僕は男子校だった。
花も咲かない野郎だらけの日々に於いて唯一、
婦女子と接点をもつことのできるのは「文化祭」を置いて他にはなく、
その桃色に輝く3日間こそが僕らの生きる望みだったかもしれない。
僕の母校の文化祭は毎年ゴールデンウィークに行われ、
1万人以上が来校する日本最大規模の学園祭だ。
もちろん、やってくる女子中高生も相当数で、
砂漠のような校舎がその3日間だけはお花畑になるのだ。
しかもみんなわざわざ男子校の文化祭にやって来るくらいだから、
当然素敵な出会いに賭ける意気込みは僕ら同様のはずで、
その意味でも本当に気合いの入る3日間だった。
その文化祭にかける情熱というかリビドーというか、
音楽に託したのが僕のバンド活動の始まりだった。
要は、女の子にモテたかったのだな。
それまでの僕はといえば、気合いだけが空回り。
いざ女の子を前にすると意識しすぎて固まるのだ。
ナンパなんてとてもじゃないが出来る度胸もなく、
通りがかりの子とは接点すら持てない。
気の利いた話題もまるで思い浮かばない。
自分なりに一番かっこいいと信ずる服装と髪型とポーズでもって、
遠巻きにかわいい女の子たちを眺めるしかないという、
なんともしょっぱく情けない青春を送っていたのだ。
しかし、バンドなら。
自分の好きな音楽を思い切りやって、しかもかっこつけてればいいのである。
時はバンドブームまっただ中、みんなわざわざ声をかけなくたってホールに入ってくる。
ちょっとそれらしく演奏できれば、もう「ファン」になってくれる(ハズな)のだ。
夢のシステムである。
野望と邪心のカタマリとなった15歳の行動は早かった。
瞬く間に友達4人に声をかけ、楽器屋へ連行し、無理矢理楽器を買わせ、
練習を始め、なんとか文化祭でライブをやりおおせるまでに漕ぎつけたのである。
そしてプチロックヒーロー感を味わい、
黄色い歓声に酔いしれ、束の間の幸せに浸ったものだった。
かといってその後女の子に不自由しなかったかと言えばそうでもない。
性根がウェットティッシュ以上にヘタレなので、
自分から声をかけるなんてことはやはり恐れ多くて出来ず、
視線を感じていても気づかぬふりでやり過ごすという小心ぶりだ。
人づてに電話番号もらったって電話も出来ず、
やがてシンデレラの魔法が解けるがごとく、
再び無味乾燥な野郎社会に戻っていくのである。
まったく、女の子に関しては砂漠のような青春時代だった。
でも、ここで何らかの手ごたえを感じてしまったからその後があるわけで、
女の子以上の魅力を音楽に感じてしまったのは間違いなかった。
あろうことか、プロになろうと決心してしまったのだからタチが悪い。
弱冠15歳の、何の根拠のない勘違いと思い込み。
これで僕の前半生は決まってしまったのだ。
我ながら、漫画だなと思う。
さて、僕に強烈な音楽への志向性を持たせたもの、
それは何だったのだろうかと、今思う。
当時のビデオなどを見返しても、相当きっついものがあり、
まるで客観的に検証できない(笑)。
まあ、青春とは思い込みなのだろう。
何と言っても当時の「オリジナル」が恥ずかしい。
音楽的・技術的に稚拙なのはまあ仕方ないとしても、
許せないのはやはり熱すぎる歌詞である。
「close your eyes」というどこからか切り取ってきた様なタイトルで、
「欲望に狂う都会(まち) 死んだ目をした宗教家(けもの)たちが」
「虚傲に充ちた教義(きば)で 弱い心に群がり喰らう」
と来た。
きつい。泣きそうだ。
ふりがな付けなきゃ読めねえ歌詞書くんじゃねえよ俺。当て字にも限界あるだろ。
もともと、中学生の頃からぽつぽつと詞を書き始めた僕ではあったが、
とにかく作風が痛いほど熱く、読んでいても字面を追う目がツライ。
灼熱のアスファルトの上を歩かされるようだ。
中2で初めて書いた歌詞のタイトルがまた。
「歴史」。
やばい。やばすぎるよ14の俺。
当時最も熱かったロックンロールバンドの一つに、
京太郎が今もって愛してやまない「ざ・ぶるーはーつ」があるが、
