いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

関西旅日記:8/13

2017-08-13 23:48:30 | いぶたろう旅日記

3年前に独立して自分の教室を構えたとき、心に誓ったことがあった。
生徒・保護者の信頼に全力で応えようというのはもちろんのこと、
ついてきてくれたスタッフも同様に大切にしようということだ。

前職で最も痛切に学んだこと、それは
「人を大事にしない組織はダメ」ということに尽きる。
どんなに立派なお題目を唱えたところで、
違法な労働条件や劣悪な労働環境を身内に強いているようでは、
せっかくご縁のあった優秀な人材も定着しない。
残業手当や休日手当もない、休暇もないというのでは、
どんな人だってそりゃあ疲弊しますわな。
僕もそうだったし、前職でもそのせいで辞めていった人は多く、
その改善を訴えたために僕は排斥されるに至るわけだが(笑)。

だから僕の遵法的な労働環境方針は徹底している。
きちんと労務管理をするだけでなく、長期休暇も年三回設定している。
顧客の要望に年中無休で即応するために無休・無手当を強いるより、
きちんと休暇をとってリフレッシュしてもらった方が、
安定して持続的にサービスを提供するという点でも良いに決まってる。
先生が元気でなくて教室に活気が生まれるはずもないしね。

てなわけでGWとお盆、そして9月の連休は、
どれも1週間くらいはあるので、いつもどこかへ出かけております。
あちこち旅行したり様々な経験や刺激を受けることで、
視野も広がるし、仕事への意欲も高まるんだよね。
つくづく、ワークライフバランスの重要さを痛感。
ああー本当に、辞めてよかった……!(笑)

そして僕はここ最近、年1回は生まれ故郷の大阪へ帰ることにしている。
箕面の勝尾寺にある、祖父と姉が眠る我が家のお墓参りをし、
教え子たちの健闘を祈って「勝ちだるま」を求め、
そして親父に会ってくる、というコース。
今回もそんな趣旨で出かけたのが、気ままなひとり旅だったせいか、
実にイイ旅行になったので、ここに残しておこうかなーと。

まずは初日から。

朝7時半発の「のぞみ」に乗る。気合入ってるなあ。
前々日まで「特訓合宿」の引率でロクに寝ていなかったんですが、
中一日の爆睡でかなりHP回復。
休暇とはいえ何やかや細かい仕事があるので一応持ってきたMac Book、
されどロクに開かずまたもや爆睡。チャンスさえあれば眠る。


10時に新大阪着。
御堂筋線に乗って江坂で降り、定宿の安いビジネスホテルに向かう。
僕は旅先では遊び倒すので、宿では基本寝るだけ。
ベッドさえあればいいので、あまり宿にお金はかけないようにしている。
同じ宿に高校野球の明徳義塾が宿泊していました。

鞄を預け、再び江坂駅へ。
北大阪急行に乗り、千里中央へ。



はっ。
この木目調の内装、モスグリーンのシート、北急だけど阪急車両だ!

阪急電車大好きの僕、俄然テンションが上がります。
子供の頃の思い出が詰まっている阪急電車。
高級感があふれ、乗ってるだけで幸せになれます。

千里中央へ着く。あまり変わってない。何もかも懐かしい。
人生初のデートらしき何かの舞台はここだった記憶が。
小学6年生だったから何があったわけでもないんだけれど。

とことこ歩いて勝尾寺行きのバス停へ。
調べなくても体が覚えてる。
ところがこのバスが満員。
お盆でお墓参りに行くお年寄りでいっぱい。



そして、道路も大混雑。
以下、運転手同士の無線の会話。

「もーアカンわー」
「なぁー、最悪やろー」
「動きよらん…なぁーんも言われへんわー」
「この時期、身体に悪いでー」

とことん気取らないこの感じ、好きだ(笑)。
後ろの方では乗りこむ行列の時から、
「座られへんわー、座られへんわー」
を通算50回ほど連呼し続けているオバはん二人。

…僕の生まれ育ったここ北摂地区は、大阪では比較的薄味で上品な方なんだがなー。
それでもこの国民性の治外法権ぶり。

新御堂の渋滞を抜け、箕面山麓線を粟生団地方面へ走り、
出身小学校の脇を抜け、ぐにゃぐにゃの山道を登る。
通常30分くらいで着くところ、1時間ちょい。
立派な勝尾寺の山門前へ。





ここから受付を通り、長い坂道を上っていくとウチのお墓がある。
父方の祖父と、夭逝した姉がここに眠っている。
子供の頃、勝尾寺の管主さんご一家と家族ぐるみのお付き合いがあって、
そのご縁でお墓もすぐお隣にあるのだが、大阪平野が遠望でき、絶景。



僕が三十年前に東京へ移ってから長らく不義理をしてしまったので、
ここ数年はなるべく年に一回はお参りするようにしている。
すんでのところで事故に遭わなかったり、不摂生な割に大病もせずに済んでたり、
目に見えない大きな何かに護っていただいていると感じることが多くある。
神仏に信心の乏しい僕だが、この世でかつて確かに存在した親族や、
僕に連なるご先祖様の霊には、素直に敬意と感謝を捧げられる。

ただ、ここまで登り切るのが実にシンドイ…(笑)
この坂だらけの広い境内をよく我が物顔で走り回っていたものだ。
本当にクソ生意気だった当時のことは、どなたに聞いても恥ずかしい限りなのだが、
ここ勝尾寺でも従業員の方が僕(とその悪行の数々)を覚えていてくださって、
山門の茶屋でちゃっかりご馳走になってしまった。


思えば、このお墓も長いこと放ったらかしにしてしまっていた。
ちょうど十代の後半から三十歳にかけて、親父と疎遠になっていて、
たまに思いついてお墓参りには行くものの、貧乏バンドマンでお金もなかったので数年に一回。
それがここ最近は親父と二人で墓参りに出かけて墓石を磨いたり、
妹や甥を連れて家族でお参りしたり、なんだか家族の絆復活の象徴みたいになっている。
きっと泉下のお二人も喜んでくれていることだろう。

さて、墓参りを終えたらバスで山を下り、出身小学校を目指してみる。
通学路に沿って歩いてみよう。

んー、このむせ返る田んぼの匂い、懐かしき通学路の匂い。
…もっとも、指定の通学路なんて守ったことなくて、
しょっ中こうした田んぼの中の細道を勝手に開拓してたけど(笑)。


あっ、僕が昔ランドセルを投げ捨てられた橋だ(爆)。
結構高さあるじゃねえか、昭和の小学生、ひでえことすんなぁ。
僕が小学校時代に周囲に疎まれて、
かなり酷い目に遭ってたのはここでも何度か話してるけど、まさにその現場。
ジャンケンカバン持ちでね、示し合わされて何回やっても負けるわけ。
もちろん僕もそうと気づいてはいるんだけど、なんせいつも独りだったから、
珍しく仲間に入れてもらえたのが嬉しくて、気づかぬふりして付き合うの。
そんであるときポンと僕が勝ったら、僕の鞄も持ってもらえるんだけど、
しばらくして僕のカバンだけ橋の上からポイして、みんなダーって走ってっちゃった。

あのときの気持ちは…何とも言えないものがあったよねえ。
やった側は忘れてるだろうし、冗談だったということにされるのだろうけど、
まあ、やられた方は忘れられないわな。
いまだに、誰だったかも全部覚えてる(笑)。
まあ、クラスの人気者たちの隠れた素顔みたいなものをね、僕は見てたよね(笑)。
僕がいまでもいわゆるわかりやすい人気者を偽善者として忌み嫌う傾向が強いのも、
たぶんこの頃の経験がトラウマになっているのだろうなあ。

まあ当時は僕も僕だったしね。
有名人の息子で、家金持ちで、ワガママで、協調性なくて、
授業中はいっつも退屈そうにしてて、学校の決まり全無視で、
先生に歯向かってばかりで、中学受験始めて学校バカにして、
イタズラやり放題だもん。
弾かれる要素はいっぱい持ってたから、小学生の世界じゃしょうがないわね。

あれは確かにつらかったけれど、徹底的に干されたあの経験で培った、
強い反骨心がエネルギーになって、別に道が拓けたわけだから、
いまや恨んではいないんだよね。
小学校でヘタに幸せに過ごせてたら、
僕はあの世界一楽しい中高に進学していなかったかもしれない。
人間万事塞翁が馬。

…とまあ、ほのかに酸っぱい思い出の薫る勝尾寺川の流れです。


同じ勝尾寺川なんだけどさ、僕、間違いなくこの川に降りて、
ショートカットしたり、ザリガニ獲りに入ったりしてるんだよね。
今見るとすんごい草深いんだけど、よくこんな中に入ってったなあ。
絶対蛇いるよ。こわー。


ここは人生初の交通事故受難現場。
自転車でフラフラ飛び出して車に跳ねられ、ゴロゴロ転がって田んぼにドブン、
救急車乗るも全くの無傷で生還。今だったら田んぼないからどうなることやら。



田んぼのあぜ道を抜ける。
ここは通学路外なので、見つかっては言いつけられて毎日裁判だった。
僕が水路の板を抜いて「勝手に」水抜き・中干しして、死ぬほど怒られたのもたぶんここ。
相変わらず自然豊か。


イノシシ出るとか書いてある。
合宿地で虫が出るたんびに大騒ぎする生徒たちに、
「なんで先生は平気なんですか?」と聞かれたけれど、
僕はこういうところで生まれ育ったのだよ(^^)

30年前の通学路をたどる。

こんな道も通ったっけ。変化に富んだ通学路だったなあ。
団地の合間を抜ける。
あっ!僕が32年前に苦労して金網に開けた、ショートカット穴がなくなってる!(笑)


ようやく小学校の近くへたどり着く。

当時片道30分かかり、忘れ物して「取りに帰れ!」と言われるたびに
深い深い絶望を覚えた呪わしき通学路は、
大人になって長く長くなった42歳の健脚なら20分で着くと判明。
計算上、小学生の頃から1・5倍に伸びたことになった気がするのでいい気分のまま検算しない。











卒業から30年、あんまし変わっていません。
このなんだかよくわからない、大昔のちょっとコワイ卒業制作も(笑)


地元の少年野球チーム「箕面モンキーズ」がまんまの名前で練習していました。
村八分にされたり、先生に目の敵にされたり、
実はあんまりロクな思い出はないんだけれど、
懐かしいのはどうしようもなく懐かしいんだから、やんなっちゃうよねえ。

学校から、昔住んでいた住宅地のあたりまで散策し、
バスに乗って再び千里中央、そして江坂の宿へ。
汗だくになったので、一度シャワーを浴びて、着替える。


夜はこの旅のお楽しみ、心斎橋で昔の教え子達と待ち合わせ。
9年も前の卒業生なのだが、社会人となったいまでも連絡をくれて、
大阪勤務の2人が是非飲もうと言ってくれた。

ひとりはもう底抜けに明るくてサッパリとした気持ちのいい女の子。
ひとりは昔あれこれヤンチャしいだったけど、不思議と僕には心を開いてくれた男の子。
いまや二人とも立派な大人。でも人柄の良さは昔のまんまだ。
笑い続けているうちにあっという間の4時間半。
この仕事は何年も経ってからこうしてご褒美をもらえることがあるから、最高だよね。

帰りは彼らの終電ばっかし気をつけているウチに、自らの終電をロスト。
中津行きとかって、ヘンだなあと思ってたんだよね。
中津で延々待たされて、やっときた次の電車は新大阪止まり。
江坂はその次の次。
てなわけで、2駅だけタクシー。
まあ、こういうのも、悪くはない。

