いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

やべ

2007-06-28 00:29:18 | いぶたろう日記クラシック
携帯落としたぞ。

どこだ~~おれのけいたーい。


がさ。


ごそ。


ざざざ。


・・・あ、あの草むらに光る物体は!

おーおー、かわいそうにこんなところでがたがた震えて。
いけないねー、
いくら急いでるからと言っても、片側6車線だってーのに、
中央分離帯全力で走って渡っちゃー、いけないねー。
もう落とさないからねー。


・・・って、おい。
終電、逃したぞ。

負けるもんか

2007-06-27 04:56:49 | いぶたろう日記クラシック
バンド退散後、
ようやく人並みの収入を得て、
借金・ローンも完済間近、
希望に満ちた新居への道をほてほてと歩き出したいぶたろうだったが・・・

好事魔多しと言うべきか。
かつて考えもしなかった強敵が次々と現れたのである。

交通取締りが現れた!
罰金を取られた!
免許を取られた!
交通費の出費を余儀なくされた!
講習費までむしり取られた!
十数万のダメージ!

住民税が現れた!
税源移譲で税率は上がっていた!
いぶたろうは逃げ出した!
しかし、給与額の申告がまわっていた!
数十万のダメージ!

国民健康保険料が現れた!
年収及び住民税率のアップによって、国保の攻撃力が10倍になった!
いぶたろうは逃げ出した!
しかし、口座から毎月引き落とされていく・・・!
数十万のダメージ!


いぶたろうはしにました・・・。


「おお、いぶたろうよ、しんでしまうとはなさけない!」

おうさま~カネくれ~、カネ~・・・。

日本てほんっとーに庶民の負担と痛みだらけの国なんだな・・
ちょっと思い知ったぞ。
保険料なんてほんとに10倍になったからね。
あまりにヤバいと思ったので、エクセルで年間収支表作っちゃった。
どうにか乗り切れそうだ。

あし、ひでーよなあ。
アっタマ来た。
こうなったら何としてでも金持ちになってやる!

うがー!



それはゲソですか

2007-06-21 01:28:42 | 特選いぶたろう日記
「それはゲソですか」

・・・は?

「いや、それは…ゲソですか?」

終電のホーム。
赤ら顔のオヤジよ。

このクソ暑い日中、
クールビズのご時世に、
ご苦労にもネクタイを着用し。
もはや何のドラマも期待しない
昨日と同じ1日を終え、
日が落ちて涼しくなると緩めることを許され、
いまやただの襟巻きと化してしまったそれを、
しかし外すことはせず。

理不尽なる上司に、若い者に、顧客に、
文句も言わず、
しかし言われ続け、
おそらくは何度となく下げてきたであろう
薄くなった白髪交じりのアタマから、
湯気の昇るほどに酔いどれ、
それと判るスメルを発し続けている、
スルメのようなオヤジよ。

なぜそれを俺に訊く。
なぜだ。

しかもお前が指しているのは、
俺の携帯入れじゃないか。
腰から下げた、タイガース柄の、
ウイリアムスの背番号に「IBUTAROH」とのった、
俺の携帯入れじゃないか。

何がどうしてゲソなのだ。
よりにもよってゲソなのだ。
何かと言い間違えたのか。
でも何と言い間違えたのか想像も付かないじゃないか。
俺に何を応えろと言うのか。
オヤジよ。

何が辛くてそこまでに戯れるのだ。
終電のホームではじっくり聞いてやることも出来ないじゃないか。
突っ込むことさえ難しいじゃないか。
心がすり減るから酒も進むだろうが、
オヤジの眼は遠くばかりを見ているじゃないか。
身も世もないように燃えているじゃないか。

日常からの脱出を願いながら、
一方で既に諦め。
四肢を地中深く埋められ、
アスファルトのわずかな隙間から
顔を出し呼吸することだけを許された
街路樹のごと。
それを生と呼んでいいのか、
哀しいまでにひたむきな開き直りに
充ち満ちているじゃないか。
これはもう全くもってオヤジじゃないか。

はかなく、しかし確かに燃え続けている灯が、
静かに消えるその日まで。
ただいいも悪いもなく、
灯を絶やさぬタメだけに、
今日を幾度もくり返すしかない。
人生とは金太郎飴だ。
なめてもなめても同じ顔。
そして最後には何も残らないのさ。
そんな気にさせられるじゃないか。