その名曲のひとつ「青空」に俺が心打たれた形跡がありありと浮かぶ。
さすがにパクリには気が引けていたらしく、
オリジナリティを懸命に出そうとはしているのだが、
語彙があまりに乏しく、
まだパクってたほうが良かったのでは?と思わせる酸っぱさだ。
しかも未だに俺の机の引き出しに現存しているのが何とも許せない。
歌詞の中に「戦」という一文字が、しかもそれを「ウォー」と読ませるのが、
もう手に震えが走るほど許せない。瞳が涙でかすむほど許せない。
愛娘の連れてきた結婚相手がナベツネであったくらい許せないのだ。
しかし。
今日のメインディッシュは僕ではないのだ。
上には上が、下には下がいる。
昔、アーティストを自称し、
俺に歌詞とはなにかをよく熱っぽく語ってくれた、友人Mに登場してもらおう。
彼が時折曲をつけてくれないかと渡してくれたルーズリーフ、
そこにはいつも彼の熱い作品が綴られていたのであるが、
このたび僕の机の奥底より数編が発見された。
僕の記憶の中にある以上にアヤシイ輝きを放つそれは、
ネット社会を迎えるまでは不特定多数の目に触れる機会などあるはずもなく、
まるで今日の日を待ってでもいたかのようだ。
まずそのひとつ。
タイトルは、
「ピロローグ」。
超えている。もう遙か高みにまで超越しちまっているのである。
「歴史」のもつ作品の世界が地上にあるとするならば、
「ピロローグ」。
のそれは人工衛星軌道上だ。
だいいち、スペルが不明だ。
始まりたいのか終わりたいのかすらも見えない。
一切の闇。絶対の孤独である。
(注:前書きが「プロローグ(prologue)」終わりの結びが「エピローグ(epilogue)」ね。)
その中身はさらに危うい香りに満ち満ちている。
「洗面器の水面に映る俺のカオ 愛しく見えた」
触れるな!!火傷するぞ!!
焼けた鉄の如き熱さ、しかし熱すぎて寒すぎて熱いという異次元空間。
何つっても「せんめんき」を選んだ、研ぎ澄まされた語彙感覚が鬼だ。
他の水面ではダメなのか友よ。
14歳の持つこの圧倒的な世界観、ナチュラルに沸き立つ闘志の前には、
カワムラリュウイチ、ガクトと言えども到底太刀打ちできまい。
つくづく、偉大な友人を持ったものである。
中学生の頃以来会っていないが、彼は今アメリカにいるとか聞いた。
変な封筒とか開封しなければいいが。
そして今回、さらにすさまじい一品を見つけた。
以下、俺のツッコミと共に見ていこう。
誓って言うが、僕の作品ではない。
てか、これだけ書けたら天才だと思う。
「春の日の君にLOVE YOU」 (すべて原文のまま)
あの日君にちかった愛をわすれていない oh Love you
今も覚えている 冬の日の僕はシャイなboy
つのる思いをどうすればいい
さみくなるよ my enjel
切なくなるよ my hanny
いつになれば言える この思いはつのるばかりさ
長い長い道のりは君に続くロード
時は流れてく spring here
愛を言おう言い出そう
Love you Love you 春の日の君にLove you
もうあともどりできない
あの日君と出会った時場所を覚えている oh need you
冬の公園さ あの場所で感じたのさ
君に対する不思議な気持ち
あいたくなるよ my enjel
みつめたいよ my hanny
この思い止められないよ 時は過ぎていく
過ぎる過ぎる時間は 君には届かない
(以下同じ)
(メモ)
「チューブに影響を受けた詞です。
今の彼女と付き合うまでを歌にしました」
いかがでしょうか。
「enjel」「hanny」辺りの有無を言わせぬジャブもさることながら、
「道のりは君に続くロード」と言うくだりも無視できない、いいボディーブローである。
「さみくなるよ」にいたっては最早狙っているとしか思えない。言葉のテロリズムである。
「spring here」はおそらく教科書からの転用であろう。動詞はいらんのか?
既に第一試合にしてKO寸前だが、みんなは覚えておいでだろうか??