とにかく色々な思い出をくすぐられた初日。
明日は行きそで行かなかった奈良へ行ってみようかと。


箱根から出勤する

2011-09-20 17:13:51 | いぶたろう旅日記
いつのまにやらガーガー寝てて、起きたら朝6時。
もちろん、朝風呂を楽しみます。
ヒマさえあれば入っちゃう。贅沢だね。

朝食はグッと雰囲気代えて、和食です。



ご飯も味噌汁もおかわりして、食が進みます。
どーも卵かけご飯が無性に食べたくなって、
ダメ元で頼んでみたら、スっと出してくれました。嬉しいなー。
お礼のメッセージ代わりにこんな感じで^^



食後は中庭に出てみました。霧が濃くて、幻想的。



ここで式の直後にライブやったんだよねー。







思い出すなあ。ガラにもなくじーんと来ちゃうなあ。
霧の深い朝で雰囲気あって、余計に増幅されちゃうよ(笑)。
ありとあらゆる所でお世話になった人々に集まってもらったし、
そもそもウチの家族が5人揃うこと自体、奇跡的なことだから(笑)、
ただ結婚への感慨と言うことだけじゃなくて、
自分の人生の節目になってるんだよね。
みんなのおかげでここまで来られたなあ、という実感。
本当に気持ちのいい人々との出会いに恵まれたなあ、という感謝。
僕もまた、みんなのお祝いには駆けつけたいし、ピンチには助けになりたいと思う。
そのためにもみんないつまでも元気でいてくれればなあと願う。



ここで明け方までみんなと話してたっけ。


思い出に耽ってたら、ぶーんとハチが飛んできた。
彼らも朝ご飯の時間らしく、よく見ると近くの木の花という花にいる。
そーっと退散して部屋に戻り、出発の準備。
そう、今日はあくまで半休。これから仕事なのです。
あまりにも別世界過ぎて忘れちゃうけどね。
いっそここに住んで通勤しようか。片道3時間(笑)。

名残惜しくチェックアウト。
するとスタッフさんから電話を手渡され、出てみると昨日のディレクターKさん。
今日は歯医者だからそちらに行けなくて…とのこと。
わざわざチェックアウトの時間に合わせて電話をくれたのだ。
最後までニクイなー^^
絶対また来るからねー。

ホテルのクルマで(送迎車が高級車ばっかりなんだよ)
なんちゃってセレブ感を味わいながら、強羅の駅まで送って戴く。
で、電車にはまだ時間があるので、強羅付近を散策してみることに。



強羅駅前でこんな霧だよ。すごいでしょ。
強羅公園の周りを巡って、
Kさんのオススメで次に来ようと思ってるレストラン「ITOH DINING by NOBU」をチェックし、
急な坂道をずーっと登り、ガラス工芸の店で土産を買い、
ケーブルカーに乗って強羅駅に戻ります。



霧の中からヌッとケーブルカーが出てくる(笑)


そして行く手も真っ白。


強羅から箱根湯本まで、
もう何回乗ったか箱根登山鉄道、おなじみのスイッチバック。
うとうとしてたら湯本について、小田原に出て、新幹線。
僕が東京駅に来ると必ず買う「四谷十三里屋」のカリカリ大学芋をゲットし、
家へ帰る嫁とわかれて新浦安へ。
ここまでのすべてが夢だったかのような、当たり前すぎる日常の再開です。
しかしこの地に足つけた日常の積み重ねの果てに、たまにこういうご褒美が来る。
それを楽しみに、また仕事に励むのであった。
オトナじゃ。実にオトナな帰結じゃ。

昨日今日は完全にセルフな旅日記ですね。すんません。
でも本当にいいところなんで、ぜひ皆さんもどうぞ!

箱根へ行く

2011-09-19 16:34:05 | いぶたろう旅日記
本当に去年は何度箱根に足を運んだことか。
しかし何度行っても飽きない。
特別な思い出も刻まれたことで、何か神聖な場所になっている気がする(笑)

今回は1周年記念ということで、思い出の地を訪ねながら、
1年前はどうしてた…なんてことを思い返しながらの旅。
第2候補だったレストランでの食事も楽しみだったし、
式場のスタッフの皆さんとお会いできるのも何よりの楽しみだった。
新幹線で小田原へ行き、乗り換えて箱根湯本まで。
ここまではもう慣れたものです。
むちゃくちゃ混んでましたが、これももう慣れたものです(笑)。
で、今回は湯本からバスに乗って仙石原へ。



珍しく朝余裕を持って出かけたので、混雑でバスが来なくても焦らない。
そのうち臨時バスを出してくれて、スムーズに移動。
予約の20分前にレストランに着いちゃった。おっとなー。



イイ感じでしょ?



庭園もこんな感じ。野外パーティも出来るんだって言ってたな。

都会の喧噪とは別次元。
静かで落ち着いた雰囲気を味わいながらテーブルへ。
年齢相応にオトナな感じの休日だな-。
コスプレイベントとかやってる36歳じゃなくて良かった-。

6000円のランチをオーダー。
前菜はビュッフェ形式で、好きなもの好きなだけどうぞって。
そうすると…



こうなるわなあ(笑)。

こういうレストランでは、必ず守られるお皿の余白の美学が…皆無。
これを人は「前菜」とは呼ぶまい。
年齢不相応にコドモな盛りつけだなー。
採り放題になると燃えてしまう36歳で哀しい。
しかも、おかわりできるのかな?と思って聞いてみたら、
冷たくあしらわれてさらに落ち込む。
いーじゃんよー、あんだけあんだからさー。
…って、前菜でどれだけ喰うつもりなんだおまえは(笑)。

この後パスタが出て、メインはこれ。


イベリコ豚。
うん、ウマイ。
嫁さんはワインを楽しんでいる。
負けじと僕はウィルキンソンのドライジンジャーを楽しんでいる(笑)。
久しぶりに緑のビンのヤツ飲んで、美味かったなー。
ペットボトルのとは味が違う気がするんだけど、気分の問題かな-?
あまりに美味かったんで、帰ってすぐネットでビンのヤツをケース買いしちゃったよ。

お腹いっぱいになって、続いて向かったのは嫁のリクエストで「ガラスの森美術館」。
僕は「形のある芸術」方面にとんと疎くって、
美術館とかもダメな口(良し悪しがホントにまったくわからない)なんだけど、
うーん、すんません、やっぱしここもそうでした(笑)。
美術品に関してはまったく興味なかったんだけど、
でもここは庭園がキレイ。これだけでも来た価値ある(失礼だなおい)。



カモもいるしね(動物園行け)。


これ、こういう雰囲気好きなんだよ。


あとこれ面白かった。ガラスで出来たススキ。


そんな感じでのんびり過ごしてたら、ふと携帯が鳴る。
なんと1年前に担当してくれたスタッフAさん。
「お迎えにいきますよ!」とのことでご厚意に甘えて、指定された近くの場所まで移動。
やがてやってきたのはチーフディレクターのKさん!直々にお迎えとは!
「息子よ~!」なんて言われながら、再開の抱擁(笑)。
この感じ。これですよこれ。

そしてお馴染みの、ラジオで親父もネタにした、
「まさかこの先にホテルがあるとは?」と思わせるに充分な山道。
これがまた隠れ家ぽくって味があるんです。
バイクで登ったときは大変だったなー。
でも、登っただけいいことあるよ。



これだもん。絶景。
しかもこちら側には建物あんまりないから、ディナーの時なんか強羅の夜景独り占め。
贅沢ですよー。

チェックインすると、スタッフさんみんな覚えててくれてて、
「みんなでどうやって驚かせようか、色々考えてたんですよ~!」
なんて言われちゃ、悪い気しないよね。
バーでドリンクを戴いて、しばし休憩の後、部屋へ案内されて…びっくり。
あれ?ちがうよ?ここ?
そう、今回は普通の部屋を取ってたはずなんですが…
チーフのはからいで、最上階・展望風呂付きの一番イイ部屋に!


いやっほーい!
ここは式の当日も両親に譲って泊まれなかった部屋。
しかも!



部屋にはバラの一輪挿しと手書きのメッセージカードが!
すげー(涙)おれらVIPだー(涙)。
なかなかここまでして貰えないよな-。
嬉しいよなー。これじゃ毎年来ちゃうよなー(笑)。

さっそく風呂を楽しんで、部屋でのんびりしていると、電話が。
何とチャペルを新装したそうで、僕らにも見せてくれるとか。
行ってみると…



あっ!壁がなくなってる!(笑)
だって1年前はこうだったんだよ。



それが、壁がなくなって完全オープンになってる。



近づくとこんな感じ。
星空が見えるんだよ。
日中は柔らかに陽射しが差し込む感じだね。



「鍵は開いてますからご自由にどうぞ」なんて言って、
今日はウェディングなくて使ってないはずなのに、
ちゃーんとキャンドルから何から全部キレイに本番同様のセッティングしてくれてあるんだよ。
本当に嬉しい心遣いだよね。
1周年をお祝いしてくれてるのが、言葉以上によく伝わってくる。
しかも、壇上にはまた、ちゃんとバラでしょ。



これね、ちゃんと意味があってさ、
僕が挙式の時、どうしても宗教的なオブジェがイヤで、
(信者でもないのに神に誓うなんて嘘くさいからね)
代わりに用意したのが『星の王子さま』をモチーフにしたプリザーブドフラワーのバラなんだ。
これね。



覚えててくれたんだよね。
さりげない、それでいて本当に温かい気遣いにあふれてる。
昨年に続き、忘れられない1周年だよ。

名残惜しいけどチャペルを後にして、
ライトアップされた通路を通って、ダイニングへ。


またここの食事が美味しいんだ。
残念ながら去年担当してくれたシェフ(イタリア語で祝辞を贈ってくれた)
は交代したそうなんだけど、
今度のシェフも腕利きで、負けず劣らずの素晴らしい料理。
パスタも絶品。



メインのお肉もやわらかいったら。



んで、最後のデザートでまたまたサプライズ。



スタッフのAさんが一生懸命書いてくれたチョコレートのメッセージ。
これは…もうたまんないっすよ。
何から何まで。
1年経ってなお、こんな風にお祝いしてくれるなんてね。
本当に、ここを選んで良かったと思える。

食事の後はテラスへ出て、
夜景を眺めながらコーヒー・紅茶を楽しむ。
なんて優雅なひとときなんだろう。
そこに仕事を終えて一息ついたKさんがやってこられて、
お仕事抜きで色々歓談。
1年前のこと、震災のこと、仕事のこと、などなど。
これがまたよかった。
ホテルとお客でありながら、その一線を絶妙な所で行き来する。
そこにプレミア感が生まれるんだよね。
心が通じ合うというのは本当に素敵なことだ。
やっぱり人間同士だから、ね。

とにかく、これ以上はないな、という記念日でした。
いいでしょ(笑)。

日本へ

2010-07-17 14:28:00 | いぶたろう旅日記
FAAA国際空港を後にして、エアタヒチに乗り込みます。
来るときにはあんなに感動した風景が、
あんなにワクワクしながら乗り込んだ乗り物が、
どうして帰るときにはこんなにも寂しく感じられるのであろうか。
タラップを一段一段、後ろ髪を引かれながら登っていきます。
周りの風景を動画に収めながら。