やがてきた終電に乗ろうともしないお前と、
無言で別れたばっかりに、
家路につく自転車のペダルが、
いつもよりも重く感じられてならないじゃないか。

オヤジよ、
もう止せ、こんな事は。


ーーー

すまぬ高村光太郎。
でも実話なんだ。

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2007-06-20 01:54:28 | my lyrics
知ってることでも知らぬ顔してたい
知らないことでも知った顔してたい

悲しいフリして笑ってたいけど
楽しいフリしてこらえてばかり

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何も言わない 言いたくはない
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何も描かない 描きたくもない


ため息つかずにやれればいいのに
ナマイキ言わずにかわせばいいのに

出来ないことでも出来るフリはして
出来ればやらずに済ませたい

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何も言わない 言いたくはない
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何も描かない 描きたくもない

何かが足りないような気がして
何だか持て余してる気がする

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足の爪を切るのが面倒くさい

2007-06-15 01:32:49 | 特選いぶたろう日記
何故だかはまーったく解らないが、
かつて150程度だった平均アクセス数が300くらいになっている。
非常に光栄に思うけれども、なんだか申し訳ない。
正直、ほんっと適当に書き散らかしているので、
自分でも面白いのかつまんないのか、よくわかってないのだ。
敵を作る文体だということだけは自覚している(笑)。

で、期待されると困っちまうんである。
なんせ今日は表題の通り。
タイトルだけ見れば十分だ(笑)。

イヤそれが実際、めんどくさいんである。
基本的に爪が伸びてると、気になって仕方ない方だ。
早く切りたいと切に願う。
しかし、まっこっとっに、面倒くさい。
まず爪切りを出すのが面倒くさい。
次に新聞紙やらティッシュやらを用意して下に敷くのが面倒くさい。
次に深爪をしないように慎重に切ってゆくのが面倒くさい。
巻き爪なので食い込むようにして伸びた爪を切るのも面倒くさい。
そこに溜まったアカを取るために爪楊枝を探すのが面倒くさい。
爪楊枝がないためにコンパスの針や安全ピンを探すのも面倒くさい。
手元が狂って安全ピンでプスリとやってしまい、
にじむ血だまりを見て「ちっとも安全じゃないじゃん」とつっこむのが面倒くさい。
爪楊枝も安全ピンもコンパスもなくて、
ボールペンで取ったら黒く染まってしまい、
アカが取れたはずなのに、
なんだかすっきりしない気持ちが面倒くさい。
飛んでった爪を拾いに行くのが面倒くさい。
集めた爪を棄てに行くのが面倒くさい。
爪は燃えるゴミか燃えないゴミか生ゴミか資源ゴミか産業廃棄物かやるせないゴミかお年頃のゴミか気難しいゴミか考えるのが面倒くさい。
燃やせば燃えると思うけど、
自分の一部を燃やすのはどうにも穏やかな気持ちになれない。
時に強烈なスメルを発しているときなど、
高レベル放射性廃棄物じゃないのかと思うこともある。
だとしたら青森県六ヶ所村まで運搬せねばならない。
悩ましいことだ。
さらにはせっかく爪を切ってスッキリしたのに、
ズボンをはいたら爪がひっかかったりなんかして、
またヤスリをかけなきゃいけないなんてのがどうにも面倒くさい。

やはり、嫁をもらうべきなのか。
嫁に爪切らせる気か、俺よ。
根本的に嫁というものを都合よくカンチガイしているのだろう。
俺の中で嫁とはすごいスキルの持ち主である。
俺に出来ないあんなマジックこんなイリュージョン。
まずリンゴの皮が剥ける。
魚の骨が取れる。
アイロンがうまい。ズボンの線が2本にならない。
朝起きるともうみそ汁が出来ている。
ボタンが取れたのを理由に着なくなった服を、
さりげなく見つけ、付けといてくれる。
弁当を作ってくれる。
「いつもありがとう」と言うと、「え、何が?」と言う。

古いか。古いなー。
別に男尊女卑ではないから、
それが当たり前だ、とは露ほども思ってないけどね。
餅は餅屋だと思うのだ。
女はこうあるべきだなんて狭い了見で言うのではなくて、
もしそういう人がいてくれて、
なおかつ好意を寄せて頂けるのであれば、
俺としては大変ハッピーなので、交渉の席に着きませんかというだけのことだ。