…そう。ルーズリーフには表裏があると言うことを。
てなわけで裏に書かれていた作品。
「EVER LOVE YOU」
永遠に抱きしめたいこの思い
君に伝えたい "今すぐあいたいよ"
通り過ぎゆくでき事につかれたよ
あの時くれなかったら僕は勇気づかなかったよ
あの日渡さなかったら僕は自信をなくしてたよ
ながれゆく風にさらわれて君を見失っていたかもしれない
見つけたんだ 愛することを あの手紙によって
わかれにはあのしゅんかんを思い出してほしい
ずっと一緒にいたかった EVER WANT YOU
いつまでもそんなこといってらんないよ
君をきらっても探していたい君のかげを
見つめていることにあきてきたよ
時を重ねるごとに愛がうすれてきたよ
電話ごしの君がいやになったよ
マンネリ化した君がきらいになった
見つけだしたい 愛することを 僕自身の力によって
自分に自信がないんだよ ずっと好きでいられるのか君を
EVER NEED YOU
この先もいっしょにいよう君と僕
一つの壁をこえられる翼を広げてとびこえよう
ずっといとしい君でいてほしい あのしゅんかんを思い出そう
YOU ARE MY ONLY GIRL
(メモ)
BOWY(ボウイ?)に影響されて作った曲です。
キメは英語の部分。英語の響きは大事にしたい。
いやあ、第二試合も荒れてます。
こーやってパソコンで打ってフォントにしちゃうとパワー半減しちゃうのが残念。
原文はなんせしわしわのルーズリーフによれよれの字だから、
もう筆舌に尽くしがたいオーラを放っているのね。
こう、少年の甘酸っぱいエキスを染み込ませたかのような。
この詞はまた作品中で完全に人格が分裂してるのが何ともサイコホラー。
しかも一曲通してわがまま言いっぱなし。
自分の枠から一歩も出てこない創作姿勢が、触れると切れる日本刀のようだ。
「見つけたんだ 愛することを あの手紙によって」って、
文型・語順がてんで英語なのもすごい。
ラストなど、直訳しようモノなら「あなたは私の唯一の少女です」だぞ。
マニア向けビデオ撮れちゃうぞ。
しかし、何で僕もおとなしくこんなもん渡されていたのだろう?
何でもとっておくのは俺の悪い癖ではある。
何かの参考になるかも、あるいはいつか何かの役に立つとでも思ったのか?
まあ、実際こうしてネタにはなったけど。
花も咲かない野郎だらけの日々に於いて唯一、
婦女子と接点をもつことのできるのは「文化祭」を置いて他にはなく、
その桃色に輝く3日間こそが僕らの生きる望みだったかもしれない。
僕の母校の文化祭は毎年ゴールデンウィークに行われ、
1万人以上が来校する日本最大規模の学園祭だ。
もちろん、やってくる女子中高生も相当数で、
砂漠のような校舎がその3日間だけはお花畑になるのだ。
しかもみんなわざわざ男子校の文化祭にやって来るくらいだから、
当然素敵な出会いに賭ける意気込みは僕ら同様のはずで、
その意味でも本当に気合いの入る3日間だった。
その文化祭にかける情熱というかリビドーというか、
音楽に託したのが僕のバンド活動の始まりだった。
要は、女の子にモテたかったのだな。
それまでの僕はといえば、気合いだけが空回り。
いざ女の子を前にすると意識しすぎて固まるのだ。
ナンパなんてとてもじゃないが出来る度胸もなく、
通りがかりの子とは接点すら持てない。
気の利いた話題もまるで思い浮かばない。
自分なりに一番かっこいいと信ずる服装と髪型とポーズでもって、
遠巻きにかわいい女の子たちを眺めるしかないという、
なんともしょっぱく情けない青春を送っていたのだ。
しかし、バンドなら。
自分の好きな音楽を思い切りやって、しかもかっこつけてればいいのである。
時はバンドブームまっただ中、みんなわざわざ声をかけなくたってホールに入ってくる。
ちょっとそれらしく演奏できれば、もう「ファン」になってくれる(ハズな)のだ。
夢のシステムである。
野望と邪心のカタマリとなった15歳の行動は早かった。
瞬く間に友達4人に声をかけ、楽器屋へ連行し、無理矢理楽器を買わせ、
