いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

終の棲家か

2023-09-20 23:10:22 | 超・いぶたろう日記
古い家である。広い家である。
この地は僕で八代目、僕が生まれる前に祖父が建てた家である。

かつては古井戸があり、汲み取り便所があり、
敷地の至る所に畑があり、包帯工場まであった家である。
僕の人生の思い出深い一コマたちが、
定点観測のように刻み込まれ、染み付いている家である。

若き日の祖父母や父母や叔父母、幼き日の弟妹や従兄弟たち、
さらには僕の妻や愛息・愛娘、甥っ子たち、愛犬たちに至るまで、
様々な残像があちこちに浮かぶような家である。
情の深い我が一族が、懐の寛い祖父母を慕って休みのたびに集い、
賑やかな時を過ごしてきた家である。

息子と娘を連れて1週間。
御歳九十七の祖母が急に入院となった。
帰ってこられるかどうかは、わからない。
大好きなこの家に、祖母の姿がないことだけが、とても寂しい。
あって当たり前のものが、そこにいないということは、こんなにも寂しい。

主人が不在となった家は、変わらず広々として、
それだけに寒々として、真っ暗になりそうだ。
でもいま、何も知らずに明るく元気に走り回る子供たちが、
眩しいほどの光で照らしている。

まもなく4歳になる息子が、問わず語りに僕にこう言った。
「大ばあばのおうち、だいすきなんだー、このおうちに住みたいな〜」
いつかは、いずれは、と考えたことなら何度もある。
とうとうその日がやって来たのかな。
あとは僕が肚を決めるだけ、なのだろうな。
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48歳二児の父、18年ぶりに泣きました

2023-09-14 23:09:00 | トラ、トラ、トラ。
あああ…本当に…優勝した……😭
長かった……今回も実に長かった……😭
30歳のバンドマンが、カタギになって独立して二児の父になるくらい時は流れたよ。

でも、今季は決めたのが早かった!
18年間の鬱屈を吹き飛ばす、
電光石火の鮮やかなアレ…じゃなくてもういいよね、優勝だ!!!

2003年星野より一日早い、球団史上最速の優勝!
9月入って負けなし、11連勝で優勝!!
宿敵巨人を甲子園で3タテ優勝!!!
ここ数年の卓越したドラフト戦略が実り、
ドラ1クリーンナップをはじめ、若き生え抜きメンバーでの優勝!!!!
亡き横田に捧ぐ、魂の優勝!!!!!
これ以上ない、最高の優勝!!!!!!

泣けた…………
9回の岩崎登場に合わせて、同期である早逝した横田のテーマ。
球場内大合唱で泣けた。
大山の男泣きにも思わずもらってしまう。
将来の四番として金本に見出されながら、ドラフトでは過小評価。
全日本の四番からプロへと羽ばたく晴れの場で、
心ない虎ファンの落胆した声に傷つき、
心底悔しい思いをして、ずっと苦しみながら頑張って、
とうとう今季は四番としてフル出場。
そらもらうわな。
一方,有言実行でこれだけの大仕事を成し遂げながら、
いつでもマイペースな岡田監督のインタビューには大笑いした。
卓越した戦術眼、勝負勘、そして愛すべき無二のキャラ、やっぱ偉大だわ。

プレッシャーも跳ね返し、信頼と尊敬で強く結びつき、
荒削りながらチームプレイに徹する、実に良いチームだ。
個々の才能が岡田という希有な名将のタクトにのり、迷いなく突き進んだ。
何より選手たちの仲の良さが伝わってくる。輝いてる。
実に応援しがいのある、めちゃくちゃ魅力的な良いチームだ。
しかも岡田監督の言うとおり、間違いなくまだまだ強くなるな。
長らく引きずった、ここ一番に勝てないタイガース、
巨人の引き立て役にされ続けたタイガース、
内紛続き・お家騒動ばかりのタイガースは、もはや過去!
生まれ変わったタイガースの新たな歴史の始まりだ。

そう、黄金時代が始まるぞー!
やったぞー!息子よー!娘よー!
もうちっと大きくなったら甲子園観に行こうなー!
ずっと一緒にタイガース応援して、これからはたくさん優勝見ようなー!