いなきゃいないで、いいもん、ふんだ。
爪くらい、切れらい。



ここ最近

2007-06-13 01:19:29 | いぶたろう日記クラシック
その1
美食の限りを尽くしています。
もうナントカクッキング見てて気の毒になるくらい(笑)。
日曜日はでーっかいステーキとハンバーグ喰いました。
全部で500gはあったんじゃなかろうか。
メシも4~500g食ったから体重1kg増しだ。
しかもワケあって、タダメシです。
男4人ではじめ人間ギャートルズみたいになってました。
で、月曜日は台場で寿司の食い放題。
食い放題なのに質がよくて、うめーんだこれが。
大トロ、ヒラメ、うにいくら。
もう死ぬ、っていうくらい食べました。

…オチなんかないよ、自慢だもん(笑)。

その2
平均アクセス数が何故かどんどん増えています。
正直、嬉しいです。
嬉しいけど…なんで?(笑)
みんなこんなコニクタラシイブログ、よく読むよねー。
血圧とか、上がんない?
そのうち医者に止められるよ?

その3
バイクと名残を惜しんでいます。
そう、免停はすぐ目の前。
罰金と免停短縮講習代とでかなり消えていく見込み。
いと哀れな。

その4
あずきが朝っぱらからよく吠えるんで参ってます。
物音がするたんびにわうわうわう。
風が吹いてもわうわうわう。
誰か出てくとわうわうわう。
そのたんびに目が覚めちゃう。
どうしたらいいんでしょう。
だれか良い方法あったら教えて。

その5
引っ越しを考えています。
ここではないどこかへ…てか、
まあ今住んでるとこは気に入ってるんだけど。
マンション買っちまおうかなんて考えたこともあったけど、
近い将来かなりの率で地震くるでしょー。
液状化で沈んじまうもんに何千万も払うのもなー。
買っちゃったら最後、身動きとれなくなるような気もするしさ。
終の棲家には田舎もあるし、どっか手近なとこで賃貸探そうかと。
来年の今頃は新居で過ごしてたいねー。
多少家賃が張っても良いから、
広くて、ペット可で、風呂が充実してる部屋が良い。
でも面倒くせえんだよなー。
だれか探してー(笑)。

その6
エクセルにハマってます。
やべえ。超おもしれえ。
こんなに便利なソフトだとは。
今もうありとあらゆる仕事の書類に関数張り巡らせてます。
たまにワケわかんなくなります。
でもそれをじーっくりと解くのもまた楽し。

その7
右手薬指の第2関節が痛いです。
夜中になると痛み出します。
左じゃないので何らかの呪いではなさそうです。
事故で打ったとこなんだけど、どーなんでしょう。
結局医者行かなかったからなー。
あとは腰が痛いんですけども、
事故によるものか加齢によるものか、判断がつきません。
うーん。リペア望む。

その8
仕事が忙しくててんてこまいです。
次の休みこそ、髪を切りたいです。
あとはクリーニングも取りに行かなきゃ。
宅配に換えようかなあ。
冬物も預けに行かなきゃ。
ちょっと嫁欲しい。

…。
……。
………あ、やっぱまだいい。

その9
「必殺仕事人」DVD毎晩見てます。
やべえ、ほんと最高。
中村鴈治郎の元締、もっと見たかったなー。
実はこのシリーズって、畷左門一家こそが主人公なんじゃないか?
このくらいの濃いドラマ性があった方が、見応えあるねー。
一掛け、二掛け、三掛けて……っと。

その10
ま、そんなわけで概ね楽しくやってます。

ノリカとジンナイの結婚式に本気で感動できちゃうんですか

2007-06-12 00:54:13 | 似非哲学の部屋
いや、まあ、タイトルに他意はないんだけども。
80年代みたいな話題だなあと思ってさ。
バブル崩壊十数年後の、虚礼廃止の、ジミコンの、このご時世にだよ。
いまどき、ケバケバしい「大物芸能人」のベタベタな「豪華挙式」を、
これでもかと電波に乗せて40%もとれちゃうなんて、
オメデタイことだよね、ほんとに。
当人達はあれで恥ずかしくないってんだから、さすが芸能人だよね。