すると、カメラに映り込む人影が。
「ビリー」と名乗る、めっちゃくちゃ陽気な外国人でした。
何人か聞くの忘れたけど、これからパリへ行くんだって言ってたなあ。
フランスなまりもなかったように思うけど、何人でしょうね。
とかく陽気で色々話しかけてくれて、座席まで案内してくれて(笑)。
座席が離れちゃったのが残念だったけど、
この後もロスの空港で僕の姿を見かけるや声をかけてくれて、
キゲンの悪そうな空港係員が早口の英語でまくし立てて、
どこへ行ったらいいのかよくわからんなー、
という時にも取り次いでくれました。
ありがとうビリ−。今頃パリにいるのかな。
まさかスイスの山には行ってないだろうな。
そして、やっぱり寒いエアタヒチ。
クーラーきかせすぎなのか、外気から守り切れてないのか(笑)。
機内はブルーとグリーンでまとめられてて、雰囲気はすごくいいんだけどねー。
寒い(笑)。
となりにいたフランス人はがたがた震えてました。
この人は英語ダメで、フランス語オンリーだったから、
コミュニケーションとれなかったんだよね。面白そうな人だったんだけど。

さて、いつでもどこでも寝られるのが僕の特技です。
というわけで寒い狭いエコノミーでも、僕はしっかり眠れます。
読みたい本を7~8冊持ってったんだけど、向こうではそんなの手に取りもしなくって、
もっぱら飛行機の中で読みました。
でも、読んでるウチに気づくと寝てるんだよね。
で、飛行機ってとにかく食べ物出してくるのね(笑)。
なんかずっと腹一杯だったような気がするよ。

てな感じで目覚めるとロサンゼルス。
行きはもう嬉しくって嬉しくって、着陸まで動画まわしてたくらいなんだけど、
もう飛行機もこれだけ乗ると、どうってことなくなりますね。
ロスの町にも出てみたかったんだけど、なんせ空港だからね。
周りには何があるってわけでもなし、時間もそんなにない(3時間って半端だね)、
てなわけで空港内散策です。

まずは本場のマクドナルド。
食べてみたかったんだけど機内食でお腹いっぱい(笑)。
でかいと噂のバーガーを見てみたかった。

そしてこんなコーナーも。
さすがに21世紀と言うべきか、そんなに誤解もなく、普通でした。
しかし、こういうの見ちゃうと普通に高速のサービスエリアだよね(笑)。

でっかいグリルで直火で焼いてます。
こういうの見せてくれるのがイイよね。

これは全日空かな。ジェットの吸気口にうずまき書いてあるのがおかしくて、一枚。
ショップを冷やかして、ドルをちびっと使う楽しみを味わって、
いよいよ帰国の途につきます。

行きと同じシンガポール航空です。
あとで旅慣れた人に聞いたら、評判のいい航空会社のようです。
実際、機内食も美味しかったし、添乗員も丁寧だったな。
制服が独特でキレイですね。

乗り込めば、また機内食が待ってる(笑)。
でもシンガポール航空のはうまいんだよね。完食しちゃった。
読んだり寝たり食べたりしているウチに、日本が近づいてきます。
帰ってしまえば、再び日常の怒濤が押し寄せてくる。
そう思うと退屈な飛行機の中の時間すら、いとおしく思えてしまう。

・・・さて、このまま帰っていいものだろうか。

こんな気持ちのまま帰って、僕は世知辛い日本のどこに身を置けばいいのだろうか。
「人間に主体がなく、時間に隷属するかのような」人生。
それはよく国語でも題材になるテーマだけども、このところ何となく感じていた部分。

この旅行ではっきりとした。
僕は、渇いている。

生きているという「感触」もなく生きている。
生きるために生きざるを得ず、やむにやまれず生きている。
やりたいこともやらずに、常に人の顔色を窺い、
「前年同期比」なんて冷たい数字に一喜一憂しながら、
他人の要求や無責任な期待に応えてばかりいる。
そしてそれが「オトナだね」なんて賞賛されてしまう、
そんな日本社会で送る人生とはいったい。
「スポンサーは絶対です」なんて、鬼の首とったような顔で下卑たことのたまう
(というかこれたぶん「クライアント」のまちがいだと思うんだけど)
歪んだ消費者主権意識に凝り固まった、
くっだらない連中の相手をしなければならない空虚感はどこに行けば逃れられるのか。
身にしみて感じる。

もっとも、人生なんて言ってみたところで、
その実、生まれてきてしまった存在の、死ぬまでのヒマつぶしに過ぎないわけで、
人生の意義がどうのこうのと考えるまもなく、
飢え、渇き、間引かれ、殺され、病に倒れ、他人の都合に巻き込まれ、
思いがけずに短い生を終えた人も多くいたわけで。
オンボロ戦闘機や魚雷に積まれて自爆させられた人だったりね。
あるいは、天寿を全う出来たとしても、
カチコチの男尊女卑社会にあって、一生を夫と子どもの世話に費やした女性とか。
平凡な人生の中に安心を見いだしたり、空虚を感じたり、
波瀾万丈の人生に後悔を残したり、充実感を抱いたり、
色々言い出したらきりがないのはわかってる。

でも、僕の人生なんだ。
誰との比較も意味がない。
1回しかない人生で、残りもせいぜい50年くらいだとすれば、
何も考えずに生きるよりは、何かを胸に秘めて生きていた方がいい。
それが許される時代だ。
自分に何ができるか、まだまだ考えてみたい。
夢とうつつの間をさまよっている間に、
飛行機は着実に現実社会へ僕を導いて、気がつくとそこは成田。
なんだかんだ言っても、こんな表示を見ると嬉しくなる。
そうか、もう一生懸命英語に置き換えなくてもいいんだ(笑)。
元気で帰ってきました。
帰りの空港リムジンバスから見る夕焼けです。
日本のそれも、棄てたもんじゃあ、ない。

素晴らしい旅行だった。
明日からはまた、日常だ。
とても幸せなことに、
僕には僕を待ってくれている家族がいて、仲間がいて、生徒たちがいる。
彼らがいる限り、僕の生きる意味も決して小さくはないのだろう。

人生至る所に青山あり、とか。
どこにだって苦しみがあり、楽しみがあるはずなんだ。
僕は世界というやつを垣間見た。
僕はまだまだ、日本でやっていないこともあるし、
世界で見なければならないこともたくさんある。
この気持ちを失いさえしなければ、どこにだって行ける。

こんなに大きな世界の中の、こんな小さな日本で、
何があったって、折れるものか。
生きていくんだ。

最後の夜

2010-07-16 14:26:59 | いぶたろう旅日記
最終日まで遊びつくして、ホテルに帰ると荷物整理。
とうとうモーレア島ともお別れです。
絶対また来るぞ!の誓いを胸に、しみじみモードでポーターを呼んだら、
やって来たのが陽気なタヒチアン。
この人は日本語もいくつかしゃべれて、
上手だねって誉めてあげたらすっかり上機嫌。
「コマネチ」「アイーン」と知ってる限りのギャグをやってくれる(笑)。
何を教えとるんだ観光客(笑)。

チェックアウトを済ませ、ピックアップに乗り込みます。
今度こそしみじみくるかな…と思ってたら、
またこのピックアップのドライバーのおっちゃんがナイスキャラ。

運「あなたは英語の発音上手だね?」
息「まじっすか」
運「どうやって勉強したんだい?」
息「イヤ、洋楽好きでよく聞いてたし、歌ってたから、そのおかげかな…?」
運「それはグレートな方法だ。だけどもっと簡単な方法があるんだぜ」
息「どうすんの?」
運「簡単さ、ガールフレンドをいっぱいつくるのさぁ!」

こんな感じ(笑)。

運「俺はアメリカに行ったとき、毎週ガールフレンドをつくってたぜ!」

で、高らかに笑ってんの。憎めないやつだ。
んで、これは行きに続いて2回目なんだけど、
「ちょっと待っててくれ」って、民家の前で停まって、
なんだろうと思ったら家族が乗ってくる(笑)。
この時は息子さんが乗ってきて、しかもDS持参。
なんでもゲームを買いに行くんだそうだ。
このノリ、日本ではあり得ないよね(笑)。
しかもこのおっちゃん、事業家らしくって、いくつかオフィス持ってるって、
あっちこっちの建物指してあれも俺のだとかって言うんだけど、
だったらドライバーなんてやってないよなあ(笑)。

で、とどめが

運「家が6つくらいあってね、ワイフもそれだけいるってことさぁ!
・・・・おっと、こいつはいけねえ、おい、母ちゃんに言うなよ!」

って子どもをこづいてんの(笑)。
この頃には僕も多少は英語になれてきて、
たどたどしいながらも会話が成立するから楽しくてしょうがない。
まだまだ、最後まで何があるかわからんね,この旅行。

で、このおっちゃんにモーレアの空港まで運んでもらって、
手続きしてたらまた野良犬(笑)。
年取った雌犬で、エサくれ~って観光客の間を歩き回るの。
世界中でそんな空港ここだけじゃねえか(笑)。
夜の空港は滑走路がキレイだよね。
地面に並んだ光の列に、行きと同型のタヒチ行きプロペラ機が降りてきました。
これに乗ってまずはパペーテに戻ります。
パペーテについたのは19時くらいで、国際線の出発は23時。
時間がたっぷりあるんで、もう一回ルロットへ行ってきました。
タヒチ最後の食事だし、タヒチらしいところでね。
こないだと違う店を選んでクレープをつまみ、
また店を変えて人なつこいタヒチアンのいる中華の店へ。
中華焼きそばと
山盛りの鳥の唐揚げです。
やっぱり、案の定、期待に違わず、ウマイ(涙)
腹一杯になって、港の周りを散歩します。
夜の港は雰囲気最高ですね。
ルロット近くの広場では、子どもが走り回って遊んでます。これも日本ではこの時間には見ない光景だね。
出発2時間前になって、泣く泣くファアア国際空港へ。帰りたくねえよお(涙)。
搭乗手続しようと思ったら長蛇の列で、しばし空港散策。
これ、タヒチのパトカー。威圧感ないね~(笑)。
非常灯はヒビ入ってるし、あちこちこすった後あるし(笑)。
これが男女トイレの表示なんだけど、わかりやすいよね(笑)
ほんとにこんな人が空港でドラムに合わせて踊ってたりすんだぜ。
これは何かの懸賞かな?
東芝のテレビ、任天堂Wiiなどなど、日本製品ばっかしなのにビックリ。
母国製品があこがれの対象ってのは、悪い気しないよね。
ほんとに、名残惜しいんですよわたし。
だけどしょうがないね。
後ろ髪をまとめてつかまれながら、楽園を後にしました。
うへー、また19時間飛行機に乗るのか(笑)。

山もあるのさ

2010-07-15 22:55:23 | いぶたろう旅日記
ついにこの朝を迎えてしまった・・・。

今日の夜にはこの夢のような島を離れ、
喧噪渦巻く世知辛い日本へ帰らねばならないのです。
う~ん、ツライ。
でもまだまだここにいるわけで、最後の最後までしっかり楽しんで帰ろうと思いますけども。


最終日は何をしようか。
考えた末に、海はだいたいひと通りやれたので、
今度は山へ行こうと言うことで、
ATV(All Terrain Vehicle=全地形対応車両:四輪バギー)ツアーを申し込みました。
スタートは2時半ということだったので、
それまでお世話になったインターコンチでゆっくり過ごすことに。
プールサイドのレストランで朝食です。

お約束だぜポワソンクリュ。
それに「sushi」を見つけたので試しにオーダー。
あとはスモークサーモンだったかな。
スシはやっぱりイマイチ(シャリがダメなんだよね)だったけど、
それにしたって魚がうまい。
そして何と言ってもパンがうまい。
俺、この島来てからウマイしか言ってない(笑)。