あー嬉しい、予想してたのより百倍嬉しい。
バンザーイ🎉バンザーイ🎉バンザーイ🎉
タイガース優勝🏆おめでとーう!!!
岡田監督、ありがとーう!!!!
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思い出す腐臭

2023-09-13 10:17:28 | 超・いぶたろう日記
連日のジャニーズ事務所報道にふと思う。
20年前、僕がメジャーを夢見て頑張るバンドマンだった頃。
もしも「業界の有力者」がジャニーみたいなヤツで、
夢の契約と引き換えに、同じようなことを要求されてたら。

僕はそれを呑んだか?
…いや、絶対ないな。死んでもない。言い切れる。

いまだから…というわけじゃない。
いまも昔も、夢よりもずっと大事なものが僕にはある。
それは自分が自分であることの矜持だ。
自惚れや思い上がり、つまり自分がスゴイという意味じゃない。
言ってみれば自分は自分のままでいたい、という強い自己肯定感だ。
イヤなことはイヤ。
お金を積まれようと、夢を叶えてくれるのだとしても、魂は売れない。

…じゃあ、もし僕がまかり間違ってジャニーズにいたら?

この問いは、まあ前提からしてあり得ないんだけど(笑)。
容姿はさて措いても、僕みたいなへそ曲がりが、
あんなところで素直にアイドルなんぞやれるわけがない。
そこへあんなのにあんなこと要求されたら…
…やっぱり、ぶん殴ってでも断固抗って逃げ出したろうな。
迷う余地など1ミリもないよ。

ただ、だからと言って、
被害に遭ったタレントやその卵たちを非難する気持ちは毛頭ない。
彼らにはどうしても叶えたい夢、何を犠牲にしても…という、
それだけの思いがあったのだろうと思う。
僕の場合はそれよりも自身への矜持が大きかったというだけのことで。
僕の方が偉いとかそういうことを言いたいのではない。
足元見られて、一生消えないトラウマ刻まれて、本当に気の毒に思う。

さて。
もしあのバンドのメンバーで、他の誰かが同じようなことを持ちかけられたら?

なんとなく、あいつは確実に受け容れたろうな、と思えてしまう(笑)。
あと条件次第ではもう一人あいつが受け入れたろうなぁ…。
「これが業界なんだから」とか、わかったようなことを言いながら。
「これで売れるんなら惜しくない」とか開き直ったのかな。

まあ、そこまで極端なことはなくとも、
そういうところで彼らと僕とには、価値観に大きな断層があったのは確かだ。
彼らはいつでもヘラヘラして、何を言われても言い返さず、
たとえバンドやメンバーの尊厳が傷つけられても庇うことすらせず、
ずっと尻尾を振り続けてた。

そして同じように媚を売れない僕に、
「大人になれ」「本気で売れたいならこれくらいやれ」
なんて、よく上から説教してた。
いま思うと随分ご立派な処世術を開陳なさっていたなあと思うが、
退散後、彼らが出世した、大物になったという話は、とんと聞かない。

ま、いまやどうでもいいことだし、すべては僕の勝手な憶測だ。
でも、ジャニーズの件をきっかけに、あの頃見た、
業界のほんの入り口のさらに手前の手前くらいから漂い出す腐臭を思い出した。
負け惜しみかもしれないが、僕はあのまま進んでいかなくて本当に良かった。
運よく売れたところで、たぶんどこかで病むか腐るかしてたろうな。
何からも自由に、自分の大事なものを大事にしていられる、
平凡などこにでもある暮らしを送るいまの方が、ずっとずっと幸せだしな。

人生、短いようで意外と長い。
ある時期にはどうしても叶えたい夢だったことも、
年月が経てば変わることもある。
ありふれた平凡の中にかけがえのない幸福や価値を見出すこともある。
一時期の熱情で自分の大切な魂を売ってはいけない。
想像できないくらい後悔することになる。
僕はそう思う。

