…であって、そこに良いも悪いも高尚も低俗もないんだよな。
あるのは「好き」か「嫌い」かだけであって。
食べ物と同じだよ。
好き嫌いは自由だけど、人に押し付けちゃいけない。
どんな音楽にせよ、それ「だけ」が「最高!」と盲信しているような人は、
たしかに教養には欠けていると言わざるを得ないよね。
でも、だからと言って、
売れているそれには「騙され」てる、「本物」はこっちだ!
…なんていうのも同レベルなんだよね。
実際、何が本物かとか言い出すとキリがない。
どんなアーティストも先人の誰かの影響を受けている。
クラシックだって譜面の通りに現代人がコピーしてるだけで、
その意味ではあの「脳科学者」のいう「本物」とは言えないかもしれない。
そもそも、何らかの媒体を通じて音楽を聴いてる時点で、
どれも本物とは言えないんじゃないか。ね、キリがない。
そら気持ちはわかるよ。
僕だってジャニーズはじめ、アイドルの楽曲もドラマも好きじゃない。
プロデューサー全盛、何でもかんでもアイドル、
「言われたとおりにやってます」がうまいだけの音楽に何の魅力も感じないよ。
ファンはみんな違うと言うけど、その違いが僕にはわからない。
そう、あくまでも自分に合わないというだけのことなんだよね。
産地直送の新鮮な食材だろうと、缶詰やインスタントだろうと、
うまいと思って人が食べてるものを貶すことにあまり意味はない。
まあ、年端もいかぬ子供たちに中途半端な歌やダンスを仕込んで、
ホストクラブやキャバクラの真似事をさせ、舞台裏で有力者がつまみ食い、
ヤクザ顔負けの闇ビジネスモデルのどこがエンタテインメントなんだろね。
入り浸ってた上客が何言ったって説得力ねえんだよ、と思ってるけど。
だけど、それをおいても、音楽に本物も偽物もないし、誰にも言えないと思う。
ただ、好きと嫌いがあるだけ。
貴賎や価値の有無、序列をつけるのなんて、自己満足でしかない。
何でもかんでも市場的価値で決めつけるのもどうかなとは思うけど、
たとえ「偽物」であれ「劣化コピー」であれ、
買い手がたくさんつけばビジネスにはなる。
そう、商業音楽なんて所詮はビジネス。
アートじゃない。
だから真贋を語るのは意味がない。
好きなものを好きに演って、好きなものを聴けば良い。
ま、それはそれとして。
僕はどうも、アイドルと呼ばれる人々が苦手なのよね。
ジャニーズ特有の、空虚なカッコつけ体質、爽やかな偽善ぶり、
そしてダブスタの裏面にあるドロドロ。
日本全国の学校で見られる「人気者」の縮図じゃないか、と感じてしまう。
人目のあるところではとびっきりイイ人を演じられる爽やかな人たち。
ああいう連中に陰で虐められたり疎外されたりした経験のない人には、
一生わかんないだろうなあ…この感覚。
「えー?あの人は実際、イイ人だよ?」なんて言えちゃうのな。
アホくさ。
あのね。
「自分の見た目がどう格好よく映るか」だけを、
ひたすら考え続けてきたナルシストに、
他者の、特に弱者や被害者の心を慮れるはずがないし、
真に誠実な態度など期待できようはずもないでしょう。
あいつらにとっちゃ外見がすべてなんだから。
だって、最も象徴的なのがあの自撮りと「Show must go on」でしょ(笑)。
ああいうの、僕の身近にも居たよ。
「大好きな」祖母が亡くなった病室で、心電計写真撮って挙げてんの。
あいつも「学校の人気者」タイプだったけど、
まあ極度のナルシストで、まったく人の気持ちを介さないヤツだったな。
カッコつけてるだけで周りが何かと忖度してチヤホヤしてくれる人生で、
「イイ人」になんかなれるわけないよな。
自分の気持ちや考えを適切な言葉で訴える力なんぞ身につくわけないし、
いくらカッコつけんのがうまくても、アホはアホ、空っぽは空っぽ。
というわけで、音楽関係なく、僕はキライです。ああいうの。