練習を始め、なんとか文化祭でライブをやりおおせるまでに漕ぎつけたのである。
そしてプチロックヒーロー感を味わい、
黄色い歓声に酔いしれ、束の間の幸せに浸ったものだった。
かといってその後女の子に不自由しなかったかと言えばそうでもない。
性根がウェットティッシュ以上にヘタレなので、
自分から声をかけるなんてことはやはり恐れ多くて出来ず、
視線を感じていても気づかぬふりでやり過ごすという小心ぶりだ。
人づてに電話番号もらったって電話も出来ず、
やがてシンデレラの魔法が解けるがごとく、
再び無味乾燥な野郎社会に戻っていくのである。
まったく、女の子に関しては砂漠のような青春時代だった。
でも、ここで何らかの手ごたえを感じてしまったからその後があるわけで、
女の子以上の魅力を音楽に感じてしまったのは間違いなかった。
あろうことか、プロになろうと決心してしまったのだからタチが悪い。
弱冠15歳の、何の根拠のない勘違いと思い込み。
これで僕の前半生は決まってしまったのだ。
我ながら、漫画だなと思う。
さて、僕に強烈な音楽への志向性を持たせたもの、
それは何だったのだろうかと、今思う。
当時のビデオなどを見返しても、相当きっついものがあり、
まるで客観的に検証できない(笑)。
まあ、青春とは思い込みなのだろう。
何と言っても当時の「オリジナル」が恥ずかしい。
音楽的・技術的に稚拙なのはまあ仕方ないとしても、
許せないのはやはり熱すぎる歌詞である。
「close your eyes」というどこからか切り取ってきた様なタイトルで、
「欲望に狂う都会(まち) 死んだ目をした宗教家(けもの)たちが」
「虚傲に充ちた教義(きば)で 弱い心に群がり喰らう」
と来た。
きつい。泣きそうだ。
ふりがな付けなきゃ読めねえ歌詞書くんじゃねえよ俺。当て字にも限界あるだろ。
もともと、中学生の頃からぽつぽつと詞を書き始めた僕ではあったが、
とにかく作風が痛いほど熱く、読んでいても字面を追う目がツライ。
灼熱のアスファルトの上を歩かされるようだ。
中2で初めて書いた歌詞のタイトルがまた。
「歴史」。
やばい。やばすぎるよ14の俺。
当時最も熱かったロックンロールバンドの一つに、
京太郎が今もって愛してやまない「ざ・ぶるーはーつ」があるが、
その名曲のひとつ「青空」に俺が心打たれた形跡がありありと浮かぶ。
さすがにパクリには気が引けていたらしく、
オリジナリティを懸命に出そうとはしているのだが、
語彙があまりに乏しく、
まだパクってたほうが良かったのでは?と思わせる酸っぱさだ。
しかも未だに俺の机の引き出しに現存しているのが何とも許せない。
歌詞の中に「戦」という一文字が、しかもそれを「ウォー」と読ませるのが、
もう手に震えが走るほど許せない。瞳が涙でかすむほど許せない。
愛娘の連れてきた結婚相手がナベツネであったくらい許せないのだ。
しかし。
今日のメインディッシュは僕ではないのだ。
上には上が、下には下がいる。
昔、アーティストを自称し、
俺に歌詞とはなにかをよく熱っぽく語ってくれた、友人Mに登場してもらおう。
彼が時折曲をつけてくれないかと渡してくれたルーズリーフ、
そこにはいつも彼の熱い作品が綴られていたのであるが、
このたび僕の机の奥底より数編が発見された。
僕の記憶の中にある以上にアヤシイ輝きを放つそれは、
ネット社会を迎えるまでは不特定多数の目に触れる機会などあるはずもなく、
まるで今日の日を待ってでもいたかのようだ。
まずそのひとつ。
タイトルは、
「ピロローグ」。
超えている。もう遙か高みにまで超越しちまっているのである。
「歴史」のもつ作品の世界が地上にあるとするならば、
「ピロローグ」。
のそれは人工衛星軌道上だ。
だいいち、スペルが不明だ。
始まりたいのか終わりたいのかすらも見えない。
一切の闇。絶対の孤独である。
(注:前書きが「プロローグ(prologue)」終わりの結びが「エピローグ(epilogue)」ね。)
その中身はさらに危うい香りに満ち満ちている。
「洗面器の水面に映る俺のカオ 愛しく見えた」
触れるな!!火傷するぞ!!