もうひとつ。
だからこそ、若者の夢につけ込んで、
薄汚い欲望を満たそうとするような連中は、全員地獄に堕ちろ、と思う。

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音楽なんてただの「音」

2023-09-12 11:33:46 | 超・いぶたろう日記
…であって、そこに良いも悪いも高尚も低俗もないんだよな。
あるのは「好き」か「嫌い」かだけであって。
食べ物と同じだよ。
好き嫌いは自由だけど、人に押し付けちゃいけない。

どんな音楽にせよ、それ「だけ」が「最高!」と盲信しているような人は、
たしかに教養には欠けていると言わざるを得ないよね。
でも、だからと言って、
売れているそれには「騙され」てる、「本物」はこっちだ!
…なんていうのも同レベルなんだよね。

実際、何が本物かとか言い出すとキリがない。
どんなアーティストも先人の誰かの影響を受けている。
クラシックだって譜面の通りに現代人がコピーしてるだけで、
その意味ではあの「脳科学者」のいう「本物」とは言えないかもしれない。
そもそも、何らかの媒体を通じて音楽を聴いてる時点で、
どれも本物とは言えないんじゃないか。ね、キリがない。

そら気持ちはわかるよ。
僕だってジャニーズはじめ、アイドルの楽曲もドラマも好きじゃない。
プロデューサー全盛、何でもかんでもアイドル、
「言われたとおりにやってます」がうまいだけの音楽に何の魅力も感じないよ。
ファンはみんな違うと言うけど、その違いが僕にはわからない。
そう、あくまでも自分に合わないというだけのことなんだよね。
産地直送の新鮮な食材だろうと、缶詰やインスタントだろうと、
うまいと思って人が食べてるものを貶すことにあまり意味はない。

まあ、年端もいかぬ子供たちに中途半端な歌やダンスを仕込んで、
ホストクラブやキャバクラの真似事をさせ、舞台裏で有力者がつまみ食い、
ヤクザ顔負けの闇ビジネスモデルのどこがエンタテインメントなんだろね。
入り浸ってた上客が何言ったって説得力ねえんだよ、と思ってるけど。

だけど、それをおいても、音楽に本物も偽物もないし、誰にも言えないと思う。
ただ、好きと嫌いがあるだけ。
貴賎や価値の有無、序列をつけるのなんて、自己満足でしかない。

何でもかんでも市場的価値で決めつけるのもどうかなとは思うけど、
たとえ「偽物」であれ「劣化コピー」であれ、
買い手がたくさんつけばビジネスにはなる。
そう、商業音楽なんて所詮はビジネス。
アートじゃない。
だから真贋を語るのは意味がない。
好きなものを好きに演って、好きなものを聴けば良い。

ま、それはそれとして。
僕はどうも、アイドルと呼ばれる人々が苦手なのよね。
ジャニーズ特有の、空虚なカッコつけ体質、爽やかな偽善ぶり、
そしてダブスタの裏面にあるドロドロ。
日本全国の学校で見られる「人気者」の縮図じゃないか、と感じてしまう。
人目のあるところではとびっきりイイ人を演じられる爽やかな人たち。
ああいう連中に陰で虐められたり疎外されたりした経験のない人には、
一生わかんないだろうなあ…この感覚。
「えー?あの人は実際、イイ人だよ?」なんて言えちゃうのな。
アホくさ。

あのね。
「自分の見た目がどう格好よく映るか」だけを、
ひたすら考え続けてきたナルシストに、
他者の、特に弱者や被害者の心を慮れるはずがないし、
真に誠実な態度など期待できようはずもないでしょう。
あいつらにとっちゃ外見がすべてなんだから。

だって、最も象徴的なのがあの自撮りと「Show must go on」でしょ(笑)。
ああいうの、僕の身近にも居たよ。
「大好きな」祖母が亡くなった病室で、心電計写真撮って挙げてんの。
あいつも「学校の人気者」タイプだったけど、
まあ極度のナルシストで、まったく人の気持ちを介さないヤツだったな。