その後はビーチに出てみると、浜辺でなにやら作業中。
近づいてみると、手作りパレオを染めているのでした。
オーダーメイドで、好きな色と材質の布を選び、
染めた後に抜きたい柄のパーツを置いて、日干しすると完成。
説明を聞いているウチに欲しくなってきて、
しかも手作りなのにお値段も安い(土産物屋で6000~9000XFPするのが2000~3000XFP)
ということで、僕もオリジナルパレオをオーダーしました。
巻きはしませんが(笑)カベに張るにはいいよね。
大好きなワインレッドをベースに選び、そこに皆既日食のイメージで染めてくれないか?
と聞いたら大喜びでやってくれることに。
まずは絞り染めで日蝕の形を作ります
こんな感じになるわけですね。
で、そこにパーツを置いていって、太陽にさらす。
今回体験した色んなことを象徴するパーツを置いていきます。
するとこうなります。
これ、イイよね、モーレアの太陽に焼き付けられてさ、最高じゃない?
20分ほど待って、できあがったのがこちら。
すっかりお気に入り。
帰ってリビングに張ろう。
さて、時間になったので集合場所へ。
待っていたのはこれです。
これに乗って山を、川を、森を、パイナップル畑を駆け巡るのです。
操作方法も至ってシンプル、国際免許も不要でした。
すんごいパワフルでね。急坂でも岩場でも川でもぬかるみでも、みんな走破しちゃう。
エキサイティングの一言。
操作をだいたい覚えたら、ガイドについて出発です。
途中のなんてことない景色がいちいちキレイなんだよ。
やがて舗装道を抜けて、いよいよ山へ入ります。
こんな感じの道が続くんだよ。
川だって越えちゃいます。
パイナップル畑…というかプランテーションだね、間の道を抜けていきます。
赤ちゃんパイナップルってこんなんだよ。
で、これが現地の硬貨のデザインにも採用されている、バリハイ山。
ゴーギャンがかつて「古城のようだ」と形容したという、
形の変わった山がたくさんあります。
これなんかはよく見ると「穴」が空いてるんだよ。
(穴あき山のデザインのお土産もある)
本当に走っていて気持ちいい風景が続きます。
ちょこっとデジカメ向けて撮っただけなのに、市販の写真集みたいでしょ。
ぶたさんもいます。
森の中の川に辿り着きました。
のら犬もいます。多いんだよね。空港にもいたし。
年寄り犬も多いところを見ると、島のみんなで飼ってる感じかな?
だいぶ登ってきました。絶景です。
みんなで記念写真。サミットみてえ(笑)
そしてとうとう、島で見る最後の夕陽です。
この次に入り日を見るのは日本なんだよなあ。

これ何かの映画じゃないの

2010-07-14 22:34:23 | いぶたろう旅日記
夢のような日々が過ぎ去っていきます。
何ものにも追われず、時間の流れは確かにゆっくりなんだけど、
不思議なくらいあっという間。
夢の中なんじゃないかという感覚がいちばんしっくりくる。

昨日までの何もかもが素晴らしすぎて、これ以上ないんじゃないかと思ったけれど、
まだまだあったんだねー、これが。
とにかくこの旅行中は1日たりとも、ほんの1時間ばかりも、
ムダな時間、つまんない時間、退屈な時間がなかったよ。
完全にストレスフリーの毎日。こんなの何年ぶりだろうね。
何度も言うけれど、本当に贅沢な時間でした。

で、今日はと言えば「ヒルトンにお呼ばれ・その2」です。
今回残念ながらヒルトンに泊まれなかったんだけど、
そのことをとっても気にして下さってて、
よかったら一日ヒルトンで過ごしませんか、と言って戴いたんですね。
僕は僕でインターコンチも気に入ってるんで、どうということもないんだけど、
せっかくのお誘いだからと思って喜んで受けました。

ヒルトンはもうね、完璧に洗練されたホテルだね。
隅から隅まで上品なつくりになっていて、落ち着ける雰囲気。
朝起きてしばらくしたらピックアップが来てくれて、
ついたらまた出迎えてくれて、シュノーケルのセットを貸してくれて。
ヒルトンの敷地内に、モーレア島でも指折りの美しいラグーンがあって、

絶好のシュノーケリングスポットがあるんですよ。

シュノーケルなんてやったことないし、基本マリンスポーツは苦手だったんだけど、
せっかくのチャンスだし、何事も挑戦でしょ。
意を決してチャレンジしましたよ。

そしたら!!

いやー、やっぱりなんでもやってみるもんだね。
世界観が変わってしまいました。
最初はおっかなびっくりで、足のつくとこですら水飲んで大変だったんだけど、
慣れたらコツがつかめてきて、そうしたらもう楽しい楽しい。
僕は泳ぎは不得意なんだけど、泳げなくてもOKね。
浮いてるだけで楽しい。
そこら中に珊瑚礁があって、色とりどりの魚たちがつっついて食べてるんだけど、
近づいても全然逃げないの。
こっちをじーっと見てるヤツもいて。
なんだか生徒に似てるヤツもいて(笑)。
僕が泳ぐと影が出来るから、その下を群れなして泳いだりするんだよ。
何これ。まんまディズニーの世界(笑)。
係留してある船の下とか、橋の下には陽射しを避けて無数の魚が居て、
眺めてるだけで楽しい。
2時間以上ずーっと浮いてました。

泳いだらお腹も空いてきて、ビーチに備え付けてあるリクライニングに戻ったら、

なんだかメニューが置いてある。
何の気ナシに眺めていたら、ビーチボーイがそれに気づいて、注文取りに来てくれた。
え?てこた、このままここで食えるの??
これまた贅沢だよね。
で、お気に入りのポワソンクリュと、
エビの串焼きと、


でーっかいハンバーガーをオーダー。


したら「ポテトはいかが?」なんてマックみたいなセリフがあって、
もちろん戴きます。

ご存じの通り、マックみたいなバーガーとポテトじゃなくて、
お皿に載って出てくるのね。
小瓶に入ったハニーマスタードとケチャップも付けてくれる。
これがまたうまいんだ。

一品1500~2000XPFと値段も張るんだけど、それに違わぬ美味しさです。
またビーチで食べるから一段と、ね。


うまそうに喰ってると、羨ましそうにニワトリが(笑)。
ビーチにニワトリ??
ま、いーかと思ってパンくずをくれてやりました。
屋根の上にはこんなゲストも。
もうホント、「楽園」だよね。

たらふく食べたら眠くなって、少しまどろんで。
今度はプールで泳いでみたり、あちこち歩き回ったり。
これがタヒチのシンボル、「ティアレ・タヒチ」です。

桟橋がずっと海に続いてて、
その先にいくつもの水上バンガローがつながってる。

先の先まで行くと絶景のポジションがあって、

ここで夕陽見たら最高だな、と思ってベンチを動かして、ずっと海を眺めてました。

そしたら、この夕陽ですよ。最高ですね。


日本人も何人かいて、日蝕ツアーの人もいたんで、
イースター島はどうだったみたいな話を聞いてました。
海外で日本人に会うのイヤがる人もいるけれど、僕はそうでもないな。
なんてーかな、日本人を厭がるのって、結局それが「ザ・日本人」なんだよね。
卑下することも勘違いすることもなく、ひとりひとりが毅然としてればいいんじゃないの。
ただ、気さくに陽気に話しかけてくる外国人を見ていると、
確かにだまーってる日本人って、何考えてるかわかんないように映るかもしれないやね(笑)。
「Hello」とか「How are you?」とか「see you」にぴたり来る日本語がないのがいけないのかも。
敬語の存在も距離感を保つよね。
文化の問題だから一口に良いの悪いの言えないけれど、
若いウチにこういう文化に触れておくことは、グローバル時代ではきっと大きな意義があるだろうね。
外国へどんどん行けば良いんだよ。航空料金も思い切って安くしてさ。
またはひょっとしたら、関西弁を標準語にしたら全部解決するかもしれない(笑)。
東京の気取り文化、よそ者文化がよくないんだきっと(笑)。

ヒルトン滞在中もミホさんがあれこれ気を配ってくれて、
帰りのピックアップもばっちりでした。
もうほんと、至れり尽くせりです。

早いもので、本当に早いもので、今日はモーレア島最後の夜。

たくさん泳いだから疲れてはいたんだけど、名残惜しくてしょうがなくて、
いつまでもバンガローの周りで月と星を眺めて、
遠くから聴こえるタヒチアンダンスのドラムに耳を澄ませ、
最後の夜を噛みしめていましたとさ。

「こんなの初めて」と「予想外だ」のてんこ盛り

2010-07-13 00:34:50 | いぶたろう旅日記
目覚めると午前5時。
♪時間はふったりをぅ朝にしてぇ~♪
はモーニングムーンだっけ。
本当にこっち来てから目覚めがイイ。
時差がちょうどいいのかしら。
今日も気持ちよく目覚めて、ふと見ると夜明け前。
全面に広がる水平線の彼方が赤く染まって、
やがて一筋の光が差したかと思うと、つい2日前に派手なショーを演じた太陽がお目見え。
あんまり気持ちいいんで、テラスで朝食をとることに。

夕べお土産でもらったパイナップルをつつく。
これが信じられないほど甘いの。
同じくだものとは思えない。芯まで食えちゃう。
カルフールで買ったパンがあったから、チョコペーストやチーズクリームを塗ってぱくつく。
うまいんだこんなのが。
そもそもパンがうまいんだよね。
海辺の朝を楽しんでると、食べ終わったパイナップルを、
小鳥が分けてくれ~と飛んでくる。

なんともディズニーの世界(笑)。
それを横目にテラスで読書。これもぜいたくだよね。
そんなこんなで午前中をゆーっくり過ごす。

飽きたら海に飛び込んで、シャワーにかかって、
さて今日はどうしようかな、とパンフレットを眺めてたら、
ホテルの用意したいくつかのアクティビティがあって、
その中に水上スキーを発見。
これはやってみたいぞ。
ということで、マリンスポーツ食わず嫌いのこの私が、
南国の空気に浮かれ果ててジェットスキーにチャレンジです。


コンシュルジュに聞いたら13時半からなら予約が取れるっていうんで、
それを頼んでホテル内を散策。
賢いイルカに拍手を送り、

砂浜をほてほてと歩き、

もうただここにいるだけで楽しいのね。

ビーチの受付へ行くと、何度教えても僕のことを
「ケンドー!」
と呼ぶ(ケンコバかわしゃ)陽気なタヒチアンのとこで受付を済ませ、
さわやかナイスガイな「アモウ」という名のインストラクターに案内されてジェットへ。
YAMAHAって書いてある安心感(笑)。
いや、日本って偉大ですよ。至る所で日本メーカー見るもん。
タヒチでもモーレアでもクーラーはダイキンと富士通だし、
車はTOYOTAだし、テレビはSONYだし。
みんな日本のは性能は最高だけど高いって言うね。
だから車はヒュンダイに乗るんだって。
中国製のはやっぱし評判悪い。「ちょっと乗るとアイヤイヤ~」って言ってた(笑)。
だから日本にはリアルなイメージこそないものの、
日本製品を通じて何となくイイ印象はあるみたいだよ。

で、操作方法聞こうと思ったら、
「OKOK.it's so easy!」の一言。
で、乗れっての。マジか。
でも、確かに簡単なのね。シンプルな操作体系。
スイッチ入れてレバーを引いたら…
ぐおぉぉ~~~ん!
最初はびびったけど、そのうち慣れてきた。
塩水もはねまくり。波に乗りまくり。最高。これ楽しい。
残念ながらさすがに写真は撮れなかったんだけど、
これは目から鱗でしたね。楽しすぎる。
何でこれ今までやんなかったんだろう、と思った。
本当に海の上を滑るように進んでいくんだよ。
海の上から見るモーレアの全景やクック湾、バリハイの山や、
水上バンガローの景色がもう言葉に出来ないくらいキレイなの。
1時間のセットだったんだけど、あっという間だったね。

