ない苦手な食べ物に、
ピーナツやアーモンド、くるみなどの砂利っぽい食感のものがあることを、
知らずにいる純真なファンがおられるようなのだ。
バレンタインチョコにおいてこれらがNGとなると、
相当数の種類が予選落ちとなってしまう。
俺は悩んだ末、チョコの部分だけを切り取って食べた。
すまん、どうしてもどうしても食べられないのだ(涙)。
ナッツ部分は弟に喰わした。すまん。許してくれ。
俺と血を分けていながら酒好きな奴はビールのつまみに平らげた。
せめて同じ遺伝子に喰われたことが慰みになろうか。
俺とは似ても似つかないウッチャンナンチャンの南原のような弟であるけども。

来年のために、ここで明らかにしておこう。
俺にお心づくしを下さろうとする女神様がたよ、
どうか思し召しあれ、
俺はナッツが食えない。アーモンドが食えない。アルコールを体が受け付けない。
さらに言えば、分量は少ないくせに包装はやたら過剰で、
それで女の子の足元を見て不当に高いバレンタイン用のチョコよりも、
俺は安い板チョコの味わいを愛してやまない。

だからみんな、俺にはそんなんでいいんだぜ。
もし一年に一度の贈り物だし、ちょっとは贅沢させてあげたいという、
如来のような心をお持ちなら「キットカット」を一袋いただければ十分だ。
他にあれほど大好きなチョコ製品もない。
もう君たちの心は十二分に伝わっているから、
値段なんかにそれを反映させてくれなくたっていいんだ。
小汚い業者の思惑に乗せられることなんかない。
気持ちだけで、それこそ手紙一通だって嬉しいんだ。
ほんとだぜ。

それでもやはり年に一度のバレンタイン、
それならいぶたろうには何か代わりのものを贈ってあげようとお考えの、
聖母マリアの如き女性も読者の中にはおられるかもしれない。
最近ほんとあちこちで日記読んでるよと言われ続け、
もはや誰が読んでるかわからんからなあ。
そんな女性には俺から画期的な提案をさせていただこう。

何もチョコじゃなくたっていいじゃないか!

では理想的な要件としてはなにが挙げられるだろうか。
まずは保存が利くことだ。
これは最重要。何としてもすべてをクチにしたいからである。
チョコやケーキの場合、手作りのものはその日の内に食さねばならない。
このため、手作りのものが多いと翌日トイレと親友になることもある。

次に値段が安いこと。
これは贈り手にとっては不本意かもしれないが、
頂くこちらにしてみれば、高級品であればあるほど何だか申し訳なくなるのだ。
みんな知っての通り日々の暮らしにも事欠くバンドマン、
ホワイトデーのお返しなどまったくできっこない窮乏ぶりだ。
ファンのみんなだってこのご時世、決して豊かではないはずだが、
一生懸命やりくりしてライブに足を運んでくれている、
それだけでも十分嬉しいのにさらなる出費である。気の毒に思えてしまう。
俺が頂いても心が痛まない程度の額に納めたい。

最後に俺が喜んで食えること。
どんなに気持ちがこもっていても、
偶然にもそれが俺の食べられないものであった場合、
それを味わうことが出来なくなる。
そりゃあクチにすることは可能だが、
リアクションとしてはジャイアンリサイタル後のしずかちゃんが精一杯だ。
やはりここはのび太の恐竜ばりに感動したいところだ。
それには好物を食って自然にリアクションするのが一番だろう。

てなわけで以上の条件をもとに考えた。

1)カップ麺。保存も利くし、安いし、好きだし、もう最高。
2)ペットボトル飲料。これも保存利くし、安いし、必ず飲むし。
3)ドリンク剤。睡眠不足、ライブ前、バイト中など出番は多彩だ。
4)のど飴。これもボーカリスト必須品だ。
5)お茶っ葉。ティーバッグやスープのもと、ココアのもとでも嬉しい。日々愛用。

そして手作り派のあなたにはこれだ。
漬け物!