なに?アフガニスタンの子供達から祝辞だと?
まあ、結婚式でまで「善人」をアピールしますか。
番組のカネでアフガン行って、
これ見よがしにテレビカメラの前で貧乏国に同情してみせて、
自慢するようなことですか、それが。
生活に困る子供たちにコメント採りに行く予算があるなら、
そのお金寄付してあげた方がよっぽどいいじゃないか。
次のコメントがキャメロンディアスでしょ。
もう計算され尽くしたバレバレのイメージアップ戦略じゃないですか。
恥ずかしいよー。
別の意味で最高に面白いけどね。

なんでしょうか。
こういうくっだらないことが話題になっちゃうくらい、
世の中退屈してるんでしょうか。
テレビや週刊誌って針小棒大が基本だから、
まあ本当に中身のないくだらないことを、
「歴史的瞬間」「天才」「美しすぎる~」「感動」「衝撃」「涙」と煽り立てるよね。
あれ、本気で乗っちゃう人どれくらい居るんでしょうか。

テレビも映画も本も音楽も、
実に安っぽいのが幅をきかせちゃってるけれど、
あれでカネになるということは、
疑いもなく楽しめちゃってる人が少なからずいるってことだよね。
それが実に不思議。
でも深夜の繁華街なんかでだらしなく大騒ぎしている層を見ていると、
世の中いかにもダメダメな人って思うより多くって、
彼らが消費の主体者の大多数だとしたら、現状も納得せざるを得ない。
彼らにとってはエンタテイメントの質なんてどうでもよくって、
要は自分が空っぽであるために生まれる日常の退屈を、
何かで埋められればそれでいいのであって、
いわばニセブランド品のような手軽さと、
見栄えの良さがあればそれでいいのだろう。

だとしたらやはり、
「売れているものはいいものだ」はウソだな。
数字とかブランドとか流行とかの前に思考停止しちゃう、
そういう人種には染まりたくないなあ。

現代の退屈はどうも本当の意味での退屈とは違う気がする。
やることがないということではないよね。
やることがありすぎて、何かに取り組む意欲が減退している。
刺激が多すぎて、感覚が麻痺している。
そんな中で休日の午後の眠気のようにやってくる、
忙殺の中に泡沫のごとく浮かぶ、けだるい退屈。
では、それを脱け出す努力ってしてるんでしょうか。
誰かが何かを与えてくれて、引っ張り上げてくれることを望む、
一億総お客さんモードにはまっちゃいないでしょうか。

つまらないつまらないとこぼす人は大勢いる。
でもその本人はどうなんでしょう。
自分で面白くするための努力はしているのだろうか。
日常が面白くあるってのは難しいんだよ。
ただ無闇に笑いの種を探してばらまいて、ではなくて、
その人なりの主張とか感性とかってヤツが、
塩分のごとく適量含まれていればこそ味わい深く、面白いんだ。
人の顔色うかがって、ウケようウケようとしている人のそれは、
薄~いみそ汁みたいだ。
カラダに害はないだろうけども、まずくて仕方ない。
逆に自分の主観的な個性の発露や特殊性をやたら主張するタイプも、
あまりのしょっぱさに一口でお腹いっぱいになる。
何より血圧上がりそうだ。

ついついやっちゃうんだけれど、
自分では面白いつもりで、自慢話ばっかりするのもね。
聞いてもないのに自分の学生時代の成績(がよかったという話)とか、
受験の勝敗とか、転職歴とか、果ては知能テストの結果にいたるまで。
どんな顔して聴けばいいのか困っちゃう。
そういう権威づけがないと自分の能力をアピールできないのだとしたら、
それはあまりにさびしいパーソナリティなのでは。
恋愛遍歴とか、異性観とかも、
話してる本人が自分のために一生懸命なだけで、
聞かされてる側が面白いことはまずない。
退屈なことこの上ないけど、本人は気づかない。
みんな誰もそんなにお前に興味ねえぞ、って顔してる。
僕はたまにほんとに口に出して言うけど(笑)。

他人にばかり面白さを期待しちゃあ、だめだね。
たまたまつけたテレビがすっごく面白い、
眼つむって選んだレンタルDVDで泣けた、
ジャケ買いしたバンドが最高だった、
それらをはるかに上回る微少な確率の期待だ。
おもしろさは自分で見つけ、育てていくしかない。