カッコつけてるだけで周りが何かと忖度してチヤホヤしてくれる人生で、
「イイ人」になんかなれるわけないよな。
自分の気持ちや考えを適切な言葉で訴える力なんぞ身につくわけないし、
いくらカッコつけんのがうまくても、アホはアホ、空っぽは空っぽ。 

というわけで、音楽関係なく、僕はキライです。ああいうの。
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早計かもしれませんがね

2023-09-05 09:43:15 | 超・いぶたろう日記
学歴で人を判断しようというのではなく、
むしろ逆に学歴が保証するものなど高がしれているという文脈で、
読んでもらえるとありがたいのだけど。 

あくまでも観測範囲内においてだけど、
早慶出ました程度の知性では、建設的議論も科学的態度も独自の見解も、
たいして期待できないんだなと思うこと多々あり。
彼らは「優秀」かもしれないけれど、才能や魅力とはまた別だよね。

早慶を揶揄したいのでも、国立大信奉とか偏差値基準とかいう話でもなく。
早慶に入るのは実際難しいし、スゴイ人も多くいるでしょうし、
早慶在学者、出身者のすべてがどうこうなんて断言できるはずもない。
ただ、早慶だからと言って何か担保されるのかと言えば、
所詮は学業成績くらいしかないんだよなー、と思っているという話。

早慶出てれば、そりゃ世間的にも「アタマイイ」評価を得られるのだろうけど、
内実はヒューリスティックな判断と態度で、
世間の多数派から漏れないようにする小利口さしかなかったりする。
表面的な知識はあっても、本質的な批判精神がないから、
わかったようなことは言えても、さして実のある議論はできない。
対立を面倒がって、色々あるよね、難しいよね、で逃げる。

これまた観測範囲内ながら、ほぼ確信めいたものがあるけど、
小学校高学年から中学にかけて、
徹底的に「読む」「書く」トレーニングをした者と、
年齢が上がってから高校・大学入試への間に合わせで、
「国語のテスト」の点取り技術しか身につけていない者とでは、
同じ難関大卒でも文章力に到底埋められない差があるね。

無駄に難しい言葉つかって、
さも高尚なことを書いているかのように見せかけたがる割に、
基本的な助詞や係り受けがおかしかったり、
そもそも書いていることに中身がなかったり。
その格好悪さに自覚的かそうでないかというあたりの差も大きい。

とにかく言語化がヘタ。
視野に広がりがなく、相手の言い分も読みとれない。
そしてムダに長けているのは、
保身のための空気読み、沈黙と消極的同意、現状追認。
それが賢い大人の態度だとでも思っているのだろうか。

で、そういうのが歳取ると、思考は停止したままプライドばかりが高いから、
若いやつの話にも耳を貸せなくなる。
すぐに上から説教しちゃう。昔話しちゃう。自慢しちゃう。
自身を権威づけるために、そしてハズレを引かなくていいように、
意識的なのか無意識なのか、何かと権力側にすり寄るようになる。
少数派や異端を叩くようになる。
それで空虚な自身の在り様を正当化する。肯定する。安心する。

そんなのが、実に迂闊に根拠もなく吞み屋で人間論を語ったりする。
理系の奥深さを知らない文系が呑気に、
「人の気持ちが解らない」などと理系をこき下ろすのも見飽きた。
文系を馬鹿にすることでしか自分の優位性を認識できないエセ理系が、
「自分は…論理的人間なのでぇ…」などと自称するアホさも見飽きた。
そろそろ「僕はアタマイイんだー」と思う人から順に、
大きな主語でdisり合う不毛な争いはやめりゃいいのにと思う。

だから僕はもう、大学時代の同期会とか、面倒でイヤなのよね…。
せいぜいが流行り廃りの話、昔の武勇伝、
あとは年収・お住まいマウントとか、自慢話と病気の話。
そんなの、時間使ってカネ払ってまで出たい?
僕は中高の仲間はいつでも楽しいから会いたいけど、
大学以降のはもういいなー。
あれで、早稲田なんだよなぁ……。
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