帰ってきてからはプールで泳いでたんだけど、

ここでスーザンと名乗る、年配の女性に話しかけられて、
そのグループと友達になった。


スーザンはカリフォルニア大の案内員をやっていて、
日蝕が大好きでかれこれ7回目になるんだそうだ。
ものすごくフレンドリーで、にこやかで、ゆっくり話してくれるから会話もしやすい。
英語でこんなに長いこと話したの初めてじゃないかな。
色んな話をしたよ。
シュワルツェネガー知事はどうだ?とか、ダメよアレは、とか。
ビートルズ好きだとか、じゃあ一緒に歌おうとか。
歌は話が早くていいね。やっぱり音楽こそ共通語ですよ。
一緒にビーチでパイナップル食って、
無数に転がる巨大なナマコをつっついたよ。
何とか言ってるのがどうしても聞き取れなくて、何度も聞き返してたんだけど、
「cucumber」だった。
ナマコさしてキュウリみたいって言ってんのね(笑)。
こういう基本的な単語でも、会話にすっと混じってるとわかんないときあるね。
耳を鍛えたいねー。

夕方になって約束の時刻になったので、スーザンたちに別れを告げて、
バンガローで着替えます。
久しぶりの襟付きシャツに、クツっぽいサンダル。
南国ドレスコードはネクタイやスラックスは要らないんだけど、
短パン・サンダル・TシャツはNG。
で、なんでこんなコトしてるかと言えば・・・

ヒルトンにお呼ばれしちゃったのです。

ブッキングのことですごく気にしてくれてて、
部屋にも高そうなシャンパン入れてくれてたんだけど、
俺、飲めないじゃん(笑)。
そんで、夕食どうですかってんで、お呼ばれされちゃったんですよ。
嬉しいじゃないですか。

6時のピックアップでヒルトンに向かうと、
そこではきれいな日本人女性のスタッフさんがお出迎え。
そらまあ、恐縮しますわね。
この人、ヒルトンのアジア地区の営業部長さんなんだけど、
昔、僕の親父とこちらで一緒にお仕事されたそうで、とってもよくしてくれました。
で、どこに案内されたかと言えば、ビーチ。
見てびっくりよ。

ビーチにテーブルセットが置いてあって、周囲はトーチですよ、
そこでフルコースってんだからこんちきしょーい。

何?俺?なんちゃってセレブ?うわーい。
これはすごかったですねー。
しかも途中でテーブルに総支配人まで出て来て挨拶されちゃうんだもん。
なんちゃってVIPじゃないですか。マジですか。どっきりでしょこれ。カメラどこ。
いやー、何もかもが予想外。予告無しだもんな-。
しかも、出てくる料理がうまいのなんの。

バチ当たる、俺、絶対バチ当たる、帰り飛行機落ちるんじゃないか、人生最後の思い出ならいっか、
そんなことばっかり考えてました(笑)。

親父の昔話とかも聞けたんだけど、
ホント、タヒチではかなりの有名人らしいです。
タヒチで旅行関係の仕事やってる日本人で、知らない人はいないんじゃないかって。
僕はその頃の親父とはあんまり連絡とってなかったから、新鮮でね。
人から伝え聞く父親の横顔ってのは面白いですよ。
不思議と誇りにも思うしね。
まあ、僕の場合は、父譲りの反骨心か、単なるへそ曲がりか、
「父親が偉いからって、その子どもがエバルのはイヤラシイ」
ていう自制の念が先だって、気を遣ってしまうんだけども。
やっぱしね、そう見えちゃったらそれこそDAIG○みたいでものすご~~くイヤだから、
そこは注意してたつもりなんだけど、
でもやっぱこの雰囲気の中メシもウマイとなると顔はゆるむよな~(笑)。

まあ、もろもろお話しているウチに、僕の人柄も解ってもらえたみたいで、
リラックスして楽しく過ごせたからよかったですよ。
ミホさんというこの女性、英語もフランス語も堪能で、
すごく上品な物腰の方なんですが、全然気取ったところがなくって、
さばけたところもあって、とっても話しやすい、いい人です。
ソフトなイイ声してるんですよ。
したら、昔はメタルのDJやってたとか(笑)。
何と言ってもホルモン(焼肉のね)好きってのがいい。何者なんだアンタ(笑)。
タヒチアンミュージックのことも少し話題に上ったんだけど、
ちゃ~んと覚えててくれてて、帰国後に職場に入ったら、
ヒルトンの封筒でCDが届いてた。
やるなあ~ミホさん、ニクイよなぁ~~。
もうどうお礼をしたらいいかわからないよ(笑)。

昨日とは対照的に楽しい夜を過ごして、宿に帰ってみると、水の中になんかいる!

なんと見渡す限りウニ(笑)。

すげー。超贅沢。喰いてえ。
タヒチアンはウニ喰わないのかな。
元々、土の恵みも豊富な上に、簡単に魚がたくさん捕れるので、
争いがなかった土地だったと言うけれど、これなら納得だよね。
そして部屋に入ってみると、今度は天井になんかいる!


gecko、ヤモリですね。
もう、毎日毎日予想外でたまんないよ(笑)。


遙か海を越えても、そこには歌があるのだった

2010-07-12 17:57:39 | いぶたろう旅日記
目覚めるとまだ午前3時半。
日本時間では夜の10時半。
もうよくわからない睡眠リズムです。それもいつものことか。
翌朝はモーレア島に向けて発つので、ごそごそ荷物整理を始めました。
ふと気づけば、明日は親父の誕生日。
でも日本時間ではあとちょっとで終わり。
てなわけで国際電話にトライ。
この旅行のために携帯買い換えたんだもんね。
で、親父にお祝いとお礼の電話を。
昔と違って、もうなんか構えずにこういうことができるのが嬉しいね。

さてなんやかやしているウチに夜も明けて、8時半にチェックアウト。
ラディソンは素敵なホテルだったけど、
今回は日蝕がらみで実質2泊しかしていないし、
ほとんどここにいる間は寝てたからなあ。
今度来ることがあったら、ゆっくり過ごしてみたいホテルだね。

今度の滞在地はモーレア島です。
タヒチの姉妹島で、すぐおとなりにあるハート型の島です。
船でも行けるんだけど、しばらく船は乗りたくない(笑)ってことで、
「エア・モーレア」という国内線でひとっ飛びです。
国内線の空港は手作り感満載で、イイ味出てます。

プロペラ機は初めて…かな?幼いときに乗ったかも知れないけど。
飛行機って意外と手軽な乗り物なんだな~とか思ってしまう。

んでもってのんびりしてるかと思いきや、結構速いんだよね。10分くらいで着いちゃう。
高度がちょうど良くってね。景色がキレイに見えるんだ。

飛行機から眺めた海がこんな感じに見えて最高。

モーレアの空港からは送迎のバスに乗って、

こんな眺めを楽しみながら海沿いにホテルへ向かいます。
中でイタリア人のハネムーンカップルと知り合って、盛り上がっちゃった。

タヒチアンもイタリアンもみんな英語で話してくれるんだけど、
やはりお互い母国語じゃないからていねいで、聞き取りやすいんだよね。
でもフランス人の英語は別ね。
早口で発音もはっきりしなくて、とにかく聞き取れない(笑)。
最終日、帰りのエアタヒチで隣になったフランス人なんか典型的。
名前聞いたら「スチューピッド!」
・・・stupid?「バカ」じゃねえか(笑)。
何度聞き直してもわかんないのね。
他の単語でスペル聞いても「ウー」っていうでしょ。
俺知らなかったんだけど、「E」をそう発音するのね。
うーん、わからんよフランス語。第二外国語とらなかったしなあ(笑)。
ともあれ、イタリア人はめちゃくちゃイイヤツでした。
イタリアについてもあんまし知らないんだけど、
「サンタルチア」歌ってやれば良かったかな(笑)。
「かぶきあげ」を「Japanese rice cracker」とかいってあげたら喜んで食べてました(笑)。

でね、ホテルに着いたんですけども。

またこれがヤバイ。ヤバすぎる。むちゃくちゃ素敵。
ヒルトンの予定だったのがオーバーブッキングとかで、
インターコンチネンタルになったんだけども、
僕はこっちがすっかり気に入ってしまいました。

すごいでしょ?はっはあ、リゾートってこういうことなんですかあ、って感じ。


ちょうど今月の初めにリニューアル工事を終えて、プールが新しくなったんだとか。
いやあ、僕のために悪いねえ(笑)。
日本人スタッフがいるとのことで油断してたんだけど、
レセプションで聞いてみたら水曜まで休みだとか言うじゃないか。
とにかく何とか頑張って英語でチェックインしましたよ。
困ったら「あいたぺあぺあ」言いながらね。
やればできるじゃないか俺(笑)。


でね、ポーターが来るんだけど、これがどっからみてもタヒチアン。
日焼けして、精悍な顔つきで、たくましい肉体で、笑顔がさわやか。
ゴルフ場で乗ってるような、ミニカートに乗ってバンガローに案内されます。
で、たどり着いたのがここ。No.618。

うわ~お。


もう大はしゃぎですよ。
半分が水上でね、テラスがついててさ、そっから直で海に入れるんだぜ。

しかも、足下には色とりどりの熱帯魚がフツーに泳いでる!


テラスからの眺めはこんな感じ。一望の海。



そしたらこんな感じになっちゃうでしょ?


すんごい贅沢な時間を過ごせちゃうよこりゃ。
もう楽しくて楽しくて、あっちこっち散策しちゃう。

亀さんもいます。
こいつ、やるせねえんだ。
金網の所でずーっとごじごじしてんの。


ラグーンから敷地内まで浅瀬がつながってて、どこからでも海に入れる。

あっちこっちで記念撮影。貧乏性だね俺も。


しっかし、こんな贅沢許されるのかね。
いや許されなくてもするけど(笑)。
同じ地球の上でね、こんな世界があるなんてね。
今まで僕は何やってたんだろ、て思うよそりゃ。
狭い日本で、何でもわかった風な気でいて、
ここ数年で何やったかって仕事だけじゃない。
仕事か音楽かなんて、もうちっぽけなことですよここまで来たら。
とにかくこういう時間が欠けてたんだね、僕は。



僕の中で何かが確かに変わったね。

あっちゃこっちゃ歩き回って、イルカにも会って、
バンガローに戻ったら、とりあえずテラスから飛び込んでみました(笑)。

海の水も温かいね。
しかもフツーに周りを魚が泳いでる。
海で泳ぐのなんて何年ぶりだろう。海パン自体何年ぶりって感じだし。
海が似合わないことで有名な僕ですが、すっかり堪能しました。
海の水ってこんなにしょっぱいのね~。

やがて日が暮れて、夕べ最高の演出をしてくれた月と再会。

これまたキレイでねー。
もうありがとねー!って感じ。

6時の約束でピックアップが来て、夕食に出ます。
川口さん(ツアーの社長さん)と色々見てて、
ここ面白そうだね、と決まったのがレストラン「AITO」です。
川口さんも音楽が大好きな方で、僕ともそれですぐ盛り上がったんだけど、
(Pink Floydが決定打だった(笑) 思えば就職もクリムゾンで決まったんだった。プログレはいいのう)
「jazz,rock,blues…ライブミュージックの店」みたいなコピーで、
川口さんも行ったことないって言うから即決まり(笑)。
オーナーがここらあたりでは変人扱いされている人らしくて、あだ名が「キ○○イ」(笑)。
ホテルの人は「日本人の方にはあまりオススメしませんが…」みたいなこと言ってたらしいんだけど、
もうそれ聞いたらますます行きたくなっちゃってね。