だから僕は誰にも面白いことなんて期待してないし、
また楽しい目に遭わせてもらおうという欲求もない。
期待さえしなければ、すべては「意外な発見」になって、
平凡な日常もそれなりに面白くなってくるからだ。
つまらなく思える時、僕は必ず自分で動く。
とにかく探す。何でも調べる。何かを仕入れる。
そうして自分自身の在庫を増やしておけば、
いざというときに人のまいた種と連鎖的に繋がって、
面白いことに育ってゆくこともあるのだ。
それがまた、楽しい。

本当に面白いことというのは、主体性が必須だ。
僕は人を楽しませよう、面白がらせようとする時、
何よりも自分がまず楽しいか、面白いかを考える。
人の反応はその次のフィルターだ。
つまり、他人からどう見えるかというのはエフェクターであって、
オシレーターではいけないのだ。
今のエンタテイメントがつまらないのは、
売上げや視聴率ありきで、オシレーターがないからだろう。

もちろん客の反応を読むというのは外せない要素だ。
自己満足に陥っても面白いモノは出来上がらない。
自分のもっともやりたいことで、
客観的なフィルターを通してみても、
やはり最高に面白いなと思えることを言動に移す時、
だいたい10~20%程度が眉間にしわを寄せ、
50%程度が概ね面白がってくれ、
30%くらいが熱烈に支持してくれる。
これくらいがちょうどいいバランスだ。
これが達成できれば僕はおおよそ満足している。
100%の支持なんてあり得ないし、目指すものじゃない。
絶対に大味・薄味になるからだ。
逆に20%くらいに嫌われるようなクセの強さもなきゃいけない。
その20%までも引き込め、
そのためにはもっと垢抜けてカッコつけて口数減らせと、
事務所やメンバーに言われた時は苦痛だったが(笑)。

80%のウケ、の美学。
でもそれには凄くレベルの高いバランス感覚が要求されるのだ。
自分にも他人にも振り切らない価値観の針ともいうべきもの。
それは常に研ぎ澄まされていなければならないし、
そのためには野にある方が望ましい。
成功すれば人は権威になってしまうし、
権威からは絶対に質のいいものは生まれない。
提灯持ち、太鼓持ちに囲まれて感覚が鈍らないはずはないからだ。
この人が言うから面白いに違いない、笑え。
この人の作品だからワケわからなくてもスゴイに違いない。
映画監督になりたがるお笑い芸人には、
参院議員や都知事を志した猪木に近い、
権威への憧憬と渇望を感じる。
彼らほどの才能を持ってしてもなお、
その罠からは逃れられないのだなあと思う。

商業的な成功や、他者の評価はさておいて、
自分の感性と向き合い、磨き上げ、
野にあり、日常の中で活かすこと。
それこそが本当におもしろさと向き合える生き方かも知れない。

治りきらない5月病が、ジメジメした風にさらされて、
何だか湿っぽくなってしまう6月だ。
晴耕、雨の日はひたすらに読。
あえて独。たまに毒。
雨がやんだら、書を棄てて街に出るもよし。
楽しみは用意された環境の中にあるとは限らない。
周囲がつまらないのは当たり前だ。
みんな「お客さん」なんだから。
そういうときこそ、自分を磨くんだ。
自分さえ面白くあれば、やがて周りを面白く変える力が備わるようになる。

ずっと一緒だった

2007-06-08 02:04:20 | 特選いぶたろう日記
あいつと俺とは、ある日突然、出会った。
それこそ劇的な出会いだった。
身体の芯まで揺さぶられるような衝撃を、今でも覚えている。
俺はあいつを必要とした。
俺がすり減らしてなくしてしまった何かを、あいつが埋めてくれる。
そんな気がした。
それはあいつの方も同じだったようで、
あいつはそっと俺の肌に触れてきた。
俺もまた黙ってあいつを受け容れた。

その日からというもの、
あいつはどこへ行くにも俺にくっついて回るようになった。
普段はあまり意識しないようにしていたが、
それでも敏感で世話焼きの周囲からはよく指摘され、からかわれたものだ。
「どうしたの?」「お似合いだよ」「なかなか別れないね~」
俺はといえばあまりムキになって抗弁するのも照れくさく、
「悪いのに引っかかっちゃってね~」
なんて、流したりかわしたり。
でも、それが楽しかった。