手作りでありつつ保存も利いて、しかも俺の大好物。
キムチであればさらに俺の胸は高鳴る。

どうでしょうか??
まあ、頂く側が品物を指定するというのも慢心しているようで変な話だが。
でも俺の本心というか、気持ちは伝わってるよね?ね?

しかし俺の考えた、いぶたろう対応新バレンタイングッズ、
今ぜんぶ見返してみて、
全部コンビニで買えてしまうことに気がついた…………。


ああああ。

ああああああ。

誕生日&バレンタインを謳歌する

2003-02-18 01:07:43 | Rebirth歴史資料館
ライブラッシュで忙しいながらも、なかなか楽しい毎日を過ごしている。
誕生日にも多くの人にお祝いのメッセージや、お心遣いをいただいた。
どんな形であれ、自分の誕生日を祝ってくれる人がいるというのは幸せなことだ。
誕生日に貰ったもので変わったものとしては、「マラカス」が来た。
俺もミュージシャンの端くれ、楽器というのはなかなか嬉しいものだ。
以前「ウクレレ」をケース入りで貰ったこともあったな。
ああいうのもなかなか自分では買わないからね。
おすすめのCDをくれた子もいたが、こういうのも新たな発見だったりでとってもいい。

笑えたのはマラカスを貰ったとき。
ファン「はい、これプレゼント」
いぶたろう「おお、ありがとう!なんだろこれ…ん?」
周りの人「あ…!マスカラだ!」
いぶたろう「…???」
周りの人「ほんとだ~マスカラだ~」
ファン「(笑顔笑顔)」
いぶたろう「………。」

おい。

俺にまつげを食虫植物にしろと言うのか。

影響力というか、勢いというのは恐ろしいもので、
みんな俺の「マラカスじゃい!」という、
ぽたぽた焼きの表面のようなべったべたのつっこみによって気づくまで、
この物体は「マスカラ」という呼称であるということに異存がなかったのである。
人間とは弱い生き物だ。
しかしこの瞬間、ファンのみんなと大笑いしたこと、
これが何よりのプレゼントでもあった。

10日の仙台でもバレンタインのチョコや手作りのクッキーなどを頂いた。
帰りの機材車でおいしく頂きました。ありがとう。

14日には「チョコをくれ!」というあられもないネーミングのイベント。
まるでチョコを貰えない飢えたバンドの祭典のようだ。
しかしリバっ娘のみんなは優しいので、
俺のような穀潰しにまでお恵みを下さる。
チョコ獲得数1位のメンバーを新リーダーにするとMCで宣言したが、
しかし数を数えるという行為がなんだか浅ましいような気も。
バレンタインに寄せられる気持ちや心というものは不可算名詞だ。
数詞及び複数形を伴うものではないからな。
したがってRebirthリーダーは仕方ないのでジュンイチを引き続き起用してやることにする。
今度CDリリースするときにメンバー5人のそれぞれのジャケを作って、
どれが一番売れたかでリーダー選挙しようか。

15日はcyberでシークレット。
対バンはかって知ったる面々で、なかなか楽しかった。
シークレットだというのに客層はRebirthをよくご存じだ。
無理もない、対バンはKnow Laear。
コウくんは相変わらずのいい声で、
テツくんは氣志團になっていた。いや、いい意味でね。
ウチのイチもそうだが、背が高いというのは何分うらやましい。
たまに台の上などに立ってみると感じることだが、
なんせ観ている世界が違う。周囲の人間をすべて見下ろせる。
建物で言ったら都庁だ。
生まれながらの権力者といっても過言ではない。
くそ。いいなあ。
手足はでかいが背は伸び損なったこの俺、
小魚が不憫で喰わずにいたのがまずかったのだろうか。

しかしこの花粉、何とかならんか。
この日記書いてる間にポケットティッシュがひとつ終了した。
買って来なきゃ。
ローションティッシュをば。