ホテルからクルマで15分くらいかな。

ここなんですが、これが大当たり。
浜辺に面したものすごい雰囲気のいいお店。

砂浜の上にテーブルセットが出されてて、
すぐそこに打ち寄せる波の音を聞きながら料理が楽しめる。


もちろん、こんなゲストもいます(笑)。



こちらが川口さんです。もう、すんごい楽しい人。

でね、店はもうタヒチアン気質全快。
メニューにあるもの頼むじゃない?調子よく聞いておいて、
しばらくしてからトコトコやってきてさ、
「いやあ、アレなかったよ」とかいうのよ。笑顔で。
タヒチ語って「ごめんなさい」に相当する言葉がないのね。
眼と表情で気持ちが伝わるからだって言うんだけど、それもよくわかった(笑)。
で、代わりのもの頼むじゃない。
したら「まかしとけ、それもウマイぞ」って感じで行くんだけど、
またしばらくすると「それもちょっと今日はなかった」みたいなこと言うわけ(笑)。
逆にエビはないとか言ってたのが、「やはりあった」みたいな(笑)
世知辛い日本では考えられないこのユルさが最高。大好き。
で、紆余曲折の末に出てきた料理がこれ。

もんのすご~く待たされたんだけど、もんのすご~くウマイ!!
腕は確かですよ、うん。
でもグラスの大きさが不揃いなんだよなあ(笑)。
しかも出すのは遅かったくせに、皿の回収は早いの(笑)。
食べ終わるかどうかのタイミングで、「finished?」って、おい。
皿が足らないんじゃないか?って笑ってたんだけど。

で、音楽なんですが。
月曜日は「タヒチアンミュージック」の日だそうで、
年配の女性(?)がハワイアンウクレレとギターで歌ってくれてる。
まあ、これはこれで実に味わい深いし、そうそう楽しめないしね。
で、なんで(?)をつけたかというと、
タヒチ独特の文化で「マフ」とか「レレ」ってのがあるからなんですよ。
「マフ」は女性として育てられた男性で、「レレ」は 女装する人のことでね、
なぜか長男を女性として育てるという伝統があった名残なんだそうです。
非常に細やかで働き者、ポリネシアの文化では尊敬の対象にもなって、
いまでもサービス業などではよく見られるとか。
なんか、そんな感じだったんだよね。
優しい、いい声でね。楽器も上手。
しかも音感・リズム感が抜群にいいんだ。
楽譜もないから幼少期から耳で覚えていくスタイルだもんね。

タヒチアンミュージックは本当はタヒチアンウクレレを使うそうで、
それも聴いてみたかったんだけどね。残念ながらお店になかった。
8本の弦で、開放で「ソドミラ」になるというチューニング。
「タヒチくん」においてあったから少し弾かせてもらったんだけど、
バンジョーに似た感じの音でしたね。
基本的にタヒチの楽器は手作りで、弦は釣り糸だそうです。
ほかにもバケツにほうきを差してひもを張ったベースだとか、
スプーンを合わせて打楽器にしたりとか、イイ味なんですよ。
こういうの見てると日本のバンドマンがエラソーに、
楽器の鳴りがどうだの、機材がどうの、周波数がどうの、知ったかぶったり
コンディションがなんとか、やれRECモードだライブモードだと言い訳したり、
自分のへたくそ棚に上げて屁理屈こねてるのが恥ずかしくなりますね(笑)。
彼らは本当に楽しそうに歌うんだ。
これでいいじゃない、他に何がいるの?って感じ。
売れるとか売れないとか、コンセプトがどうだの、くだらないなあと思うよね。
音楽をビジネスにしなくて本当に良かったと思う。
タヒチが観光地化されなかった方が幸せだったかも知れないように、
音楽もビジネス化されないでいた方がもっと楽しいのかもしれないよね。

そんなこんなで食べ終わり、ちょっと話しかけ、
気がつくとセッションしてました(笑)。

川口さんもギターもって、タヒチアンからスタンダード、
最後は日本の歌「瀬戸の花嫁」教えてやる!とかってさ(笑)。

でもこれをすぐ覚えちゃうんだ。で、合わせてくる。
すごいよね。
僕もギター弾きたいけどほとんど弾けないから、
打楽器ないか?って聞いたら、出てきたのがこれ(笑)。

スティックはドラムのなんだけど、調理場から鍋やらボウルやら次々出てきて、
これもどうだ、これもいけるかとどんどん増えてくんだよ(笑)。
適当に並べてリズムパターンつくってたらみんな喜んじゃって、
もう大盛り上がり。
楽しい時間を過ごしてしまいました。

もう次も絶対ここね。

ホテルへ帰ったらまた夜景がキレイでね。
星もものすごい数。
「天の川」の意味が初めてわかったよ。ああこれか、確かに川だわ、って。
テラスでごろっと寝転んで、星と月を眺めてるウチに寝てました。
幸せです。




夢の風景

2010-07-11 17:56:34 | いぶたろう旅日記
さあ、いよいよ今晩は日蝕に向けて出航です。
今回はタヒチ島そのものは皆既帯のちょこっと外なので、
クルーザーで6時間ほど外洋に出て、
船上から観測するというプランです。
しかしまだ実感がない。
朝起きてまずびっくりしたのがテラスからの眺め。


前日夜に到着したときは真っ暗闇だったところに、
真っ青に澄んだ海!
この寝起きの悪さで有名な私が、
ベッドから跳ね起きてテラスへ一直線。
もう気に入っちゃって気に入っちゃって、

いぶろぐもここから更新です(笑)。

さて、この日は社長さんと、もうお一方、
現地にお住まいのコーディネーターさんと食事に出ました。

中華だったんですが、これが実にウマイ!

タヒチ、メシウマイです。メシウマイとこは良いとこです。

「ダリア」ってとこね。地元の人にも評判のお店です。
基本、フランス語じゃないと通じませんが、オススメです。

南太平洋、フランス領ポリネシアでなぜ中華?と思うかも知れませんが、
実はチャイニーズも結構多いんだそうです。
で、チャイニーズが「ツケ」文化を持ち込んで、
純朴なタヒチアンは後先考えずに使っちゃうもんだから、
いわゆる「カード破産」的なものが続発して、
次々チャイニーズにとられていっちゃったんだとか。
うーん。かつての我が身に照らして同情するなあ。
タヒチアンってほんっとに人が良いんだよ。
陽気でいつもニコニコしてて、親切で。
彼らがヨーロッパや中国と出会ったから、
タヒチが世界的な観光地として有名になって、
おかげで俺もこうして来られたわけだけど、
でも出会わずにおれたら彼らはもっと幸せだったかも知れないよなあ。
そのあたり、複雑です。
あ、いや、考えない考えない。
タヒチアンに教わった中で一番お気に入りの言葉を紹介しましょう。
こういうときは
「アイタ・ペアペア~!」
「気にしない気にしない」です(笑)。

親父の話題で盛り上がりながら、たらふく食べて、
食後は「タヒチくん」という日本人女性が経営するお土産屋さんに寄りました。

事前にネットで見つけてコンタクト取っておいたんですが、
実はここの女性店主も親父の友人であることが判明(笑)。
なんでも昔、親父がお好み焼きの鉄板をプレゼントしたんだとか(笑)。
そんなこんなで話も弾み、あれもいいこれもいいとなってしまい、
パレオ、コーヒー、タペストリー、モノイオイル、黒真珠等々、
総額12万CFPもの買い物をしてしまいました。
店主さんも人は良いんだけど、びた一文まけないんだもんなー(笑)。
しっかりしてるわ。大阪のおばちゃんだね(笑)。

そのあとはカルフールへ寄って買い出し。

ショッピングセンターなんて万国共通だけども、
これがまた楽しい!
服なんかサイズ超でかいの。XXXLとかあるんだぜ。
果物がみんなおいしそうでね。あとパンがうまい!
食材もいろいろで、豚の丸焼き用のパッケージもありました。

お茶が飲みたいんだけど、さすがに「おーいお茶」はない。
でも紅茶とかジュースは甘いんで、こうなると基本、水です。
水のうまさを知りました(笑)。

さて、このあとホテルに戻り、少し休憩。
ガーデンに降りてみました。

ちょっと空に向けてカメラを構えただけで、こんな映画みたいな写真がとれちゃう。



手入れの行き届いた、きれいな庭です。


夕陽が照りつけたりなんかしちゃって。


さて、準備を済ませたら、いよいよ港へ向けて出発。

夜11時に出て、現地到着は朝5時頃、日蝕観測は8時半頃、
というタイムテーブルです。

こーんなでっかいクルーザーに乗っていきます。
南十字星も初めて見ました。上の写真に写ってるんだけど、わかるかな?
北斗七星ほどはっきりわからないんだね。
右向きに倒れてる感じです。

500人乗りクルーザー「アレミティ」を、100人足らずで占めちゃうという、これまた贅沢な。
張り切って乗り込もうとしたら、
「酔い止めは飲んだか?」とのこと。
割と乗り物酔いには強い方なので考えもしなかったんですが、
船は相当きついそうなので、素直に錠剤を飲みました。
準備万端で意気揚々と乗りこんだ船内では、
タヒチアンが現地の音楽で歓迎してくれ、レイもかけてくれました。
日本人が全体の半数くらい、あとは世界各国から、って感じ。
やっぱり前回(日本・トカラ列島)のリベンジ組が多いのね。
やがて出港。
最初は波も穏やかで、なんだ大丈夫じゃん、と拍子抜け。
とにかくでっかい船が嬉しくて、船内あっちこっちうろうろしてました。

ところが!!
1時間ほどで事態急転。
外洋に出ると、もう、揺れる揺れる。
この時期特有の季節風が向かい風になるもんだから、
次から次から波がやってくる。
船内は縦に横に数メートルの上下動。
これが大げさじゃないのよ。ものすごいんだから。
船内まともに歩けないんだよ。トイレなんて至難のわざ(笑)。
次第にきつ~くなってきて、やっぱり猛烈な吐き気に襲われ、
身動きとれなくなっちゃった。
だからこの間の写真もないわけです。
もうデジカメ画面なんてのぞいたら即アウトですよ。
周囲ではもう人目もはばからず、嘔吐・嘔吐・嘔吐の世界。
「お~うと、おうと、お~うと~♪」(ロート製薬の感じで)
でした。
もう、そんな中、吐くのが苦手でどうしても吐きたくない私の取った作戦はひとつ、
目をつぶり、「マリオカート」の画面を思い浮かべ、
「自分でこのアップダウンを運転してる気になること」でした。
これが非常に有効で、そのまま夢につながり、眠りに落ちました。

目が覚めたのは朝5時半。
デッキから日の出が見えるというので、
飛び起きて向かいます。
デッキに出ると、これが信じられないような風景。

360度全部海で、東の空にオレンジの光。

海もこれが本物のマリンブルーだ!って感じで青、蒼、碧。
それ見ちゃったらもう気分スッキリ、昨日の地獄がウソのよう。
そのままデッキで日蝕までいることにしました。

船内で出会った人々といろんな話をしたり、
周りの風景をカメラに納めたり、
何をするでもなく、でもまったく飽きない時間を過ごして、
7時をまわった頃だったかな。太陽が欠け始めた!