あいつは周囲の目があるところではおとなしくしていたが、
家に帰って二人きりになるとよくこぼしたものだ。
特に一緒に風呂に入る時など、
「本当は私と別れたいんでしょ?」
なんて、ちくちくと俺の肘をつねりながら皮肉る。
「そんなこと…あるよ(笑)」
冗談交じりにそう答えると、
あいつはムキになって、急に俺から離れようとする。
待てよ。今行かれたら困るんだよ。
ウソだよ、ウソだって。
壊れそうなモノほど、壊してみたくなるんだよ。
シャーペンの芯を折れるか折れないかのギリギリまで試すようにさ。
でも、本当に壊す気なんか、ないんだ。
慌ててそうとりなすと、あいつは仕方なさそうにこうつぶやいた。
「もう。しょうのない人。そんな風に……私にだけじゃあ、ないんでしょ…。」
俺は押し黙った。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれなかった。

そんなあいつが、急に俺の前から姿を消したのは、
昨日の朝のことだった。

その日の前の夜は、いつものように一緒にベッドに入ったはずなのに、
今朝目を覚ましたら、あいつはもうどこにも居なかった。
どこだ。どこへ行ったんだ。
家中を探し回り、何度も何度も呼ぶ。
でも、あいつを見つけることは出来なかった。
どうしてだ。
なぜさよならも言わずにいっちまったんだ。
俺たちの今までの日々は…何だったんだ。
お前がいなければ俺は傷を癒すことは出来なかった。
お前がいてくれたからこそ、俺は今日までやってこられたんだ。


…でも、本当は解っていたんだ。
いつまでも一緒にはいられない、
いつかこういう日が来るってことを。
おまえは俺の前に現れたのも突然だったように、
去っていく時もまた、突然なんだ。
解ってた、解ってたんだ。
解ってて何も出来なかった俺は、
ひょっとしたらお前が言うように、
心のどこかでお前との別れを願っていたかも知れないな。
人間なんて勝手なもんだな。

今の俺がおまえに言えることは、たった一言だけ。















……………ありがとう、

かさぶた。



(直径2センチ)


BGM
~哀愁のカサブタンカ~
郷 ヒロ三(ヒロゾウ)

バイクって

2007-06-05 23:50:56 | いぶライダー闘いの記録
やっぱりちょうきもちいい。

久々に乗りました、バイク。
修理完了、総額77700円。
すげ。ねらって出来るもんじゃねえぞ7並び。
ほんとラッキーなんだか当てつけなんだか(笑)。
両サイドのハーフカウルを交換し、美しいフロントラインがよみがえりました。
あとはウインカーとクラッチペダルの交換で済みました。
あれだけのぶつかり方した割には、誠に軽傷。
やっぱり俺は神に・・・(以下同文)。

免停まであと1~2週間あるので、
しばらくは名残を惜しむかのように乗ります。
やっぱ、最高。
今日辺り、すっげー気持ちよかったなー。
帰りの時間も気にしなくて良いし、
そもそも帰るのもラクだし、
2ヶ月も乗れないのやだなー。
そして、やっぱり心に刻まれた経験値は、
はぐれメタル20匹分くらいに相当し、
いまとーっても安全運転です。
もう交差点も合流路もすり抜けも怖くてしゃーないです。
免許取り立ての頃みたいです。
でも、虚勢張るような歳でもないし、
これくらいで丁度いいんだろうなー。

もうじき梅雨。
雨にたたられて乗れない日を思えば、
2ヶ月程度、何とか乗りこえられそうです。
免停が終わる頃はちょうど夏休み。
俺にも1週間ばかり許されます。
セミの気持ちがよく解ります。
地中から這い出て羽化するかのごときはしゃぎようで、
乗り回したいと思います。

ふう。
肘と膝に出来たでっかいかさぶたも、
あとちょっとではがれそうです。

今日のそりゃないよ

2007-06-04 10:23:30 | いぶたろう日記クラシック
その1。
『週刊ポスト』見出し。
「悲劇の裏で…ZARD坂井泉水が撮っていた23歳の鮮烈ヌード!」