焼けた鉄の如き熱さ、しかし熱すぎて寒すぎて熱いという異次元空間。
何つっても「せんめんき」を選んだ、研ぎ澄まされた語彙感覚が鬼だ。
他の水面ではダメなのか友よ。
14歳の持つこの圧倒的な世界観、ナチュラルに沸き立つ闘志の前には、
カワムラリュウイチ、ガクトと言えども到底太刀打ちできまい。
つくづく、偉大な友人を持ったものである。
中学生の頃以来会っていないが、彼は今アメリカにいるとか聞いた。
変な封筒とか開封しなければいいが。
そして今回、さらにすさまじい一品を見つけた。
以下、俺のツッコミと共に見ていこう。
誓って言うが、僕の作品ではない。
てか、これだけ書けたら天才だと思う。
「春の日の君にLOVE YOU」 (すべて原文のまま)
あの日君にちかった愛をわすれていない oh Love you
今も覚えている 冬の日の僕はシャイなboy
つのる思いをどうすればいい
さみくなるよ my enjel
切なくなるよ my hanny
いつになれば言える この思いはつのるばかりさ
長い長い道のりは君に続くロード
時は流れてく spring here
愛を言おう言い出そう
Love you Love you 春の日の君にLove you
もうあともどりできない
あの日君と出会った時場所を覚えている oh need you
冬の公園さ あの場所で感じたのさ
君に対する不思議な気持ち
あいたくなるよ my enjel
みつめたいよ my hanny
この思い止められないよ 時は過ぎていく
過ぎる過ぎる時間は 君には届かない
(以下同じ)
(メモ)
「チューブに影響を受けた詞です。
今の彼女と付き合うまでを歌にしました」
いかがでしょうか。
「enjel」「hanny」辺りの有無を言わせぬジャブもさることながら、
「道のりは君に続くロード」と言うくだりも無視できない、いいボディーブローである。
「さみくなるよ」にいたっては最早狙っているとしか思えない。言葉のテロリズムである。
「spring here」はおそらく教科書からの転用であろう。動詞はいらんのか?
既に第一試合にしてKO寸前だが、みんなは覚えておいでだろうか??
…そう。ルーズリーフには表裏があると言うことを。
てなわけで裏に書かれていた作品。
「EVER LOVE YOU」
永遠に抱きしめたいこの思い
君に伝えたい "今すぐあいたいよ"
通り過ぎゆくでき事につかれたよ
あの時くれなかったら僕は勇気づかなかったよ
あの日渡さなかったら僕は自信をなくしてたよ
ながれゆく風にさらわれて君を見失っていたかもしれない
見つけたんだ 愛することを あの手紙によって
わかれにはあのしゅんかんを思い出してほしい
ずっと一緒にいたかった EVER WANT YOU
いつまでもそんなこといってらんないよ
君をきらっても探していたい君のかげを
見つめていることにあきてきたよ
時を重ねるごとに愛がうすれてきたよ
電話ごしの君がいやになったよ
マンネリ化した君がきらいになった
見つけだしたい 愛することを 僕自身の力によって
自分に自信がないんだよ ずっと好きでいられるのか君を
EVER NEED YOU
この先もいっしょにいよう君と僕
一つの壁をこえられる翼を広げてとびこえよう
ずっといとしい君でいてほしい あのしゅんかんを思い出そう
YOU ARE MY ONLY GIRL
(メモ)
BOWY(ボウイ?)に影響されて作った曲です。
キメは英語の部分。英語の響きは大事にしたい。
いやあ、第二試合も荒れてます。
こーやってパソコンで打ってフォントにしちゃうとパワー半減しちゃうのが残念。
原文はなんせしわしわのルーズリーフによれよれの字だから、
もう筆舌に尽くしがたいオーラを放っているのね。
こう、少年の甘酸っぱいエキスを染み込ませたかのような。
この詞はまた作品中で完全に人格が分裂してるのが何ともサイコホラー。
しかも一曲通してわがまま言いっぱなし。
自分の枠から一歩も出てこない創作姿勢が、触れると切れる日本刀のようだ。
「見つけたんだ 愛することを あの手紙によって」って、
文型・語順がてんで英語なのもすごい。
ラストなど、直訳しようモノなら「あなたは私の唯一の少女です」だぞ。
マニア向けビデオ撮れちゃうぞ。
しかし、何で僕もおとなしくこんなもん渡されていたのだろう?
何でもとっておくのは俺の悪い癖ではある。
何かの参考になるかも、あるいはいつか何かの役に立つとでも思ったのか?
まあ、実際こうしてネタにはなったけど。