日蝕グラス、双眼鏡(特殊フィルム仕様)、簡易イス完備の私は即スタンバイ。

もうそこからは釘付けね。
時間をかけて徐々に欠けてゆく太陽、
かなり欠けてからでも、肉眼ではわからないんですが、
日蝕グラスで見るともう月の形そのままみたいな変な太陽。
だんだん周囲のテンションも上がってきます。
僕の双眼鏡(手製のフィルターがはっつけてある)に興味を持った外国人が、
入れ替わりに見せてくれないかと言うので、
「of course!」てなもんで貸してあげたら、大喜びでした。



なんでも奥さん(モデルみたいな金髪美人)が日本の音楽好きで、
「ガクト」ファンなんだとか(笑)。
僕は君の国のエアロスミスが大好きだ、って話したら
住んでるところを交換しようとか何とか(笑)。

やがて少しずつ陽射しも弱まり、気温も少しだけ下がり、
太陽が細い三日月ほどになった頃、不意に周囲が暗くなりました。

ところが、皆既に入る直前に意地悪な雲が来襲。
そこに向かって大きな外国人(さっきの人だった)が絶叫。
「Come on!! Blowing!!Come on!!」
と叫んでフーフー吹き出した(笑)。
これでみんな乗って、みんなでフーフー(笑)。
すると気圧が変化したのか(?)、さらりと雲が抜けて、
抜けたと思ったら光が一瞬ぱっと光って、ダイアモンドリングに。
そこからはもう、筆舌に尽くしがたいとしか言いようがない、神秘の光景。
ダイアモンドリングの光がすーっと引いていったかと思うと、
黒真珠のように丸く艶やかな黒が太陽を包み、
実に、実にあっけなく、自然にそれは始まりました。

もう、呆然自失。

動画も写真も途中で放ったらかして、ただただじーっと眺めてました。
幼い頃から一生に一度は見てみたいと憧れていた日蝕、
そのきっかけはやはり幼い頃に親父がくれた天文の本だったでしょう。
やがて親父とは生き別れたものの、大人になって再び語り合えて、
そしてその親父がかなえてくれた、この日。
生まれ故郷から遠く離れた海の果てで、万感こみ上げてきちゃったのね。
涙こそ出ないけれど、全身が震える感じ。

永遠にも、一瞬にも思える3分間が過ぎ、
再びダイアモンドリングの輝きを見せ、太陽はいつもの輝きを取り戻す。

写真でもテレビでもネットでもない、リアルな皆既日食。
これは経験した者じゃないとわからない、ほんとその通りだね。
何十万円払っても、一生に一度は見るべき価値があるよ。
僕はこの経験を通して、残念ながら人生観は変わらなかったけど(笑)、
日蝕は決して特殊な超常現象というわけではなくて、
たとえば朝日が昇り、夕日が沈み、月が満ちて欠けるように、
この地球上でごく当たり前に起きる、
自然な現象のひとつなんだ、という「実感」が持てました。

そのことは、たとえば今回の旅行に通底するテーマなのかも知れなくて、
僕が親父と会おうと思ったことも、
ここへ来ようと思ったことも、
意志の力で自然なことにできた、特別なものだったのかな、と。
自分の知らない世界には、
こういった「一見特別に思える自然なこと」がたくさん散らばっていて、
それらに出会えるかどうかは結局自分の意志次第なんだね。
それはわかっているつもりではいたけれど、
実感する機会には乏しくて、
その意味では僕の人生観は変わったのかもしれないのです。
まあ、少なくとも仕事ばっかしてちゃだめだな、とは強く思ったな(笑)。
ま、仕事頑張ったおかげで、会社にも認めてもらえて、
ここに来られたんだけどね(笑)。
バンドを失ってこの方、ずっと漠然とながら感じていた、
「自分は何のために生きているのか」という疑問、
答えはこういうことかもしれないな、というこれまた漠然とした感覚。
別に仕事棄てて趣味に生きるとか、
いっそここで暮らすとかそういう大げさなことじゃなくて、
何を求めて生きていくか、自分のやりたいことって何なのか、
そのために日々をどういう気持ちで過ごしていくか、
そんな感じ。
仕事のために仕事する人生じゃなくて、
何のために仕事を頑張るか、というポイントが定まった感じだね。

午前中の早い時間に日蝕観測は終わり、
帰りの船は順風で非常に穏やかでした。
船酔いの心配もなく、デッキの日陰で昼寝をたしなんでいると…
「Excuse me」
と話しかける声が。
なんだ?と思って目を開けると、
テレビカメラを持ったにこやかなドイツ人。
彼の話では、今回の日蝕ツアーに来ている人々にインタビューをしていて、
日本人ではぜひあなたにお願いしたいと思った、とのこと。
なんでまた俺に。双眼鏡か(笑)。
もちろんそういうのはキライじゃないので、二つ返事で…
といきたいのだが、なにぶん英語が心許ない。
とんちんかんな解答で世界に恥をさらすのもなあ…と、
「答えてあげたいけど、実は僕は英語に自信がなくてね…」
みたいなこと言ってたら、天の配剤か、
なんとそこにこれ以上なく強力な助っ人が登場。
Mさんと名乗る年配の日本人女性、彼女はなんと元プロの通訳!!
帽子にてるてる坊主をつけたかわいらしい人です。
よかったら私がお手伝いしましょうか、とのことで、
万事オーライになりました。
いやー、やっぱし俺「もって」ますねー。

いくつかの質問に答える形式で始まったんだけど、
もう全部日本語でいいということなので、
それはそれはドラマチックにここまでの経緯を語ってみせ、
インタビュアーを喜ばせてしまったのでした。
この辺は親父譲りです(笑)。

連絡先を交換し、できあがったら送ってくれるとのことで、非常に楽しみです。

…と思ってたら、なんと同行した日本人ツアー客の方の証言により、
夕方のニュースで俺の映像が出ていたことが判明。
タヒチでテレビデビューしました(笑)。
日本ではテレビの仕事取るのにあんなに苦労したのになー。
接待ゴルフも制作協力費もいらないじゃーん。
いやー、ほんとになんか「持ってる」な-、俺。
まだまだいけるかなー。

その後、軽食を取ろうと食堂へ向かったら、
どうやら僕あたりが最後だったらしく、
陽気なタヒチアンの係員が、あれもこれもと持ってきてくれました。
しかも刺身にはわさびまで(笑)。
こっちの刺身は醤油じゃなくてココナツミルクとか、
ちょっと甘めのタレにつけて食べるんだけど、

こあれがまた絶品。でも食いきれないよこんなに(笑)。
もりもり食っているウチに船は島へと近づき、

ようやく揺れない地面にたどり着きました。

いったんホテルに戻るも、爆睡。
揺れない地面のありがたみをかみしめつつ、
ベッドに身を沈めてそのまま失神(笑)。

2時間弱かな。
今度は近くにルロット(屋台)がいっぱい出てるというので、
晩飯はそこにしました。5つ星ホテルで一食も食べてない(笑)。

かつては20以上あったのが、欧米の不況で店じまいが相次ぎ、
いまは7つ程度が残るばかりとか。
でもそれって、ウマイとこが生き残った、ってことだよね。
行ってみるとなかなかどうして賑やか。
生まれて初めて本物の「豚の丸焼き」を見ました(笑)。


あれこれ迷ったんだけど、僕らが選んだのは「Chez Marie」。
豚肉とパスタ、チャーハン、春巻きをオーダー。

「春巻」って英語でなんていうか知ってる?
「springroll」って言うんだぜ。まんまじゃん(笑)。

まーとにかくこれらがまた、ウマイ!!
この旅行中、食い物は全くハズレなかったな~。
ご一緒した社長さんと、ツアー参加客の旅行好きの女性と、
世界中のあちこちでどこが楽しかったか、で盛り上がる。
僕も次の候補地が増えました。
あーでも、しばらくタヒチタヒチって言ってるかなー(笑)。

ルロットから帰って、また爆睡。
考えてみれば飛行機~船~日蝕であんまりまともに寝てないんだよね。
とろけるように眠りましたとさ。
もちろん、夢でも見ましたよ皆既日食。
あと船酔い(笑)。

楽園へ

2010-07-10 17:58:02 | いぶたろう旅日記
さあ、いよいよ人生初の海外です。
35歳で?みたいに意外に思われるかも知れませんが、
ずーっとバンドやってたし、お金もなかったからね。
僕は海外へ行くんなら、自分のお金でと思っていた
(親に行かせてもらうのなんてダメだと思ってた)ので、
なかなかチャンスがなくってね。
30で一度バンド退散してからは、今度はヒマがなくて。
時間のあるときはお金がなくて、お金があるときは時間がない。
人生思うに任せないものだ。
でも、結局今回のように、意志ひとつなんだよね。
本気で行こうと思うかどうか。
会社には色々迷惑かけちゃったけど、無理言ってでも決めて良かったな、
と思える旅行にしたい。
そのためにはもう、何から何まで楽しみ尽くすのだ。
まずは緊張しながら飛行機に乗り込みます。
お、お、落ちたりしないよね・・・?

浮いてるよ、これ、浮いてるってば。
そんなこんなで、成田から飛行機に揺られること11時間、
生まれて初めて日本を出て、太平洋を横断し、
あこがれのアメリカ、ロサンゼルスに到着しました。
ここでトランジットなのですが、
初の海外上陸地がアメリカというのはグっと来るものがあります(笑)。


すげー。かっこいー。
welcomeとか言われちゃね。
初の入国審査も指紋登録とかあって緊張してたんですが、
入国審査官が日本語のわかる、気の良いおっちゃんで、
「ヨーコソー、アメリカヘー」てなノリだったんで楽しかったです。
まずは英語の肩慣らしに、ホットドッグの注文にトライします。
なんか、どれもやたら美味そうに見える(笑)

成功。ウマイ。
上機嫌のうちに空港のあっちこちで遊びはじめます。


さて、また色々と面倒くさい手続きがあるんですが、
僕にとってはそれすら新鮮(笑)。
幸い、金属探知機ブーブー鳴らすこともなく、別室に連行されもせず、
無事にエアタヒチに乗り換え。

さらにここから9時間近く乗ります。
日本からタヒチへは、直行便が週3便あるんだけど、
今回は日蝕の関係で全部満席。
ということでロス経由になったわけですが、
なんだかんだで20時間近く乗るわけです。
もちろんエコノミー。
もうあれだね、あのスペースで、機内食ばっかだされてると、
気分はすっかりブロイラーだね(笑)。

とか何とか言ってる間に(壮絶に長かったけど)
赤道を越え(日本語表示になるんだよ!)、
南国の楽園タヒチに到着しました!
飛行機のこういうタラップ降りたのも初めてだよ。
来たよ来たよ来た!
見てこれ、すんごい名前でしょ。
「ファアッア」て読むんだって。


降りてすぐに入国審査所があるんだけど、
そこに並んでる間に歓迎のタヒチアンソング!
すんげーウマイんだよ。

空港は人でいっぱい。
でも不思議と日本みたいに人混みが殺伐としてない。
空気が違う感じだね。

さっそく、両替してみます。
絵柄がカラフル!
やがて現地のコンダクターさんとも合流し、
ホテルまでマイクロバスで移動します。
夜の空港、島の景色、右側通行のハイウェイ、何もかも新鮮。
いやーもう、初日からやばいです。
最高です。