そりゃあ、あんまりってもんじゃないか・・・。


その2。
「ゲイ世界一」
男子100メートルで、追い風参考記録ながら、
世界記録を上回るタイムを出したアメリカの「ゲイ」選手についての、
スポーツ新聞の大見出し。

昔、ハンガリーのボクシング世界チャンピオンで、
「バカ」がいたなあ。
名前って重要だ。


その3。
タイガース今季8度目の零封負け。
林の2本のヒットのみ。

・・・うーん、重症だ。
夏前なのに冷風を感じる。
しゃれてる場合か。


こんな日は、小豆と散歩に限る。
今日はバイクも修理完了だ。
貴重な休日、しっかりデトックス。

自転車って

2007-06-03 01:17:28 | いぶライダー闘いの記録
遅い。
意外としんどい。
坂道はかなりしんどい。
何か頼りない。
折れそうだ。

でも。

ちょうきもちいい。

いやー、なんて爽やかな乗り物なんだ、自転車。
こんなに気持ちいい乗り物だったっけ?
太ももの適度な疲労感もいい感じだ。

免停はまだ始まってないんだけれど、
いまバイクを修理に出してる最中なので、
ここ2週間ほど自転車+電車通勤。
俺の家の近くから駅まで3キロほど、
まーっすぐ緑の木立に囲まれた自転車道があって、
新緑の下を手頃な速度で流れていく風景を楽しみながら走る、
たいへんさわやかな通勤です。

もう一つの自転車道ルートもあるんだけど、
そっちは川沿いをずっと海までとろとろと。
いずれにしても最高。
もうじき梅雨入りで楽しめる日も減っちゃうけれど、
まあ、まだこの時期は暑くも寒くもなく、気持ちいいね。

また、バイクだとどうしても仕事が時間無制限になっちゃうところ、
終電までという区切りが出来るのがまた、いい。
勤務時間にもメリハリがないとやっぱダメね。
まあ、とはいっても免停明けたらまたバイク乗るだろうけど。

人間、至る所青山あり。
事故だ免停だでツイてないような感じだけど、
やっぱり気の持ちようひとつで乗り切れるもんだ。
バイクがないならないで、別の楽しみを見つけちゃう。
このずうずうしささえあれば、OK。
やれ苦しいけれど前向きに頑張るだの、
これを機に反省するだの、
たいそうな能書きたれるよりも、
遙かに実効性のある乗り切り方だ。

免停のおかげで自転車の良さを見つけたし。
事故のおかげで心配してくれる有難い人々の気持ちに触れられたし。
で、免許は取消にもなってないし、五体満足なんだから、OKだ。
ざまーみろと思った隠れアンチいぶたろう読者よ、
残念でした~、俺はまったくもっていかんともしがたくハッピーですゥ~(笑)

テレビを消してみませんか

2007-06-02 02:25:08 | 似非哲学の部屋
僕は仕事柄、
「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯にテレビを観ることがない。
特に「バラエティ」と呼ばれるものはほとんど観ない。
せいぜいが夜中のニュース、映画、あとはスポーツくらいだ。
そのせいで世の中の流行り廃り、今人気のドラマ・芸能人、
売れているアーティスト、
そういったものの情報に触れる機会がない。
たまに生徒達にその手の話題をふられても、
まーったく知らないことが多い。
テレビが全て、の年代でもあるだろう彼らには、
よく言って世捨て人、悪く言えば時代遅れのおっさん、
まあそんな風に映っているかもしれないが(笑)。

でもそれを僕が気にしているかと言えばもちろんそんなこともなく、
不自由しているということもない。
たまの休日、テレビをつけてみるとその浅はかさにぞっとする。
ドラマはストーリーに深みも味わいもなく、
演者も不勉強・技量不足でまさに学芸会のそれ。
お笑いは「ギャグ」と呼ばれるワンフレーズを判で押したようにくり返し、
「ここで笑え、さもなくばお前が悪い」
と言わんばかりのお仕着せがましいテンションだけのコンパ芸。
そして出演者の表現力の乏しさを補うために、
「感動」や「笑い」を強要するかのような、
押しつけがましいテロップの洪水が押し寄せるのだ。

民放は視聴率がすべてであって、
音楽はセールスが全てであって、
芸能人は露出の多寡が全てであって、
そこに理念なんかない。
いたずらに消耗をくり返すだけで、
もはや完全に行き場を見失っている。
ひとつ売れると雨後の竹の子のごとくコピーがあふれ、
その中で注目を集めるために、
「最後の天才登場」「かつてない感動」「9割が涙」
「芸能界の裏事情大暴露」「大物ゲストが激怒」などなど、
刺激的な語感だけで中身のまるでないキャッチコピーが踊る。
中身の乏しさとは裏腹に、
ドラゴンボールの敵キャラよろしく、
(俺はあいつの千倍強い、そのまた千倍強いよこいつみたいな)
ハッタリはどんどんインフレを起こし、
視聴者の方も感覚は麻痺していく。
そうして鈍りきった視聴者にさらに訴える、
より刺激の強い、偏った、ちぐはぐなパッチワーク番組を作っていく。
得てして、下世話で、下品で、大げさだ。

理想を追った結果、それが評価されて金銭や名誉を獲得するのではなく、
最初から金銭と名誉のみが目的になってしまっているから、
文化と呼ぶべきものが生まれないのだ。
楽しければいい、面白ければいい、お手軽に泣ければいい、
しかもなるべく頭は使いたくない、
わかりやすく呑み込みやすく、しかもあとでもたれない、
おかゆのようなエンターテイメントを。
まるで赤ん坊だ。
もちろん、そういうものがあったっていい。
中身のつまった、しっかりとした咀嚼が必要な、
頭を使うようなモノばかりじゃ息苦しい。
肩の力を抜いて何も考えずに楽しめるようなものは必要だろう。
でもそれしかないというのは問題じゃないか?
それしか支持されないんだから仕方ないってのか?
売れるものがよいものだという極論こそが資本主義の要諦だが、
それが無批判にまかり通るのはどうかと思う。
無節操な数字の追求の結果、
テレビはバカのためのものになっているし、
テレビしか話題に出来ないヤツは、バカだ。
僕と話の合わない連中は大概がこの部類だ。
テレビと流行ものしか話題にならない空間というのが苦痛でねえ…。
それが深夜のスタジオだったりするとさらに増幅されてねえ…(笑)。
寡黙な俺、想像つく?(笑)

ふと気づく。
このテレビの有り様はそのまま、
「大人」が眉をひそめる「現代の若者」像と一致する。
軽率で、軽薄で、刹那主義で、快楽主義で、身勝手で、無責任。
一言で言えばモラルのなさ、だ。
そういうものを求める社会がテレビを生んだのか、
テレビがそういう社会を作ったのか、
卵と鶏だ。

テレビは、消そう。

思い切って離れてしまえば、色んなモノが見えてくる。
テレビの紡ぎ出す共同幻想に、
如何に世の中が踊らされているかも解る。
テレビの提供するものが世の中のスタンダードである、
そんな錯覚からも自由になれる。
ジャンプを読まなくても、ファミコンに関心がなくても、
クラスの中で独特の存在感があればやっていけた。
もちろんそれには強さが必要だが。
安易な流行モノや共通の話題に頼らない、
自分なりのスタンスを築こう。
本当に価値のあるモノなのかどうか、
周囲も権威も気にせずに、自分の耳目で確かめよう。
北野武が松本人志が河瀬直美が、本当に天才なのかどうか。
カンヌによる権威づけとテレビによる虚飾の前に、
異論を立てることすら許されない閉塞した文化社会はイヤだ。

こんな重くてカタい主張が大きな支持を得られるとは思ってもないが、
ここまで読んでくれたあなたなら、解ってもらえるような気もする。
そんな少数の共感を呼べたなら、書いた甲斐があるってもんだ。

流星

2007-06-01 02:12:03 | my lyrics
追ってるつもりで追いかけられて
逃げてるつもりで逃げられちゃって
いつからか どこからか
いつまでか どこまでか

出口を探す気も失せて
入口もわかんなくなっちゃった
右でも左でももういいや
行った先が着いたところだって
誰かも言ってたしね

呼び声 紛れて
はにかむほかなく
不器用なやり方
わかってるんだけど
華やいでしまう

間に合わせたかのように
今夜 新月
いまだけなら僕ら
匿ってくれるかもね

流星
夜をあざない
君の目に触れるように
でもどこへ
今日をすり抜け
たどり着けても
忘れるさ 朝には

大丈夫 忘れるさ