そして着いたホテルがまたスゴイ。





リゾートっすよ、リゾート!!
いや−、映画みたいだ。
この世にこんな天国みたいな場所があろうとは。

まあ、もちろん気楽な観光客にとっての天国であって、
生活してる人にはそりゃまあ色々あるんでしょうけども。
ま、そこはせっかくの長期休暇だ、カタイこと言いっこなし。
こちらタヒチはただいま冬ではあるんですが、
気温は20度を下回ることはないので、まあ常夏です。
陽射しはきつめですが、木陰にいると風がさわやかで気持ちいい。
上陸して最初の感想が、
「絶対また来よう」だもん。最初からですよ。

今日は疲れてはいたものの、興奮冷めやらずで、
ホテル内を散策することにしました。
改めて歩き回ってみると、このホテルがホントすげーんだ。
「Radisson Plaza Resort Tahiti」っていうんだけど、
絵に描いたような高級ホテルですよ。


もうただびっくり。
日蝕さえ見られれば、と思っていたのがこの贅沢。


一生分の運を使い切ってしまうんじゃなかろうか。
まあ、思えばここ5年は仕事ばっかしてたからなー。
たまにはこれくらい贅沢してもバチあたらんかなー。


いよいよ明日は日蝕です。
人生観変わるだろうか。
すでに変わりつつあるのが否めないが(笑)。


p.s.
離島なのでインターネット環境もあまりよくなく、
ロビー近くのバーで15分450円でつながります。
しかもおっそいの(笑)。
写真上げられるかなあ。
またチャンスがあったら更新します。

空港です

2010-07-09 16:19:58 | いぶたろう旅日記
いよいよほんとに行ってきます。
準備に6時間かかりました(笑)。
巣作り名人の私ですから、荷物もすさまじい量です。
搭乗口で止められないことを祈ります。
成田は見送りでしか来たことないから、
ここからは未知のゾーンです。

まずはロスへ向かいます。
この言い方、ヨ○キぽくってどうかと思います(笑)。
11時間のフライトです。
そっからタヒチです。
何もかも初めて尽くしで、高揚しております。

で、空港で何やってるかと言えば、
仕事の仕上げです(泣)。
今日までに仕上げなきゃいけないファイルをなんとか仕上げて、
さっきメールで送りました。
空港ってフリースポットないのね。
500円取られたよ。
24時間使えるとかって、そんないねえっつうの。

ともあれ、行ってきます!
写真はお見送りのまいまざーです。
リバっ娘にはおなじみ、Steven Tylerと同じ誕生日の、のりこです。

出張ってやつかしら

2010-04-25 19:32:31 | いぶたろう旅日記
志賀高原より帰って参りました。
夏の合宿の下見です。
下見と言っても形だけ…とかいうんではなくて、
キッチリ、ホテル2館をすみからすみまで見て回り、
収容人数とか食事のスタイルとか入浴管理とか、
細々と打ち合わせをやるわけです。
だから気楽な旅行というわけにもいかず、仕事には違いないんだけど、
それでもこうして新幹線乗って、
高原なんか行ってこられると、リフレッシュされますね。

長野駅までは新幹線、そこからは現地の業者さんのクルマで1時間。
長野駅周辺は春の陽射しでしたが、やはり東京よりは気持ち肌寒い。

途中の山道では桜が満開、

高原に着くと普通に雪が残ってました。

なんか4月下旬から3月、2月と巻き戻されてく変な感じ(笑)。
「非日常」感が強く演出され、秒刻みの毎日から離れてひとつ深呼吸出来る感じ。
おいしい食事も出して戴いて、

しかもこの時期だから3人で全館貸し切り状態。
でかい温泉にひとりで入れちゃう贅沢。
夜は打ち合わせを終えて部屋に戻れば、窓の外は物音ひとつしない漆黒の闇。
贅沢な時間だなーと思いましたね。


来る日も来る日も同じ時刻に同じ場所で同じメンバーと同じ仕事、
これの繰り返しだと世界が狭くなっちゃう。
自分があくせくやってる小さな仕事場の外側で、
こんなにも雄大な自然がある、こんなにも大きな流れがある、
そんな風に感じられるとラクになります。

翌日も打ち合わせして、2時頃に出発。
こんな山奥にいたのが、3時間後には都内にいるんだから、不思議よね。
こんなに簡単に行けちゃうなら、
もっと普段から短い休みでも使ってあっちこっち行くのがいいかもね。

石見銀山

2009-08-13 23:34:18 | いぶたろう旅日記
見てきました。
レンタカー借りて、国道9号を行くこと2時間。
道も空いてて快適なドライブでした。
朝から雨がぱらついて、あいにくのお天気だったんだけど、
むしろ炎天下だとクルマでもキツイから、逆によかったかもね。

銀山周辺はパーク&ライドになってて、
駐車場からはバスに乗っていかないとダメなのね。
ところがこのバスってのが、
崖崩れだか何だかをきっかけに肝心なとこが廃線になってて、
銀山まで一番近いところでも数キロ離れたとこまでしか行かないのよ。
本数も少ないし。
なんじゃそらーと思いつつ、しゃーねえので2時間半ほど歩きました。

雨の中、しかも山道か舗装道かの二者択一で、妙な冒険心出して山道行ったもんだから、
スニーカーはぐっちゃぐちゃ。
コースは面白かったんだけども、途中「マムシに注意」の標識に遭遇。
でもたどり着いた先は素晴らしかったよ。

歩いた甲斐があった、と思わせてくれるに充分。

「間歩(まぶ)」と呼ばれる坑道跡がいくつかあって、



そのうち最大の「龍源寺間歩」が公開されてるのね。
それがもう近づいただけでひんやりとした冷気が感じられて、
中に入ると気温は15度くらい。

周囲の岩壁をぴちょぴちょと水がしたたり、
照明がなかったら一切の闇でしかない坑道で、
機械も何もなく、ノミ一本で油煙と塵芥にまみれ、
どれだけの重労働であったかを考えるだけで荘厳な気持ちになる。



なんでも銀精錬の過程で有毒な鉛の粉塵を吸い込んでしまうらしく、
坑夫たちは30歳になると長寿のお祝いをしたとか。
壮絶なものがあります。
生きる意味とか自分探しの旅だとか、
うだうだ生意気言う前に、
現代に生まれたことの幸福を感謝すべきですね(笑)。


時代劇なんかでは罪人とかが佐渡(金山)に送られる、
なんて設定がありましたが、実際にはどうなんでしょう。
てか、押尾学も酒井法子夫妻も、送り込んでしまえばいいのでは(笑)。
心から反省すると思うけどなあ。
ネット上では彼らの問題を総称して、
「おしお」と「のりぴー」合わせ、
「のり塩問題」と言うそうです。
問題の本質を究極的に興味本位に歪曲し、
人工衛星軌道上から俯瞰するがごとき、
天才的な命名だと思います。

帰りは出雲そばをいただきました。
すごくコシがあって、うまい。
そばは噛まずにのどごしを楽しむとか言う、
その意味がやっとわかりました。

オトナになって色んなことの意味が、
実感を伴って理解できるようになってきたことに驚きます。
理屈じゃないのよね。
でもなんで両津勘吉がアイツなのかがよくわかりません。
何でもかんでもジャニーズの遊び場にされて、
数字至上のテレビ文化はもはや軽薄を通り超えて死に体ですね。

ワタシの休日もあとわずか。
最後は恒例の浜松へ帰ります。

うわーびっくりした

2009-08-12 23:49:36 | いぶたろう旅日記
どーもどーも。
テレビでケンタのCMが流れるたびに、
「きんたまつり~」
と聞こえてしまい、どきりとするイブキです。
旅先のホテルから更新しております。
最近はちょっとしたビジネスホテルならみんなネット完備なんだね。
1泊3000円くらいで泊まれちゃうし、いい時代だわ。

せっかく時間があるから、と思って更新ページ久々に開いたら、
300件近いアクセスあって、びっくり。
こんないーかげんな更新頻度のブログなのに、
結構たくさんの人が読んでくれてんのね。
ありがとうございます。
やっと仕事も落ち着いたので、ぼちぼち書いていこうと思います。

さて、私はといえば、現在島根におります。
何故かといえば特に理由もないんだけど。
行ったことなかったからさ。
今日は大阪から新幹線と特急乗り継いで、
松江城見て、お堀を船でひと周りして、
宍道湖畔で入り日を見てきたよ。

松江城、数少ない桃山時代オリジナルの天守なんだね。
その天守からの眺めはすばらしいの一言。
前日深夜に眺めた大阪城のライトアップもよかったけど、
大阪が周囲は完全な現代都市になってしまって、
城郭がなんだか浮いて見えるのに対し、
松江はお城が今もって町と一体化してる感じだね。
だから天守からの眺めも、
もう360度で壮大なパノラマを構成してる。
夕日がそこに差し込んで、情緒的なことこの上なかったね。

そのお堀を船頭の解説と舟歌付きで巡れるのが「堀川巡り」。
お堀をのんびり泳いでる亀さんやカルガモらの間を縫うようにして、
50分かけてお堀をゆっくりゆっくりまわります。
周囲には武家屋敷の遺構も残ってたりしてね。
お堀にかかるいくつもの橋をくぐるんだけど、
橋によっては橋梁の高さに合わせて、
船の屋根がすれすれまで下がるんだよ(笑)。
だから乗ってる人も船底近くまで頭を下げて、
寝そべんなきゃいけないの(笑)。
一昨日はちょこっときれいになった道頓堀でやっぱり船に乗ったんだけど、
(この旅行はなんだか船づいてる)
雰囲気、風情とも松江の圧勝ですね。

あとは一日500円で乗り放題の観光バスに乗って、宍道湖へ到着。
入り日そのものは雲に隠れてしまったんだけど、
もうあの宍道湖の空が赤く染まるだけでも十分きれい。
島根、予想以上に楽しいところであることが判明しました。
そもそも人が多くないというあたりが最高に俺好みなんだけど。

しかし今日のクライマックスはその後!
飛び込みで入った「しまね和牛のお店」が、
大ヒット超えてホームラン。
やわらかい!うまい!最高。
しかも東京なら1~2万くらいしそうなこれだけの肉質で、
4千円しないという、あり得ない安さでした。
これ、島根へ行く人いたら教えますんで聞いてください。

俺の旅行はいつも思いつき任せのテキトーなんで、
今回もまた予想外の発見が多くあって面白いです。
そして例によってうまいもんたくさん食ってます。

今回のMVPはこのしまね牛になりそうですが、
昨日までの大阪でもラーメン・たこ焼き・たいやきで、
めちゃくちゃうまい店に恵まれました。
中でも別格なのが親父に連れてってもらった尼崎の寿司屋。
タイガースの選手もよく来るという名店で、
金本がついこないだ家族で楽しんだという部屋にあがらせてもらい、
信じられないくらいウマイ寿司を堪能してきました。

ま、帰ったら、痩せに入ろうと思います(笑)。

いやー、旅行はいいね。旅はいい。
金もけっこう遣っちゃったけど、
でもこういう時間のために日々稼いでるんだよなあ、と実感。
すばらしい充電期間になりそうです。

あ、そうだ。
「がっしく」は今年も盛り上がってましたよ。
今年は200名以上の小中学生に
「ヒゲダンス」と「東村山音頭」を踊らせることに成功しました(笑)。

あとは小4に「赤とんぼの歌」を教えたら、
メガヒットしてしまったという。
さらに驚くべきことに、
この休暇で親父の仕事の現場に遊びに行ったら、
月イチレギュラーで番組に来ていたホンモノ
(あのねのねの原田伸郎さん)にお会いできたという。
思わず報告してしまったところ、
ご本人もリアクションとりようがなかったという。

いやー、親父、底知れません(笑)。